正式名称は大本山川崎大師平間寺東京別院薬研堀不動院となります。中庭には遍
路姿の弘法大師の像があります。古くから目黒、目白と並んで、江戸三大不動とし
て知られ、御本尊の不動明王童子像は都文化財に指定されてます。
天正13年に紀州根来寺が兵火に遭った際、東国に下り、隅田川畔のこの地に堂
宇を建立したのが薬研堀不動院の始まりということです。明治25年(1892)
に川崎大師の別院となって今日に至っています。
「やげん」は薬研で、時代劇で見た方もあると思いますが、漢方薬を磨り潰す道
具のことです。この地域はその昔、医者が多く従って薬店も多かったようです。そ
れと近くの堀が浅く、薬研のV字型に似ているので「薬研堀」と名付けられたとい
います。
この地は七味唐辛子でも有名。昭和30年代までは、朝夕「両国やげんぼりぃ~
七味とぉ~がらしぃ~」の売り声が街に流れたのが懐かしいです。