ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

若緑のきらめき (ペリドット)

2007年05月16日 | ジュエリー作品&試作品
誕生石の発祥は意外にも新しく、Wikipedia によれば、

「今日の誕生石は1912年に米国宝石商組合で定められたものを基にして、1952年にアメリカ宝石小売商組合など複数の団体によって改訂されたものが基準となっている。誕生石の種類は国によって若干の違いがある。日本では1958年に全国宝石卸商協同組合が制定した・・・」とのことです。
業界団体が決めたなんて聞くと、まったくがっくりきちゃいますね。

5月の誕生石はエメラルド。いかにも初夏のみずみずしい緑を象徴している感じがします。宝石組合的には、「母の日」のプレゼント好適商材、ってことでお高い石が設定されたのかな?!(^^;;;

でも、なぜか私は、5月の誕生石にふさわしいのは、ペリドットじゃないかなと勝手に思っています。(本当は8月です)5月の新緑はツヤツヤと光輝いて若々しく、色的にもペリドットだろー!と思うわけです。むしろ8月こそ、落ち着きのある深い緑をたたえたエメラルドがふさわしいと...。エメは、『円熟した大人の女性』、ペリドットは『はつらつとしたキャピキャピ娘』ちゅうイメージがあります。

アラビア語で「ファリダット」(=”宝石”)だそうで、古代ローマ、古代エジプトではめちゃポピュラーだったらしいです。鉄ヤスリで削れるくらい柔らかいので、当時としては加工や研磨が容易だったんでしょう。
オリーヴに似た色だからということで、ペリドットの鉱物名はオリヴィン(olivine)。和名は「かんらん石」。和訳する際にオリーヴを間違って中国原産の「かんらん」という木の名前をつけてしまったんだそうです。



さて、ペリドットは屈折率が高いため、光の反射が強く、薄暗いところでもキラキラと明るい光を放つ特性を持っています。実験的にちょっとおもしろいデザインを施してみました。石に集まる光の力で、地金に色づけをし、自然反射以上に輝かせてみよう、という趣向です。

リングの地金の一部が爪の代わりを果たしています。石の周囲の地金が四方の半球状になっていてあらゆる方向から光を取り込み、ファセット石のパビリオン(石の下の部分)を照らし、石から出る光が地金に乱反射して、地金を黄緑色に輝かせ、さらに石全体をも輝かせるというわけです。

名づけて、光の乱舞

ペリドットは、元々落ち着きがない印象があるのですが、輪をかけてほんとうにチャラチャラと品がなくなってしまいました。(笑)



というわけで、チャラチャラついでに、サイドのワンポイントとして、ハート形のホールをあけちゃいました。これが”光穴”となってキュレット(石の先端部分)にも光を当てます。やりすぎ?

ゴールドで作ったらどうなってしまうかな。いや、案外といいかも?!



サービス業について思うこと (1)スクール編

2007年05月16日 | ROSE POSYのひとりごと
今日のひとりごとは、「サービス」のお話。

現 在、ラ・ヴァーグ ジュエリースクールさんにお世 話になっていますが、ここに通うたびに、なんだかほんわりと癒される気分になります。難しいことを一杯頭に詰め込んで長時間パソコンに向かっているのに、 授業が終わった後は清々しい満足感に満たされ、いつもパワーを一杯もらって帰途に着きます。なんとなく気分や体調の優れない日でも、帰る頃にはすっかり元気に なってしまいます。

ラ・ヴァーグに来る度に感じるのは、「すごく居心地がいいなぁ」ということです。そして、「また来るのが楽しみ。」という気持ちになります。私の通うCADコースは、基本的には自習ベースで進め るスタイルなのですが、それでもなんだか快適な気分に包まれます。(講座スタイルで先生の動作のとおりに皆一斉に同じことをしたり、マンツーマン で手取り足取りという授業スタイルもあるかと思いますが、私は、今のスタイルが性に合っています。)

快適な教室 環境と明るい雰囲気づくりに配慮されていることを感じます。しかも、”作られた感”がなく、あくまでナチュラル。先生やスタッフさんが明るくて元気なので、生徒さんたちも自然と楽しそうな笑顔がこぼれ、そ れがまた全体の雰囲気につながっています。

とくに校長先生がいつも元気満々で実に楽しそうで、そのポジティヴな「気」というかオーラが一種独特の空気を創り出しているのではないかとさえ思えます。

CADと初心者向けのパソコン教室の両方を受け持つ、H先生は、物静かな方で、自分から生徒に雑談を話しかける ことはほとんどないのですが、通ってくるご年配の方の世間話の良きお相手になっておられます。高齢者の方は、学校とか病院をサロンのように思って いる人も多く、常に誰かしらおしゃべり相手を探しています。でも、ここのパソコン教室は基本的に自習なので隣の人とはあまり話せません。だから、つい先生 に話しかけたくなってしまうのだと思いますが、ご年配の方にとっては、このちょっとした四方山話のひとときが、さぞ癒しになっておられることだろうと思われ、先生がニコニコと聞き役に回っておられる風景を大変ほほえまし く感じました。

さらに、この学校の面白いところとして、頻繁に学校主催の小イベント(クリスマスパーティ、餅つ き大会や花見など)があり、プライベートスクールには珍しく、授業外での生徒同士の出会いとコミュニティづくりを大切にしておられます。

これらの ことは特にメニュー化、マニュアル化されているわけではないと思うのですが、スクールという特殊なビジネスにあっても、サービス業という観点で、常に 利用者のホスピタリティに対する配慮に努められているということは、素晴らしいことだと思います。

さてさて、学校というのは、当然、履修すべき課題数が決まっていますので、いつかは終わってしまいます。にもか かわらず、ずっと通いたい気分なので、困ります。課題が後半になるにつれて、もうすぐ卒業しちゃうのかぁ・・・となんだかムショウに寂しい気分になってい ます。