欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

馬車でのこと

2009-01-22 | poem
馬車の窓から灰色の街を眺めたとしても、あなたの気持ちまでが灰色に染まるわけではないのです。
見上げた父や母の顔がたとえ影がさしているように感じていたとしても、あなたの気持ちまでが影をふくむわけではないのです。
だから、笑っていなさい。やさしい言葉をささやきなさい。
あなたの表情で、あなたの言葉で、この空間は明るくしていけるのですから。

馬車のゆらぎを心地よく感じながらも、まだ雨のやまない暗い空を見上げて、あなたの心までが暗がりに染まっているわけではないことを誓うのです。
笑っていなさい。やさしい言葉をささやきなさい。
やがて、まわりは変わっていくから。
雲の切れ間から光がさし込んできますから。

あなたの心に宿るもの。
それはあなたが今までに見たこともないような澄みきった青空。光。
影が覆ったように思えるのは環境から慣れてしまった心の癖。
その癖をとり払い、本来の明るい豊かな心でいられるように。祈りなさい。

馬車の中の空気があなたの笑顔によって変わっていく。
やさしい言葉によって、父や母の顔にやわらかさや力があふれてきます。
だから、笑っていなさい。あなたのそばにおられる天使の顔のように。
ささやいていなさい。あなたの心から発する明るみの言葉を。

やがて、馬車の心地よい揺れとともに、明るみがそこに訪れる。
父や母の顔に笑みが生まれ、窓のむこうに光が感じられる。
そう、あなたのほほ笑みで。あなたのやさしい言葉で。あなたが思っているように。
目の前の世界があなたのなすことによって明るみに包まれていくのですから。