ずいぶん前のことですが、ヘーベルハウスの建築現場で、捨コンと呼ばれる基礎の基礎の作業で、ミキサー車がコンクリートを流して何もせず、そのままにしているのを見て、驚きました。
わたしの自宅は、大成パルコンでしたが、捨てコン(隅だし)の時は、作業員が道具や足でこまめにコンクリートをならしていましたので、何もせずに見た目もフワフワの状態で固めてしまってもいいのかな? と思ったのでした。
すべての現場がそのようにしていたかは分かりませんが、わたしが見て驚いて写真を撮ったのがこれです。その上につくった基礎の一部も、型枠をつくらずに、コンクリートブロックを置いてあるだけの場所もあり、これでいいのかな?と疑問に思いました。
昔のことでしたのでそのことはすっかり忘れていましたが、今度の事件を知り、旭化成の基礎に対する考え方や施工が元々あまりしっかりしていなのではないか?と思えました。なお、一般住宅の基礎がどの程度であれば「よい」のかをわたしは知りませんので、これが「問題」になることかどうかは分かりません。これでよいのであれば、杞憂ということですが。
とにかく、ほとんどの人にとって家を建てるのは一生に一度ですから、基礎や躯体についてはよく知り、納得できるまで聞き、現場も見て工事を進めることが大切だと思います。
武田康弘
「隅出し」と呼ばれる基礎の基礎(わたしは自宅を建てる時、つききり見ながら現場の人と話をして、いろいろ教えてもらいましたので多少知識があります)。
基礎の一部はブロック。
場所が特定されないように上下とも写真はトリミングしました(住んでいる人が不快にならないように)。
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ご参考までに、自家の大成パルコンの捨てコン(隅出し)の写真ー1984年(31年前)。
が、この旭化成の工事に対するご意見には疑問を持ちます。話題になっている横浜の工事では大きな問題があったのは事実で、親会社としての旭化成の責任も問われてしかるべきと思います。
が、このブログで掲載されている捨てコンに対する記述は私達建築の専門家からは偏見と見えます。捨てコンの本来の役割は基礎の強度に寄与するものではありません。基礎強度はあくまでも基礎本体が担うもので、捨てコンは正確に墨出し(基礎位置を決める)するための画用紙のようなものです。
捨てコンの下には砕石と土があります。捨てコンが人間の脚等で踏み固められていなくとも、砕石や土の地盤よりは十分な強度を持っています。
決して手抜きではないことをご理解いただきたいと思います。
私は過去も現在も旭化成とは何の関わりがありませんが、理不尽なバッシングを受けることには賛成できません。
「これが「問題」になることかどうかは分かりません。これでよいのであれば、杞憂ということですが。」
と書きましたように決めつけているのではないのです。
ずいぶん簡単だな、と感じたことをそのまま書きました。旭化成ではなく、他の現場でも同様とのことですね。
わたしは、自家の経験から見ていたので、何もしないことやコンクリートブロックを使ったいることを変に思ったのです。
これでよいのなら問題にはなりませんね。