Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

予約修理車2

2016-07-26 09:36:00 | CB400F/350F
さて、戻ってきてオーナーさん曰く
「ブレーキがキーキー云い始めた。」
確認すると確かに引きずっている

キャリパーステーの調整の次元ではなく
ピストン自体の動きがおかしい
これまでの経験からマスターに何か詰まった感じ
「フロントブレーキフルO/H必要ですが、時間大丈夫ですか?」と聞き
「1時間位なら」との返答
しかし、作業内容から
「時間のお約束はいたしかねます」と言うと
「嫁に確認します。」とのこと
帰ってから家族サービスの予定がある様子

実際、分解してみると
まずキャリパーを外して分解、特に異常は無く
マスターシリンダーを見るとキャップを外してもフルードが減らない
本来はキャリパー側でパイプが外れていますから
どんどん流れ落ちます。
それが無いということはどこかで詰まっている
マスターシリンダー側でホースを外すと

これまた、マスターシリンダーから出てこない

ってことはマスターシリンダーのリターンポートの詰まり確定
早速、分解して洗浄すると
微細な異物が出てきました。
来るとき、私の試乗時には何も無く
たまたま、お客様が帰る際にまだそんなに離れないうちに症状が出たということ。
茨城県水戸市から自走で来ていますから
高速道路に乗らないうちに発症して良かったです。

ブレーキの引きずりが収まらない…
こんなこともあるという事例です。

翌日曜日は所用でお出かけ
というのも
このブログの右のバーで告知していた
エンデューロイベント会場へ行ってきました。
なぜか?
もちろん!ヴィンテージモトクロス関係の盟友ホーリーさんが主催のイベント
奈良県からの遠征開催なので関東に来たときには逢いに行きます。
今回はそれだけでは無くて
業界の重鎮たちの話をうかがうという重大な任務もある
自己啓発で技術者、レース関係者から話をうかがっているというのは以前に書きましたね
ホーリーさんの人脈もあり集まったのは

左から私、
平松絹男氏 スズキ~カワサキ~ホンダと渡り歩いて車体&エンジン設計を担当
ホンダではRS125などの市販レーサーや89年に数戦走っただけの幻のF3レーサーRCB400の車体を担当、これにはカワサキ時代のKR500の経験が生かされたと聞きました。
藤澤博幸氏 4月末のもてぎ以来2度目の顔合わせ、生粋のホンダマンでモーレク時代にはホーリーさんもお世話になっていたとか、なんと私と同じホンダSFの先輩だったことが判明!!
ホンダSRやHDCなどにも在籍していました。
宮田卓英氏 ホンダで宗一郎氏と同じ釜の飯を食べた間柄、エンジン設計技術者、HRCにも在籍されていたそうです。現在はマイスタークラブで物造りに関しての講演など精力的に活動されています。
こんな大御所が集まるのですからホーリーさんの人柄がうかがえますよね
仲間と2人でお邪魔していたのですが
2人しておなか一杯状態
雑誌に書いてあることがすべてが正しいわけではないので
また、当時は話せなかったこと、今だから話せることもあり
このように当事者から話が聞けて
「あ~そうだったんだ!」なんて事があまりに多い
このようなことも自分にとっては財産だと思っています。