「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

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航空物流推進事業費12,000,000円

2012-04-01 19:41:00 | H24県予算評価
平成24年度静岡県予算のうち「空港物流推進事業費」1,200万円について、以下に短評する。


この事業の目的は予算調書に記載のとおり「航空物流の推進による県内経済・産業の振興」及び「航空物流の推進による空港の利活用促進」というもの。
これもやはり予算の大部はマンネリ補助金の継続であるにもかかわらず、扱いは無駄な事業を廃止してねん出した予算で行うとされる「新規事業」に区分されている。
さて、この予算は見てのとおり「貨物上屋賃借料補助」が予算の約63%を占める7百50万円の税金注入の「薬漬け」の施策である。
金の切れ目が縁の切れ目で、旅客への税金投入同様、今後も継続して毎年投入され続けることとなるだろう。
一方でそれで目的である「県内経済・産業の振興」に向かうなら許容の余地もあるが、税金投入による低額化の誘因で需要を少しばかりよそから取っただけでは「県内経済・産業の振興」など夢のまた夢だ。

「貨物上屋賃借料補助」に次いで多いのが「FSZ利用モデル拡大実証実験事業」の300万円。
事業の名前だけ見るといかにも効果がありそうだが、現実は以下の積算根拠に見るとおり「富士山静岡空港航空貨物利用促進協議会負担金」として300万円を交付するのが役人の仕事にすぎない。
「実証実験」とやらを本当にやる気があるなら委託にして実績を約定させるべきだが実績なくとも返還義務なしの負担金とはこれ如何。
御用団体の活動助成を実証実験とは笑わせるにもほどがある。
なぜ、県民や議会にご立派な予算名と金額は公開してもその予算の詳細までは公開しないのかがよくわかる事業である。


さらに、残り約13%のうちの最大のものはおきまりの職員のお小遣い付の海外旅行に使われる「普通旅費」。展示会や説明会を開く予算であるが、いかにもやってます・取り組んでますと言いたいだけの「いいわけ」事業だ。


<巻末資料>
参考に民間で企画書にあたる県の予算調書を添付する。県ではこの程度の企画能力で予算が付くというレベルの低さをご確認いただきたい。静岡県が改革進む大阪府のように予算編成過程の情報公開ができない理由もよくわかることでしょう。
「空港物流推進事業費PDF」