みかどん育児日記

自由を愛するみかどん(7才)を育児中のワーキング・マザーの日記です。

「はだしのゲン わたしの遺書」

2013年01月07日 | 仕事
みかどんの音読用の本を探すついでに、
紀伊国屋の児童書売り場で2時間も費やしてしまいました。

みかどんに買ったのは、最近関心のある
「オペラ座の怪人」。
ただ、どの本も小学校中学年以上で、話も長く、難しいのですね。
ようやく短めで話の構成も子供に分かりやすくなっている
フォア文庫を探しあて、購入。
結構怖い話ですが、ぐんぐん引きこまれる構成に、
みかどんも眠たい目をこすって読み進めていました。

ついでに、みかどんが図書館で何度も借りてくる
「きりのもりの もりのおく」も購入。
アマゾンだと中古しか手に入らないので、まだ平積みになっている
紀伊国屋に来たら買わなくてはと狙っていました。
偶然ですが、我が家は最近アーサー・ビナード&木坂涼の
翻訳絵本ばかりです。

私も児童書で色々と見てしまい、出たばかりの
「はだしのゲン わたしの遺書」を購入。
作者はつい先日亡くなったばかりで、本当の遺書となりました。
作者は6歳の時に原爆を経験したのですね…。
あまりにも有名な漫画は、小学校中学年の時に従兄に
貸してもらって読みましたが、あまりにも強い衝撃を受けて
眠れなくなり、その後従兄は私達への漫画貸し出しを規制されたほど。
ただそれを機に、(漫画はあまりにも視覚に訴え過ぎて
怖かったので)物語を親に買ってもらい、小学校の時は
ずいぶんと読んだのを覚えています。

本にはところどころ漫画がさしはさまれており、
みかどんには衝撃が大きいだろうと思いましたが、
食い入るように漫画のところだけ拾い読みして、
「なぜこんなに沢山骸骨があるのか」等等、聞いてきました。
これは一度広島に連れていかなくてはなぁと思いました。

作者によると、ゲンは長じて画家になり、フランスに渡って
そこで原発問題を考えていく、というストーリーも考えていた
とのこと。

戦後、若くして白血病で亡くなった祖父が原子力の研究者だったことから、
原爆にはずいぶん興味を持って、高学年の時は、NHKスペシャルを見て
珍しくメモを取ったこともありました。破壊的な威力を持つ原子力が、
どれほど人体に影響を与えるのか、祖父が研究している時にはさほど
分からなかったのでしょう…、研究は戦後GHQに禁止・没収され、
サイクロトロンは東京湾に投げ込まれ、祖父は失意の中で亡くなりました。
戦後、日本の原子力研究はしばらくの間封印されたこともあり、祖父の足跡を
たどってみたいと色々な文献をひも解いてみましたが、
何も分からないのが残念です。
そして今、母の故郷の福島がこんなことになってしまい、またこれから、
原発大国に赴任することを考えると、全くの門外漢だけれど、
将来を真剣に考えなくてはいけないような気持ちになります。

首長の54%が原発再稼働に賛成だなんて、朝刊の見出しはショックでした。

現在の日本において、漫画とは別に、
沢山の人に読んでほしいと思う遺書です。
二度と、原子力による事故が起きてほしくないと強く思います。

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2 コメント

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Unknown ()
2013-01-07 18:01:01
怪我大したことなくてよかった、裸足のげんはうちはまだだなあ。戦隊モノをみて喜んでいるのに対し、戦争はどういうものか判って欲しい…でも、ポニョの最初のクラゲのシーンすら怖がったうちの子たち☆
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decision (noga)
2013-01-07 18:32:03
日本人には、目指す世界がない。
むしろ、何も動かないのが、天下泰平の世の中であり、伝統的にそれを人民が願っているのだ。

「我々はどこから来たか」「何者であるか」「どこに行くか」という考え方はない。
日本語には、時制 (過去・現在・未来の世界を分けて考える考え方) がないからである。
一寸先を闇と見る政治家たちに行く先を案内されるのは不安でたまらない。
つかみどころのない人間ばかりの社会では、とかくこの世は無責任となる。
国がひっくり返っても、責任者は出なかった。その責任感の無さ。

人にはいろいろな意見がある。
だから、社会のことには、政治的な決着が必要である。
万難を排して、原発は再稼働を停止する。優柔不断では犠牲者・被害者が増大する。
これは、終戦詔勅を受け入れる時のようなものである。ことは人の命にかかわる問題である。
耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、もつて万世のために太平を開かんと欲す。



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