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-空から見るからこそ見えてくるものがある-

春の九州を飛ぶ (12) - 切支丹の里・島原半島

2012-07-17 | 九州


こういう事件というのは陰謀や計画で仕立てられるものではなく、なによりも実態の空気が発火点にまで達していなければならない。爆発には口之津事件のような火花(スパーク)を要するが、広範囲に爆発するには、むろん多少の根廻しは要る。根廻しにはくだくだしい説明よりも、奇蹟と予言力をもったカリスマの存在が必要であった。
益田四郎という少年が、それである。    (司馬遼太郎著『街道をゆく』より)






再び時代は寛永年間に戻る。

島原や天草に凶作と圧政が続いた寛永の中頃、ある一つの「予言」が疲弊した農民たちの間に広まった。
『25年後に天変地異起こり、人は滅亡に瀕するであろう。この時16歳の天童現れ、キリストの教えに帰依するものを救うであろう。』
1614年(慶長19) 、幕府のキリシタン弾圧により、ママコス神父は上のような予言を残し天草大矢野を去った。

そして1637年、
口之津で年貢が納められなかった家の妊婦が、寒中の川にさらされ殺される残虐な事件を機に、民衆の怒りは爆発。

その時、ママコス神父の予言通り、“16歳の天童”が現れたのである。










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