つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

拝啓 縄文人殿 ~ れきしる夏の企画展。

2022年08月07日 21時00分00秒 | 日記
                          
津幡町ふるさと歴史館「れきしる」にて企画展がスタートした。
金沢市・白山市・野々市市・かほく市・内灘町・津幡町。
4市2町の文化財を持ち回り展示するシリーズ、
「石川中央都市圏考古資料展」の第五回。
テーマは縄文時代である。
                  

                
Lyric video「狩りから稲作へ/レキシ」


歴史ファンにはお馴染みかもしれない。
日本のミュージシャン「レキシ(池田 貴史/いけだ たかふみ)」作品では、
縄文時代は“狩猟採集移動生活”として歌われている。
それは間違いではないし、初期から中期にかけてのスタイルだったと思う。
--- また、定住集団生活を営み始めたのも、大きな特徴の1つだ。


                   
わが津幡町から出展しているのは「北中条遺跡」のそれ。
ここは、河北潟の東、海抜2~4mの低地に位置し、長期に亘る複合遺跡。
展示は今から4~3000年前、縄文・後期中頃から晩期初頭のもの。
地域性が濃く、好状態の土器が出土しているという。
中でも「注口土器」は、県内有数の大きさを誇る。



炉にすえた時の熱効率を考えてか、逆三角形の形状。
注口が付いているのは、もちろん液状の何かを注ぐためだ。
湯か、酒か、あるいは薬草を煎じた上澄みか?
普段使いにしてはサイズが大きい気がするから、祭祀用か?
その使用目的を想像して、紀元前の当時へ思いを馳せてみる。
答えが出る訳ではないが、それは実に楽しいひと時なのだ。





その他、金沢の遺跡から、打製石斧・石鍬・石剣・石刀などの石器類。
津幡町のお隣、かほく市「上山田貝塚」からは出土した貝類も展示。
同じ縄文時代でも環境の違いによって、
暮らしぶりが違うであろうことが窺える。

今投稿で取り上げたのは、ごく一部。
「石川中央都市圏考古資料展 縄文時代編」は、
2022年9月4日(日)まで開催。
時間と都合が許せば「れきしる」へ足を運んでみてはいかがだろうか。
“縄文人の息吹き”が、貴方を待っている。
                        
コメント
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