今回の病気で、我ながらびっくりしているのは、 自分で救急車を呼んだことです。 午後2時頃でした。 昼食を食べて、夫は散歩に出かけていました。 リビングのテーブルの横に立っていた時、 本当に何の前触れもなく、 いきなり、喉元にものすごい痛みを感じました。 まるで、ナイフを刺されたように。 もうびっくりして、その場に立ったまま、頭の中では、 「どうしよう?これは救急車を呼ばねば!!!」 と思いましたが、同時に 「誰もいない!電話はどこ?動けない!」 そこまでははっきり記憶があります。 |
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でもどうやって、救急車を呼んだのかは、全く思い出せません。 スマホに履歴があるのですから、すぐそばのテーブルの上にきっとあったのでしょう。 あの痛みの中、スマホを操作して救急通報したこと自体、我ながらあっぱれです。 履歴が4回あることを後から、息子に言われて、 救急隊との会話を思い出しました。 通報だけでなく、ちゃんとやりとりしているのです。 「玄関は鍵がかかっているので、直接2階にお願いします」 「到着しました」 「一番奥のベランダの窓の鍵を開けました」 「今、梯子で登ってます」 ここまでの会話は、後で思い出しました。 どうやって窓の鍵を開けたのでしょう? 歩けたのでしょうか? そこからは全く覚えていません。 ここからは夫の話。 夫が散歩から帰ってきたら、家の前に消防車2台と救急車1台が停まっていたので、 「えーっ!火事?」と思って、救急隊の人に聞いたら、 「急病人です」と言われ、 2階に駆け上ったら、ベランダに面した和室に救急隊の人が6,7人いて、 真ん中に私が倒れていたそうです。 それから、久我山病院に搬送され、救急でCTを撮って、 大動脈解離らしいと判断して、ここでは手術ができないので、 榊原記念病院に移送できるように交渉してくれたそうです。 久我山の救急で診てくださった医師が、付き添ってくれて、また救急車で出発。 看護師さんが励ますように 「元気出してくださいね」 と、夫の肩をそっと撫でてくれたので、 「もうダメなのだな」 と悲観的になったとか。 榊原記念病院について救急に入ると、すぐに緊急手術といわれ、説明があったとか。 娘、息子、姉も駆けつけていっしょに、説明を聞いたそうです。 その時の、医師の様子態度が、本当に自信たっぷりで、見かけもいかにもできそうな(姉の感想)医師で、 「大丈夫です。時間がないので詳しい検査はせずに、まず開けてみて、処置します」 「心臓の弁を取り替えたり、脳動脈の分岐のところまでの処置になると少し時間がかかります」 と、言ったとか。 開けてみて判断して処置ができるなんて、経験を積んだ医師にしか言えない言葉! 「この先生に任せれば、きっと大丈夫!」 と、みんな一安心したとか。 午後5時に手術開始で、午後8時15分頃、無事成功といわれたそうで、みんな 「ほーっ!!!!」としたそうです。 それにしても、人間って、生きようとする力ってすごいものです。 私は、普段は延命治療はして欲しくないと思っていますが、 いざとなると案外、生に対する執着が強く、徹底的に戦うと言い出すかも…… |
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