ささかのブログ

雑多な思考整理のためにブログを活用中。
自分が生きやすくなればいいと思うけれど、教祖になるつもりはない。

清掃員

2021-10-14 09:58:20 | Movies
2005年、ニュージーランドに短期語学留学した。

ホームステイしたのだけど、ホストファミリーは非常に優しく、他の留学生と比べても、非常に恵まれていると感じた。

父親、母親、息子の3人家族。

週末になると、バーベキューをして、車で自然公園に連れて行ってもらったりして、至れり尽くせリだった。

息子は私より年下で大学生。

家に帰ると電子ドラムを練習する好青年。


ある日、その息子に将来何になりたいかを訊いた。

迷わず、
“cleaner”

父親は空港の清掃員を仕事にしていた。

元はコックだった。

その父親を尊敬しているので、将来清掃員になりたいとのことだった。

ものすごく感動した。


私は仕事の殆どを「研究開発」に費やしている。

やったことがない人にとっては花形職種かもしれないけれど、実際やってみるとわかるのは、99%は地道な片付け作業。

3Sの整理整頓清掃を毎日繰り返して、やっとわからないことがわかって、どうしたらいいかわかる。

ちなみに、5Sの清潔躾は目的であって、実行手段ではない。

どうしたらいいかわかったら、どうやっていくかを決めなければならないけれど、手段も予算も限られているので、これをどうやって実行させるかをしっかり考えていく。

100の手順のうち99がそういった片付け作業で、成果は残りの1のイメージ。

それをやってやっと人前に出せる、「成果」ができる。


別に研究開発だけでなく、今までやったデザインの仕事も、宅配便の仕分け作業も、アイドルの握手会スタッフも、コンサート会場の撤収作業も、すべての基本は3Sだと考えている。

つまりすべての仕事が清掃だと思っている。

被災地ボランティアは100%以上の清掃作業だ。


未だにホロライブ5期生のコメントに、「清掃員を馬鹿にした」とのコメントが入っているけれど、コメントしている当人がいわゆる「清掃員」なのであれば、相当自己卑下が強い。

すべての仕事が清掃であり、片付けであるのだから、清掃員を笑う人も清掃を行う人も、すべての人が清掃員という矛盾。

ひたすら片付けを行っている自分自身を顧みて、本当に笑うしかないときもある。

それがなにか間違いかといえば別に間違いではない。


これは、炎上させられた当人が思っていても、そんなことは言えない内容。
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