つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

なぜこっちで番外編……?

2007-04-02 23:59:59 | マンガ(少年漫画)
さて、やべぇ、時間がねえっ! な第853回は、

タイトル:ベイビーリーフ
著者:二宮ひかる
出版社:少年画報社 ヤングキング・コミックス(初版:H15)

であります。

二宮ひかるの一冊完結物です。
内容は、ぶっちゃけて言うと、『ハネムーン・サラダ』の番外編。
クラスで孤立している少女・斎藤陽子と、イッコ下の彼氏・夏川実の恋愛話です。



中学二年、14歳にして、私は世の中のことを一通り知っている……つもりでいた。
そんな態度は同年代の生徒を遠ざけ、気付けば『たった一人の彼』しか残っていなかった。
しかも、近付けば近付く程、私は『彼』のことすら知らないのだと解り、愕然としてしまう。

お互い望んで、肌の触れ合いを求めたことが私は嬉しかった。
しかし、それで同じ気持ちになれたと思ったのは大いなる勘違いだったらしい。
私にとって彼がたった一人なのに、彼にとって私が大勢の中の一人なのは全く変わらない……そう思った。

一緒にいると彼に無理をさせているような気分になる。
だけど、離れるとまた一人になって寂しくなる。
堂々巡りを続ける私はついに――。



と言うわけで、白泉社で出ていた五冊完結物の番外編が、なぜか少年画報社で登場。
全六編で、陽子と実の初×××から、別れまでを描きます。
一応、一花の読み切りも収録されていますが、出会うのはもっと先なので、陽子や実との絡みはありません。

番外編ですが、過去の話なので『ハネムーン・サラダ』を知らなくても読めます。
自分でもどうして欲しいのかよく解っていない陽子と、どうしたら満足するんだとイライラする実の関係は、十数年後と同じかも。(笑)
ただ、陽子の迷いは最初から一貫しており、ずっと同じ悩みを蓄積して第五話でとどめを刺されたという感じなので、ストーリーがちと単調に感じられたのはマイナス。

ちなみに、『ハネムーン・サラダ』ではイマイチ不明瞭だった、「サル山のサルの話」もしっかり出てきます。
実にとっては何でもない世間話なのですが、陽子にとってそれは、自分の立場を再認識させる痛烈な一撃でした。
何と言うか……そりゃ、別れるわな。

『ハネムーン・サラダ』とセットでならオススメ。
先にこっちを読んだらどう感じるかは……すいません、永遠の謎です。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
たまごとニワトリ (Lettusonly)
2007-04-20 08:14:23
こんにちわ
時系列的に見れば、ベイビーリーフが先にっていうのもありかもしれません。

ただ、アナザーストーリー風にも読めますし(分かれたエピソードが違ったりしてます)、ハネサラがないとベイビーリーフも無かったと思うし、ここは難しいところですね
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もちろんニワトリが先……とは言えなかったり (SEN)
2007-04-20 20:49:21
こんにちわ~。
確かに、こっちが先でもアリかも知れません。
先にハネサラ読んじゃったので、判断がつきませんが……。

ハネサラで言ってた「別れた理由」とは微妙に違ってましたね。
ただ、確かにハネサラがないとこれは出なかったかも。
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