必然的なヒストリー

クソムシが歴史系映像の感想を書いたり、妄想キャスティングしています。このブログは純度の高い自己満足で構築されています。

「坂の上の雲」を見終わりました

2011-12-28 20:12:04 | 歴史ドラマレビュー

キャストの豪華さは半端なかったです。これほど見応えのあるクレジットは久々に見ました。

で、内容ですが、渡辺謙さんの声が良かった。
渡辺謙さんは今後もドキュメンタリーのナレーションを続けて欲しいと思います。小難しいストーリーによく合う声質だと感じました。
全13回、本当に素晴らしい司馬遼太郎の価値観に基づくドキュメンタリー再現ドラマでした。

「天地人」「江」と続けば(「龍馬伝」は坂本龍馬はちょっとアレな奴だ!という設定だと考えればOK)、歴史好きの方は物語が面白いか、面白くないかに限らず評価せざるを得ない作品なわけです。
というわけで歴史を勉強し直す機会をくれた作品として評価したいです。
でも全体的に退屈でした。戦争シーンは目玉でもあるので、面白いのは当たり前でここは敢えて褒めるところではないでしょう。

分かり易い伏線を貼り、見事な演出で回収するとか、そういう試みも欲しかったですね。題材的に難しいかもしれませんが、実例を挙げると次のシーン。
二〇三高地で児玉が乃木の指揮権に介入するシーン。あの少年時代のエピソードは児玉が乃木邸に訪れ日露戦争への動員を促すシーンに使ってもいいんじゃなかろうか。そうすれば、伏線として残り、指揮権介入シーンも「後付け設定」みたいな描写は避けられたと思う。確かに児玉が乃木を迎えに行くシーンは見応えがりましたが、それは旅順攻略における乃木と児玉の関係があればこそ見応えが出るわけで、何の予備知識を持ってない人が見たら「あ、高橋英樹がドラマに出てる」ぐらいの印象しかないでしょう。

後は、分かり易い「やられ役」。立場的に悪役っぽいキャラもいると面白いでしょう。
例えば、日清戦争、そして日本がロシアと対立する遠因にもなった閔妃の活躍!
こいつが出てこないと面白みに欠けます。
琉河が考えたキャストはこうです。

閔妃・・・キム・テヒ
三浦梧楼・・・高岡蒼佑
高宗・・・岡田准一(友情出演)

どうでしょうか。そして閔妃が暗殺されたときは親露派の人民にあの泣き方(注1)をさせれば完璧です。
ここまでやると「坂の上の雲」が原作じゃなくてもいい気がしますが。
原作と言えば、日本の未来を憂う悲観的観測で終わるところを外したのは正解だったと思います。
欲を言えば「明治以降に活躍した長州人は役立たずばっかり!でも伊藤博文だけはちょっとだけ評価してやる!」という御大の得意な描き方ももう少し払拭してくれると良かったのですが。

通年大河ドラマにはない躍動感、その時代の価値観を感じさせるリアリティを描き切ったのは確かだと思いますので、視聴率を気にせず次にトライしてくださいね。

 

(注1)ひざまついて地面をたたきながら泣く。


最終回「ヨイコノミライ」

2011-12-11 23:55:50 | 歴史ファンタジードラマ「江」

本当に今更ですが、「江~姫たちの戦国」の最終回感想を書きたいと思います。
琉河の「12月12日までにやっておくことリスト」において優先順位が低かったために遅れてしまったわけですが、なにとぞご容赦ください。

で、いきなり冒頭で草刈正雄さん退場。
これは見逃した人も多かったのでは!
せめてOPテーマが流れてからしてあげてくださいよ。さすがに同情します。
最後は「頭皮は大切に!」というようなことを正信は言いたかったのだと思います。

でもって、内容に至っては詰め込み過ぎ。
何で最終回でこんなに忙しい展開になっているんだい?
北大路〇也先生が出番増やせとゴネたのか!?
今回の話こそが「江」にとって本当の主人公になり得るストーリーじゃないのか。
ドラマでは大奥法度が出来た背景には保科正之が関与していた!なんて素っ頓狂な説を唱えていましたが、別に今更驚きもしませんよ。
だから、この辺はじっくり丁寧に描いてほしかったところです。
最終回の内容だけでも
第46話「日光東照宮」
第47話「大奥法度」
第48話「御三家誕生」
第49話「娘の入内」
第50話「宇都宮釣天井」
第51話「三代将軍家光」
最終話「思うがままに生きてみた」
と7回分のネタはあるわけですよ。
本当に何がしたかったんだ、と言いたくなる展開でした。

それとお福の存在。
いつの間に江の犬になり下がったんだ!
確か第45話のラストで家光と江が和解するシーンはありましたが、それだけでお福は江に無条件降伏したのですか!
何で最終回だけ取ってつけたかのように(江にとって)物わかりのいい人物になっているのでしょうか。
この大河ドラマの最後の謎です。

ラストもラストで何となく感動して頂戴!みたいな展開にしていましたが、今までの功績のお陰で全く心が動きませんでした。
元々、無理があったんだな。篤姫と同じように江を語るべきではなかった。
琉河が本当に見切りをつけたのは第5話の本能寺の変の回でした。
信長の今わの際に登場する人物が「江」って、普通にありえない。出てくるとしても母上のお市の方でしょうに。
脚本家の「年上好きで知られる信長が実は…!」という石原都知事への挑戦とも受け取れる意気込みは分かりますが、信長が江を評価するに至る材料がドラマでは少なすぎました。
これで完全に白けてしまったのです。

優良コンテンツである戦国時代を扱っていながら、ここまで魅力のないお話を作ることが出来た脚本家をはじめとするスタッフ陣には敬意を表します。
ただ、一視聴者としての意見ですが、叶うならば今度は余計な設定を省いたオーソドックスな作りにしてください。主人公(というか脚本家)の崇高な精神は一般人である琉河では理解することが出来ないので。


第45話「欣也食堂」

2011-11-27 17:15:36 | 歴史ファンタジードラマ「江」

最終回放映日に1週間前に放映されたドラマの感想を書くという体たらくですがご容赦くださいね。

ともかく江が主役なのに最終回1話前で家康死亡という展開はどうなのでしょう?

秀忠がかつて
「オヤジはなかなか死なぬのう」
と呟いていました。
秀忠の発言としては有り得ないのですが、視聴者のクレームとしては有り得る。

こんな話になるのなら、いっそ淀殿を主役にして江を語り役にした方が良かったのではないか。
で、今の江と家光の確執はボーナストラック的なお話で。
その方が『お得感』が出るのではないかい?

あと今更ながら江は「戦は嫌だ」「政略結婚とは何事か!」を連発しすぎ。
お前のぜいたくな生活は何人もの屍の上に成り立っていること、そして政略結婚によって自分自身が大事にされていることを自覚すべし。
実力もないのに安全地帯から「戦は避けられぬのか!」と秀忠や家康になじるのは片腹痛し。


第28話「江に泣いてます」~第44話「羅山がアレになりまして」

2011-11-20 23:49:44 | 歴史ファンタジードラマ「江」

本日、11/20に放映された第45話「欣也食堂」の感想はまたの機会に。

視聴率は戦国モノにしては苦戦しているようですし、あながち琉河の価値観も世間ズレしていないのだな、と感じた今年の大河ドラマ。

これといって印象に残るエピソードもなければ、目新しい説もなかったので特に語ることはありません。
が、琉河的にツボにはまったエピソードがあったので、列記しています。

①エグザイルの人、パフォーマーとは思えない情けない戦死!
②前田利家、魔界転生を遂げて大出俊になる!
③江、どこかのシーンで秀忠に「武士が嫌なら百姓になればいいじゃない」と問題発言!
④お福、正体は足子先生だった!
⑤千、家政婦のミタさんに依頼しなかったので、豊臣方が大敗北!
⑥林羅山、見た目通り簡単に懐柔される!

簡単に解説。
①はもう論外。普通にありえない展開。何で普通に病死にしてあげなかったんだ。かばって斬られるにしても場面が間抜けすぎて悲しむ気にもなれません。AKIRAファンの人は怒っていいレベル。

②は前田利家の役者を変えてまで、秀吉死後に登場させる意義が不明。しかも、転生を遂げた結果が大出俊。どうやっても荒唐無稽な展開になるのだから、せめてここは趣向を凝らして宇津井健をキャスティング出来なかったのか。
利家は信長存命時に一回だけモブキャラとして登場していました。なら、せめて最後までモブキャラとして残してやればいいのに。どうせ秀吉政権での利家の役割なんて一つも描かれてなかったのだから、脈絡もなく見せ場を作ってやる必要もない。すっ飛ばせば良かったのです。
歴史を全く知らない人が、秀吉死後に突然出てきた利家の出演シーンを見たら「お金を沢山持ってそうな、このおじいちゃんは誰?」ってな疑問を持つことになりかねません。しかも、次に登場した時は臨終シーン!なんて、シュールなギャグなんだ!!

③は関ヶ原の戦い直前での発言だったでしょうか?よく覚えていません。
百姓を舐めきった江の発言。さすがです。
畑にロールスロイスで乗り付けてきそうな娘は要りません。秀忠と江が百姓になっても村八分にされるだけだからやめとけ。

④は正直、ぶったまげた。
立ち位置としては江と対立するわけだから、多少なりとも“嫌な奴”になる予感はしていましたが、まさかここまで不気味な春日局になるとは思いもよりませんでした。動作一つ一つが人間っぽくない。
「憎き豊臣が滅んで・・・」なんて春日局に言わせるな。そんな簡単なキャラ設定でいいのかね。
ちなみに足子先生とは鈴木先生に登場するキャラで富田さんが演じていました。SMAP×SMAPの裏でドラマ化されていましたが、大変面白いドラマなので機会があれば原作漫画やドラマDVDでご鑑賞下さい。

⑤はここまで至るのに三田村さんが「渡る世間は鬼ばかりだった…」と呟いて大坂城から退場するシーンや、秀頼が意外に頼もしかったりと意外につまらなくなかった展開だったのですが、ここまで自由にやらかしたのだから、最後は人気ドラマに頼って、もっと滅茶苦茶にしても良かったと思います。
例えば芦田さんにあの歌を歌わせたり、突然BGMにいきものがかりの歌がかかったり、千姫が忽那さん繋がりでミタさんを呼んでも良かったんです。
特に忽那さんなんてリアルタイムじゃないですか。しかも父親を認めていないところまで一緒。
ゲストで芳春院役として松嶋さんをキャスティングするだけで事足りるのですよ。
芳春院が「承知しました」と言ってバットや包丁や赤いスプレーを持って家康本陣めがけて突進していく姿が見たかった・・・。幸村よりも強い味方です。
まあ、それでも家康横死までやらかすとさすがに色々な方面から苦情が出てくるでしょうから、最後に
「父さんは生き残ったぞ」(映画インシテミルより)
と北大路さんに言わせれば完璧です。
以上をもって、大河ドラマ至上で空前絶後の面白くもなんともない視聴者の怒り心頭ネタドラマの出来上がりです。ある意味、話題かっさらいですよ。

⑥については林羅山でなくても良かったでしょうに。なんだこれ。
ついでに言うと、林泰文さんは小早川秀秋役が似合うと思いました。そういえば、このドラマでは関ヶ原のキーパーソン小早川秀秋すら登場しませんでしたね。漫画版には秀秋も大谷吉継も登場したというのに。


とりあえず江の感想はここまでにしたいと思います。来年の平清盛はHPを見る限り、面白そうな感じです。


2012年大河ドラマ「平清盛」の配役に物申す! PART3

2011-08-16 22:47:30 | 自己満足な評論

いつの間にか2012年大河ドラマ「平清盛」の追加キャストが発表されてましたね。
驚いたのは松田聖子さんがキャスティングされていること!
これは面白いかもしれません。しかも二役。意味が分かりません。

以下、追加キャスト
源頼朝(語り):岡田将生
北条政子:杏
平時忠:森田剛
兎丸:加藤浩次
平忠正:豊原功補
平正盛:中村敦夫
舞子:吹石一恵
白河法皇:伊東四朗
平盛康:佐戸井けん太
平維綱:尾美としのり
鎌田通清:金田明夫
鎌田正清:趙和
藤原忠通:堀部圭亮
藤原家成:佐藤二朗
祇園女御・乙前(二役):松田聖子

頼朝役が若いですね。松山ケンイチさんに合わせたのでしょうけど、語りであることと平家滅亡時での出演があることを考えると30代の役者さんでも良かった気がします。
で、政子役の杏さん。これは北条時政役に渡辺謙さんを持ってくるぞ!というNHKの前フリと考えて良いですよね。さすがです。面白い演出を考えていらっしゃる。(笑)

冒頭の松田聖子さん以外の配役で驚いたのは平正盛が登場すること。清盛誕生を第一話と仮定すると、その時点で棺桶に片足突っ込んでいる人物ですよ。
残念な配役は白河法皇と藤原忠通。
白河法皇役はもっと目力の強い俳優、例えば平幹二朗さんとか仲代達矢さんでも良かった気がします。
伊東さんでも悪くないのですが、何かあるたびに「ニン!」とか言ってそうでシリアスな演技でも場面がコメディになりそうな気配。それを狙っているのなら成功だと思いますが。
藤原忠通役は堀部さんでも面白いとは思うのですが、先に頼長役の山本さんと忠実役の國村さんが発表されているのですよね。
この両名ぐらいの知名度がある役者さんがキャスティングされると期待していただけに残念。忠通は知名度でのインパクトでは敵わないので、演技で目立つ他ないと思います。

兎丸の加藤さんは役柄がよく分からないので、何も言及せずに永遠に保留しときます。

何気に森田剛さんが混ざっていますが、もっと良い役を貰える人だと思っていたので驚きです。結構、見せ場があるのでしょうか。


高見茂・吉備真備をキャスティング!

2011-08-16 01:00:42 | 歴史ドラマ妄想キャスト

今回は奈良時代の偉人「吉備真備」の妄想キャスティングを垂れ流します。
原作は高見茂氏の「吉備真備~天平の光と影~」です。この本は小説では無く狭義の意味での伝記です。真備を主役とした小説が家になかったので、今回は記録をもとに物語を組み立ててキャスティングしてみました。

吉備真備を主役にした大きな理由は、彼の寿命の長さです。
真備の人生を追えば、平城京で起きたストーリーのほとんどを知ることが出来ます。(それでも桓武天皇の時代までは追うことは出来ませんが…)
ということで、今回は奈良時代をテーマにしたい!という思いが先にあり、その中で主役に最もふさわしい奈良時代屈指の政治家・吉備真備を中心に据えようという考えに至ったのです。
奈良時代を選んだ理由は大した理由ではありません。単に妄想キャスティングのミッシングリングを埋めたかっただけです。
雑感はキャスティングの解説で触れます。

全部で第4章構成にしてみました。テーマ曲は龍馬伝のイメージです。遣唐使の船が荒波を渡るところは龍馬伝のOP画像のイメージと合いそうです。後はどっかに大仏と真備の全力疾走でもねじ込んでおけばドラマのOP画像は完成です。

では興味のある方はご覧ください。


【第一部】『勤勉』
大学寮入学~唐から帰国

下道真備:渡辺謙
楊貴氏(母):大竹しのぶ
玄:香川照之
阿倍仲麻呂:佐々木蔵之介
吉備乙吉備(弟):豊原功補
吉備由利(妹?):紺野まひる
        *
        *
下道真事(弟):皆川猿時 ・ 下道広(弟):山崎樹範
井真成:桐山漣 ・ 李密翳:田中要次
王維(唐):尾美としのり ・ 善意(唐):黄川田将也
        *
藤原武智麻呂:大杉漣
長屋王:加藤雅也
藤原宇合:及川光博
下道圀依(叔父):平泉成
葉栗吉麻呂:石黒賢
大和長岡:榎木孝明
首皇子(聖武天皇)-少年-:神木隆之介
李白(唐):谷原章介
武恵妃(唐):尾野真千子
高力士(唐):笹野高史
吉麻呂の妻(唐):りょう
元正天皇:前田美波里
        *
大伴山守:田山涼成 ・ 多治比広成:温水洋一
新田部親王:利重剛 ・ 舎人親王:中原丈雄
藤原房前:山西惇 ・ 藤原麻呂:平山浩行
大伴道足:綾田俊樹 ・ 吉備内親王:川本真琴
李林甫(唐):白井晃 ・ 智周(唐):有川博
        *
        *
玄宗(唐):西田敏行
聖武天皇:小日向文世
多治比県守:中村嘉葎雄
元明上皇:八千草薫
趙玄黙(唐):橋爪功
宋(唐):宝田明
下道圀勝(父):伊東四朗
藤原不比等:仲代達矢


●主役は渡辺謙さんに。“王朝の在り方を追求し、正々堂々と生き抜いた文武両道の政治家”という真備像を求めてみました。
●トメは飛鳥~奈良の大物政治家・藤原不比等にしました。真備の人生とは全く関係ありませんが、この人がいるといないとでは「平城京物語の始まった感」が違います。
●真備の父親と母親について詳細はよくわかりませんでした。母親は739年に没していますが、父親は没年不詳なので第一部で退場とします。
●聖武天皇が神木さんから小日向さんに替わるタイミングは長屋王事件と設定しました。聖武天皇のキャラ設定は皇太子時代は「神童」、天皇となってからは「神経衰弱ギリギリ」という感じです。
●唐の人物は全員、日本人が演じます。



【第二部】『忠義』
大学助就任~下道一族、吉備の姓を賜る

下道真備:渡辺謙
楊貴氏(母):大竹しのぶ
真備の妻:菅野美穂
阿倍内親王:吉瀬美智子
玄:香川照之
橘奈良麻呂:大森南朋
吉備乙吉備(弟):豊原功補
吉備由利(妹?):紺野まひる
        *
        *
下道真事(弟):皆川猿時 ・ 下道広(弟):山崎樹範
善意(唐):黄川田将也 ・ 李密翳:田中要次
大伴家持:安田顕 ・ 安積親王:林遣都
        *
藤原仲麻呂:北村一輝
藤原武智麻呂:大杉漣
藤原宇合:及川光博
葉栗吉麻呂:石黒賢
藤原豊成:杉本哲太
大野東人:藤岡弘、
藤原広嗣:桐谷健太
元正天皇:前田美波里
行基:中村敦夫
        *
藤原綱手:塚本高史 ・ 藤原清河:津田寛治
藤原房前:山西惇 ・ 藤原麻呂:平山浩行
大伴道足:綾田俊樹 ・ 巨勢奈弖麻呂:大出俊
        *
        *
多治比県守:中村嘉葎雄
聖武天皇:小日向文世
鈴鹿王:草刈正雄
宮子皇太夫人:藤村志保
光明皇后:浅野ゆう子
橘諸兄:北大路欣也


●第二部の途中で、相棒の玄が退場します。NHKか何かのドラマで亀治郎さんが演じていた一癖も二癖もある生臭坊主です。香川照之さんが演じると面白くなりそうです。
●真備を取り立てた恩人・橘諸兄には欣也さん。世間に馴染のある“分かり易い大御所俳優”を持ってくるのが吉でしょう。
●光明子には浅野ゆう子さん。キャストだけで夫婦の力関係が分かる配役にしてみました。この人には色々と暗躍してもらいましょう。
●仲麻呂の北村さんは「天地人」の時とは打って変わり、うんと陰のある人物を演じてもらいたいと思ってキャスティングしてみました。第二部では諸兄と真備が聖武に付き合わされて遷都を繰り返し疲弊していく中、一人平城京で力を蓄えているところです。
●真備の妻は完全に名前もわからなかったのでそのまま「真備の妻」にしました。渡辺謙さんとだいぶ年が離れている菅野さんをキャスティングした理由は真備の長男が740年生まれであり、そこから逆算して夫婦の年の差は25歳前後と推察したからです。



【第三部】『忍耐』
筑前左遷~橘諸兄死す

吉備真備:渡辺謙
真備の妻:菅野美穂
孝謙天皇:吉瀬美智子
橘奈良麻呂:大森南朋
阿倍仲麻呂:佐々木蔵之介
吉備乙吉備(弟):豊原功補
吉備由利(妹?):紺野まひる
        *
        *
吉備真事(弟):皆川猿時 ・ 吉備広(弟):山崎樹範
大伴家持:安田顕 ・ 布施人主:榊英雄
普照:木村了 ・ 王維(唐):尾美としのり
        *
藤原仲麻呂:北村一輝
藤原豊成:杉本哲太
藤原真楯:吹越満
良弁:山本学
大伴古麻呂:伊原剛志
大炊王:福士誠治
李白(唐):谷原章介
高力士(唐):笹野高史
楊国忠(唐):遠藤憲一
大伴古慈斐:神山繁
        *
淡海三船:戸次重幸 ・ 藤原清河:津田寛治
道祖王:篠原さとし ・ 巨勢奈弖麻呂:大出俊
        *
        *
玄宗(唐):西田敏行
楊貴妃(唐):松雪泰子
聖武上皇:小日向文世
光明皇太后:浅野ゆう子
鑑真:加藤剛
橘諸兄:北大路欣也


●孝謙天皇には「美人だけど幸薄そうな役が似合う女優」ということで吉瀬さんを選んでみました。どうでしょうか。孝謙天皇をどうキャラ付けするかで、色々な配役が楽しめる役ではあります。一応、真備は彼女の師であるので、ストーリー上ではやや同情的に描いていきましょう。
●楊貴妃は宮沢りえさんでも良かったかもしれませんが、少し悪役風味を出してみたかったので松雪さんに。
●第三部における吉備真備は仲麻呂のおかげで踏んだり蹴ったりです。誰からも相応の評価を受けてきた真備の人生において、これほど理不尽な期間はなかったと思います。



【第四部】『清廉』
橘奈良麻呂の変~真備薨去

吉備真備:渡辺謙
真備の妻:菅野美穂
孝謙天皇・称徳天皇:吉瀬美智子
橘奈良麻呂:大森南朋
和気清麻呂:高岡蒼甫
吉備乙吉備(弟):豊原功補
吉備和泉(長男):岡田将生
吉備由利(妹?):紺野まひる
        *
        *
吉備真事(弟):皆川猿時・吉備牧雄(次男):中村蒼
吉備広(弟):山崎樹範・大伴家持:安田顕
        *
藤原仲麻呂・恵美押勝:北村一輝
藤原百川:櫻井翔
藤原豊成:杉本哲太
藤原真楯:吹越満
大伴古麻呂:伊原剛志
淳仁天皇:福士誠治
弓削浄人:加瀬亮
和気広虫:小西真奈美
大伴古慈斐:神山繁
中臣習宣阿曾麻呂:津川雅彦
        *
淡海三船:戸次重幸・小野東人:山中崇史
道祖王:篠原さとし・藤原御楯:正名僕蔵
藤原真先:高橋一生・坂上石楯:堀部圭亮
加茂角足:矢柴俊博・佐伯三野:中村靖日
        *
        *
白壁王:竹中直人
藤原良継:HYDE
藤原永手:上川隆也
光明皇太后:浅野ゆう子
道鏡:中井貴一


●第四部は仲麻呂の絶頂期と転落、道鏡の台頭と称徳帝崩御、道鏡失脚と息をつく暇のない展開となります。
●和気清麻呂役は言わずもがなでしょう。公の場で単なる事実を自分の考えに乗せて述べるには何ともシガラミの多いことか、ということを清麻呂の人生は語っています。
●藤原永手、良継、百川は第四部のみ登場させます。その方がレア感が出て良いのではないでしょうか。画的にはHYDE&櫻井兄弟に背中を押されて中井&吉瀬ペア打倒に向かう上川さんといった感じになります。
●道鏡には中井貴一さん。道鏡のキャラ設定は「分別を弁えているものの、称徳帝の期待に応えようと憎まれ役に回った知識人」ということに。吉備真備は道鏡政権下でも栄進しているので、藤原と道鏡の間でどちらが世のためになるか苦しんだのではないかと推察されます。
●最後の勝利者・藤原良継・百川兄弟と真備の関係も微妙(藤原氏を脅かす存在として)ですが、真備薨去を知った彼らが無言で嘆くシーンぐらいは入れてもいいのではないかと思います。


こんな感じです。
奈良時代は、天皇を担いで藤原氏とそれ以外の人物が政権を奪い合った時代ですが、琉河が混乱したのは藤原氏の系図でした。
最後にオマケとして、琉河が今回大きく役に立ったメモを残して〆たいと思います。手書きで大変読みにくいメモですが、興味があればご覧ください。
では、また。

≪奈良時代の藤原氏系図≫


第27回「浅井家の3姉妹」

2011-07-18 21:58:04 | 歴史ファンタジードラマ「江」

なんか安直なタイトルでスイマセン。

秀勝が前回亡くなったのですが、あんなみっともない死に方はないでしょう。

なんだ、あの『王様ゲーム』で罰が下されたみたいな無様な死に方。

口封じでその場に居合わせた雑兵はみんな処刑されてもおかしくない展開。

きっと秀勝は24時間以内になんらかの命令に従わなかったために死んでしまったに違いない。そうであれば、あの強引な死に方にも納得できます。

 

それはそうと、柴門ふみ大先生の作品のドラマ化率は異常ではありませんか。
同じモーニングならば、何故「へうげもの」はドラマ化されないんだ。
柴門大先生は強烈なコネを持ってるのでしょうか。
だとすれば、「へうげもの」も柴門ふみ大先生が描いていればドラマ化されたに違いない。
凄いぞ、柴門ふみ大先生の絵で利休が上杉兵をちぎっては投げ、するシーン。あの絵で利休が「しぇあら壁!」とか叫ぶわけです。ある意味、忘れられないシーンになりそうです。試しにモーニングのクレムリン、ねこだらけ、僕の小規模な生活を柴門大先生に描いてもらってはどうでしょうか。

話が逸れましたがこの展開で視聴率がまだ16%前後あるのが驚きです。

史実も表面をなぞってるだけで全ての事象は愛から生まれると信じて疑わない展開とか、主人公の思うが儘に生きてみたらこんな人間になっちゃったという反面教師ぶりとか、そのうち秀康派に暗殺されそうな秀忠の暴言とか、見どころが全くありません。

そういえば王様ゲームと言えば、昨晩の21時58分、私のメールに「江の視聴率を30%超えるように測定器を操作しろ」とメールが入りましたが、無視しています。守らないと何故か足に傷を負って死ぬそうです。そろそろじk


2013年大河ドラマ「新島八重」!!

2011-06-12 16:47:11 | 苦情お断りの独り言

普通に新島襄が主役ではいけなかったのか…と思ったのですが、理由が「福島を舞台に」ということだそうなのでこれでOKというわけですか。

福島が舞台なら幕末がメインということですかね。

で、メインが終わったら申し訳程度に日清・日露戦争を描くといったところでしょうか。

琉河的には視聴率がどこまで伸びるか、という点において面白そうな題材だな、とは思います。


2012年大河ドラマ「平清盛」の配役に物申す! PART2 ~大切なことはすべて常盤御前が教えてくれた~

2011-05-29 17:35:02 | 自己満足な評論

はっきり言ってぶったまげました。
先日、発表された女優陣のキャスト。
何故か、前日に
藤原得子(美福門院):松雪泰子
藤原璋子(待賢門院):檀れい
の配役がリーク(?)されていましたが、当日になって本当に驚きました。

上記2名以外では以下の7名が発表。

平時子:深田恭子
平滋子(建春門院):成海璃子
高階明子:加藤あい
藤原宗子(池禅尼):和久井映見
常盤御前:武井咲
由良御前:田中麗奈
堀河局:りょう

この配役を見て、松雪さんと壇れいさん、そして深田さんはナイスキャスティング!だと思いました。
松雪さんと壇れいさんのバトルは見ものです。「名前をなくした女神」よりドロドロな展開を待っています。
しかも、松雪さんと松山ケンイチさんといえば・・・、
そうです・・・、
デトロイト・メタル・シティ
じゃありませんか!
トンデモ女社長と根岸(クラウザーさん)の夢の競演が再び!
デトロイトメタルシティでどのようなことが起こったのか、というのは敢えて語りませんがこれは面白い。
白泉社の関係者はこれを機に映画「DMC2」を企画されてはいかがでしょうか。
クラウザーⅠ世に三上博史さんをキャスティングしてくれれば、琉河は映画を見に行きます。
たとえ、一人でも見に行きます。

ちょっと話が脱線しましたが、ほかの配役を見て「意外にいいかも」と思ったのが深田さんと和久井さん。
深田さんに関しては『平時子』という役名だけに注視するとミスキャストに思えますが、ドラマのキャラ設定を見て納得。
「夢見る少女」として時子を描くのならば、深田さんでぴったりだと思います。
池禅尼を和久井映見みたいなアラフォーの方が演じるというのも面白いですね。
大概のドラマでは、(平清盛が主役でも)結構年輩の方が演じることが多い役だと思いますが、新鮮味があります。


・・・さて、ここからが本番ですが、なんでそうなったのか分からない配役がひとつ。
もう言うまでもありませんが、大切なことはすべて教えてくれたあの方についてです。
そういえば、数年前は『らぶちっく』の制作にもかかわっていましたね。
また、ある時はライアーゲームで片桐はいりの後ろをウロチョロしていましたね。
名前が「さき」さんではなく「えみ」さんだということに気付いたのも、ここ最近の話です。
おっと、今は工業高校でも奮闘されているのですよね。
で、なんで常盤御前なんだ?

成海さんの平滋子もよっぽど言ってやろうかと思ったのですが、その気力する奪ってしまうこの配役。
こういう、裏事情が丸見えのキャスティングは本当にやめていただきたい。
今年の「江」だって、誰が見ても(もう週刊誌では当たり前のように書かれていますが)、大人の事情が絡んでますし。
別に吉野直自体が悪いわけじゃない。(『大切な~』の役名は忘れました)
結構目立つ顔立ちですし、華もあるのでしょう。
ライアーゲームでもまともなセリフがあるわけではないのに、目立ってましたし。
どうか、1年後、この琉河岬に
大切なことはすべて常盤御前が教えてくれた
といわしめるような、存在になってくれることを期待しています。


王家最大の傑物「後白河帝」を妄想キャスティング!

2011-05-14 21:59:18 | 歴史ドラマ妄想キャスト

今回は2012年大河ドラマ「平清盛」のキャスト発表を記念して、琉河が20年ぐらい前(おそらく1991年か1992年)に作成した妄想キャストを発表したいと思います。
当時は色々な時代の偉人を主役に妄想キャスティングを作っていたわけですが、この時代に当てはまるものはないかとネタ帳を捲っていたら、平清盛とまさに同時代を生きた「後白河帝」の妄想キャスティングがありました。
本当なら、それを現代版に(つまりは2011年現在に沿うように)キャスティングし直すべきなのですが面倒なのでそのまま流します
というのも、この時代で琉河が興味を持っている偉人は源頼朝だけなのです。
だから、そんなに手間暇かける気力が出てこないのです。
(源頼朝の妄想キャスティングについては2006年にアップしましたオリジナル大河「源氏」をキャスティング!(前編)(後編)をご覧ください)

まあ、そうはいってもこれはこれでセピア色の思い出といいますか、若かりし頃の軌跡ではありますので、興味のある方はご覧ください。
基本的に1970年前後に生まれた方でないと、ピンとこないキャスティングかもしれません。


第1部(誕生~平治の乱)
雅仁親王→後白河天皇(上皇):石田純一
藤原得子:故・大原麗子
藤原璋子(母):小山明子
崇徳天皇(兄):風間杜夫
源義朝:故・古尾谷雅人
藤原忻子(中宮):高木美保
藤原信頼:故・田中実
源懿子(妃):大地真央
藤原成親:大江千里
      *
藤原頼長:小林薫
藤原忠実:故・下條正巳
藤原聖子:大谷直子
源資賢:山下真司
足利義康:榎木孝明
徳大寺公能:石橋蓮司
子内親王(八条女院):荻野目慶子
藤原多子:永井真理子
三条公教:瑳川哲朗
藤原宗能:故・北村和夫
源光保:田中健
平重盛:尾美としのり
藤原惟方:原田大二郎
平忠盛:故・佐藤慶
源為義:故・金子信雄
      *
源頼政:宇津井健
藤原経宗:近藤正臣
池禅尼:八千草薫
藤原忠通:故・中条静夫
藤原信西:故・山城新伍
平清盛:津川雅彦
鳥羽上皇(父):故・萬屋錦之介

上記はピンクレジット表示対象の配役です。
連名表示の配役では、
藤原季成:北村総一郎、源雅定:神山繁、二条天皇(子):真木蔵人、姝子内親王:森尾由美、多田頼盛:大杉漣、藤原俊憲:笹野高史、源為朝:伊原剛志、平忠正:故・大泉滉、源義平:原田龍二、源師仲:でんでん、藤原伊通:内藤武敏、西光:ラッキィ池田、近衛天皇(弟):神田利則
をキャスティングしていました。



第2部(法住寺殿造営~崩御)
後白河法皇(上皇):石田純一
平滋子:中山美穂
源義経:吉田栄作
藤原忻子(中宮):高木美保
平時忠:大地康雄
高階泰経:草刈正雄
藤原成親:大江千里
二条天皇(子):真木蔵人
藤原育子:渡辺満里奈
高倉天皇(子):萩原聖人 
      *
平徳子:鈴木保奈美
丹後局:国生さゆり
源資賢:山下真司
藤原光隆:立川志の輔
藤原多子:永井真理子
子内親王(八条女院):荻野目慶子
九条兼実:萩原流行
平重盛:尾美としのり
松殿基房:石黒賢
多田行綱:宇都宮隆 
俊寛:梨本謙次郎
以仁王:高嶋政宏
平宗盛:渡辺徹
平知盛:野村宏伸
藤原宗能:故・北村和夫
源義仲:氷室京介
      *
源頼政:宇津井健
平時子:佐藤オリエ
藤原経宗:近藤正臣
藤原忠通:故・中条静夫
北条時政:小林稔侍
源頼朝:舘ひろし
藤原俊成:故・緒形拳
平清盛:津川雅彦

上記はピンクレジット表示対象の配役です。
連名表示の配役では、
姝子内親王:森尾由美、武蔵坊弁慶:高杢禎彦、静御前:相原勇、西光:ラッキィ池田、平教盛:綿引勝彦、近衛基実:坂上忍、平頼盛:勝部敏之、六条天皇:伊崎充則、藤原兼雅:東幹久、徳大寺実定:平泉成、近衛基通:保坂直輝、平維盛:河相我聞、平敦盛:大沢健、妓王:仁藤優子
をキャスティングしていました。

「津川をトメにするなんてセンスないな」とか
「石田純一みたいな芸人がドラマで主役なんてありえない」とか
「吉田栄作?永井真理子?誰それ」とか
今の若い方はお感じになるかもしれませんが、90年代前半では津川さんは出演するドラマでは必ずトメでしたし、石田純一さんもドラマで大活躍されていたのです。
特に石田純一さんはあの騒動がなければ、現在ではトメを務める大物俳優になっていたことでしょう。

それにしても鬼籍に入られた方が多いですね。
緒形拳さんはおろか、田中実さんまで亡くなるとは…。
あ、緒形さんのキャスティングは平清盛退場後、頼朝役の舘ひろしトメを阻止するために考えた役です。
清盛と同年代で長生きをして、それなりに名を残した人物というと西行と藤原俊成しか思いつかなくて、それで朝廷に仕えていた俊成を無理矢理選んだ覚えがります。
当時、琉河は舘さんをトメを務めるほどの大物俳優とは認識していなかったのでしょう。

では、また。