さいかち亭雑記

短歌を中心に文芸、その他

小林敬枝『私の水脈』(「こえ」第60号」)

2016年07月11日 | 現代短歌
酔っぱらって書いているうちに寝てしまって、意味不明の文章がアップされていたのに驚愕した。皆様にお詫び申し上げる。そのまま寝てしまったので、一日意味不明な文章が出てしまった。おまけに、この歌集について書いたのではない文章の一部がくっついていました。作者には、本当に申し訳ありませんでした。

 タイトルの「水脈」には、「みお」という振り仮名をつけている。私はこの方の歌を「こえ」の特集によって知った。久しぶりに、世間的にはあまり知られていないけれども、自分の目の高さでじっくりといい歌を作っている人がいるのだな、とうれしくなって取り上げたくなったのである。

言わざりし言葉も積みて無蓋車よ時の彼方へ去りてゆきたり
苦しみの砂礫をぬけて透きゆけるわれを流るるわが伏流水

 掲出歌には、何かすがすがしいものが感じられて、好感を抱いた。

おそらくはわが生のかぎりつかうらん角の薬匙ははつかにひかる   
  ※「生」に「よ」、「薬匙」に「やくひ」と振り仮名。 
営業をやめればただの大ガラス太陽に向かい隈なく拭けり

 仕事にかかわる歌がなかなかいい。