今月の日経朝刊、私の履歴書は作曲家の遠藤実だ。
遠藤実、歌番組の審査員かなにかでひげをはやしてる人ぐらいの認識しかなかったが、この連載がおもしろい。昭和7年、東京下町の生まれだったが戦争で新潟に疎開、家は大変に貧乏で終戦後新制中学に切り替えの時に中学に進めなかった。農家の年季奉公に1万5000円で雇われたが年季途中でどうしても歌への思い捨て難く上京。ここらまででだいたい半月の連載、どんな歌を作ったのかもまったく知らないのだが朝が楽しみになっていた。
今週あたりでやっと「高校三年生」を作るとこまできて、おおー。東京へ出てからは荻窪あたりを拠点にして流しをやりギターも独学で覚えたらしい。定食を食べていた食堂で”あこがれの”「かつ丼」をおごってくれたのが縁で結婚したのが節子夫人。歌手を志したが身なりがボロなので落ちたと知り作曲に転向。
「お月さんこんばんは」でデビュー。島倉千代子の「からたち日記」、舟木一夫の「学園広場」と次々ヒットが出る。流しのころの縁で実業家からレコード会社を作りたいといわれ「ミノルフォン」を設立。ああ、きいたことある、そうか実フォンだったのか。
今日は低迷ミノルフォンを救った山本リンダの「困っちゃうな」と千昌夫の「星影のワルツ」まで来た。ここにきて初めてネットで調べてみたら、「おひまなら来てね」「せんせい」「くちなしの花」「すきま風」「北国の春」と出てきた。おまけに日本音楽著作権協会会長、作曲家協会会長にもなってる。。
遠藤氏は曲だけのもあるが、詞と曲を同時に作ってるのがけっこうある。「困っちゃうな」は初めて会った山本リンダの舌足らずをからかったら彼女が「困っちゃうな」といったのがきっかけで作ったらしい。が詞の多くはやはり新潟とか流しの生活などが糧になってるようだ。
ラジオ番組に出たときの様子を書いたblogがありました
「haiの日記」
この対談も魅力的です。
ウィキペディアの遠藤実
遠藤実文化功労者受賞記念アルバム1
遠藤実 文化功労者顕彰記念アルバム 2
遠藤実「夢追い人」
1984に自伝が出てたらしい