「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

静岡空港利用者の推移(開港4年目第2月)~厳しい現実、いまだ国際線回復せず~

2012-08-06 19:21:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で3か年を比較したグラフです。
以下、開港4年目の2月目となる7月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目の2月目を迎えた静岡空港であるが、先月の対前年比111.1%からわずかに上向く112.8%だったもののグラフのトレンドを見れば分かるとおり、初年、2年目の勢いはなく、震災の影響の色濃く残った昨年は上回ると見込まれるものの県目標の70万人は絶望的で、50万人越えも厳しい状況である。
県が開港前に示した費用便益比で費用を便益が上回るとされる86万人などは夢のまた夢である。

さて、個別の傾向を見るに、国内線の下落傾向は歯止めがかからず、昨年比79.1%の4年間の同月の最低記録となった。
一方、国際線にあっては昨年比194.7%と大きく伸ばしたが、震災前の同月を比べると17%も減っており、国際線が成長しているというよりも、昨年の震災の影響から回復基調にあるというにとどまる現実である。
特に国際線需要の65%を占めるソウル線が震災前と比較していまだ77%にとどまっている状況が解消されないと、マイナーな新規路線やチャーター便の増程度ではこの4年目以降も利用者数の増は厳しくなるとなるとみられる。
 ちなみに、期待の新規路線の台湾路線であるが、先月「台湾路線にあっても、先月に予測したとおり、5月の72.0%の搭乗率から急降下、6月は一般に採算ラインといわれる65%をも切る64.4%にとどまるなど低迷に向けて着実な歩みとなっている」と言ったとおり、今月はついに搭乗率60%にまで下がり国際線全体の搭乗率の足を引っ張る状況となっており、予想どおり先行きは厳しい状況である。


では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年7月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.7/H23.7):搭乗率[H24.7;H23.7]

札幌線:88.1%(6,973人/7,916人):[68.5%;65.2%]
福岡線:80.2%(6,348人/7,915人):[67.4%;53.7%]
沖縄線:109.1%(5,285人/4,846人):[71.0%;67.5%]
熊本線:-%(-人/1,534人):[-%;55.7%]
鹿児島線:40.4%(1,091人/2,698人):[55.2%;55.7%]

国内定期便計:79.1%(19,697人/24,909人):[67.9%;59.8%]

国内線チャーター便計:0.0%(0人/0人):[-%;-%]

ソウル線:155.5%(12,930人/8,313人):[70.5%;68.1%]
上海線:246.9%(3,622人/1,467人):[60.6%;50.1%]
台北線:-%(2,654人/-人):[60.6%;-%]

国際線定期便計:196.4%(19,206人/9,780人):[66.8%;64.6%]

国際線チャーター便計:160.6%(774人/482人):[65.7%;65.9%]

全路線計:112.8%(39,677人/35,171人):[67.3%;61.1%)]