山陰本線・温泉津駅から太田市生活バス温泉津線で5分ほど。鄙びた日本旅館が建ち並ぶ温泉津温泉には「元湯泉薬湯」と「薬師湯」の2軒の湯元が存在し、それぞれ泉質が異なります。
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「薬師湯」は明治時代の浜田地震によって新たに湧出したため、「新湯」あるいは「震湯」とも呼ばれています。こちらの建物は昭和初期の建築で、2階建てのレトロモダンな造りです。
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浴室の真ん中に、あまり大きくない楕円形の浴槽が掘られていて、そこに褐色のお湯がコンコンと掛け流されています。湯口の形状はナマズを模していて、この温泉の由来を表しているのが面白い。
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自噴湧出のお湯は湧出時こそ透明だが湯船で淡茶褐色に変化するそう。強烈な金気臭で、舐めてみるとかなり塩辛い。浴槽の縁には析出物がこびりついていて、この温泉の濃厚さを物語っています。
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この建物の上階は休憩所になっていて、洋館造りの旧館と繋がっており、カフェで食事をいただくことができます。また、屋上も開放していて、石州瓦の茶色い甍を望みながらコーヒーをいただくこともできます。
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お湯の質もさることながら、街並みの美しさを持つこの温泉津温泉。ここは山陰の第一級の宝物です。
・場所:大田市営バス・温泉津温泉BS
・泉質:カルシウム・ナトリウム‐硫酸塩・塩化物泉 45.9℃
・訪問日:2009年4月13日