六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

C56160最後の山口線 出撃

2016-12-28 |  出撃 at 中国地方
 SL C56160号機の引退が近付く中、夏休みのC57との重連運転に続いて今度は毎年クリスマスと正月三が日に恒例のC56単独でのSLクリスマス&稲成号を走らせて来ましたが、いよいよこの冬がラスト・シーズンとあり、最後の活躍を見収めたいところ、この土日はうまく休日に当たったので、翌26日に1日休みを加えた3連休として往復18きっぷで出掛けることにしました。

 .夏同様のオール歩き鉄プラン
 山口線のSLは車で出撃しても往路で2ヶ所、復路は1ヶ所でしか撮れません。ロクなアングルでなくてもよければ、もう1ヶ所ずつ位は撮れそうなものの、写真しか撮らない人はそれでも良いでしょうが、特撮+動画撮影がメインとなるので、セッティング・撤収に各々10分ずつ掛かる私の場合は、もう山口線では余程のネタでもない限り車で追っ掛ける必要性は元々有りません。
 今回は2日間とも往復計4本狙うため、土日は山口県内のみ移動で普通乗車券で、金曜と月曜に長距離移動で18きっぷは2回分のみの使用です。

 前日の金曜日はいつもの午後からの出発ですが、午前中での仕事が長引いたため、岡山発下関行きに間に合わず、岡山を17:18発の広島行→徳山行→最終の厚狭止まりに乗って乗り継ぎ、防府で滞泊することにします。

       
 .涙雨のクリスマス・イヴ
 週間予報では24日は1日晴れ、25日は「晴れ後曇で夜遅くに雨」という事だったので、24日土曜日に確実に押さえておこうと心積もりだったのですが、前線が通過したにも関わらず、天候回復の兆しなし。ウェザーニューズの1時間予報では、「曇で昼頃に一時的に晴れ間あり」とあるので期待して出掛けます。

 防府駅から山口駅までは中国JRバスに乗ります。山口駅まで40分 860円。
 実際のところ、新山口経由で鉄道利用なら580円と、バスで行くより280円ほど安く行けるのですが、趣向を変えたい気分的な問題です。

 バスが動き出すと程なくワイパーを動かし始め、窓にも雨粒がはっきり掛かり始めました。マジかよ!と暗雲モード。

 山口駅に着きましたが、小雨がパラパラ、止む気配がありません。
 雨雲レーダーを見ると11時~12時にかけて山口線沿線を狙い撃ち、どんだけ~という位、逃げ場はありません。
 天気が悪いので、駅から近めの長門峡で撮ることとし、特撮は諦めて、一眼レフ+コンデジ動画撮影のみとします。

 長門峡で下車。降りる人は僅かの数名だけでした。夏に来たときはぞろぞろ20人近くが降りたものですが、既に撮影地で待機していた人もたったの十人程度と、やはり一般の人が知らないシーズンだとこんなものかも知れません。

 パラパラ程度だった雨は11時頃には本降りとなり、傘を指してますがコートは半分ずぶ濡れです。リュツクや機材を入れたバッグは合羽で覆いましたが、それでもリュツクは地面から返しの雨が染み込んできます。

 11時台の下り臨時列車を見送ります。
 これだと動画撮影もレンズに雨粒が吹き込みそうで撮影になるか心配です。 徐々に追っ掛け組も到着し、総勢40人程でSLが来るのを待っていたら、11:50 遂に雨がほぼ止み、上空に雲の切れ間が見えてきました。そして

 12:01 ボ~~の汽笛に続いてポ~の汽笛。あ、DDが後補機で付いてんのね。
 DDは単に非常時のための補機かなという位にSLが力強く煙を吐いて爆進します。
 
 (左側が一眼レフ写真、右側がコンデジ4K動画からの切り出し画像)
 しかしある程度加速し鉄橋の半ばまで差し掛かると、黒煙から白煙に変わってしまいましたが、冬場ならではの映像です。C57との重連に比べれば煙は全然少ないですが、これがC56のちっちゃい釜らしくて良いです。

 撮影後12:40の三谷駅前行きのバスで先へ行く人もいましたが、どうせ下りはもう撮れないので、14時台の普通列車まで待ちます。

 列車まで2時間あるので道の駅で暖房に当たれば濡れた荷物や服を乾かせるかもと寄ります。

 いつもは素通りの道の駅ですが、「阿東牛すきやき」の文字が目に飛び込んで来ました。ここはちょっくら食ってみるか・・・

 頼んでしまいました。昼食に1,600円もするメニューなど普段まず食べることは無いですからね。寂しく一人すき焼きっす。

 昼食代奮発したんだし、雨止んでくれと思いましたが、再び本降りの雨に。本当に天気予報の外れっぷりは馬鹿になりません。
 また傘を指して長門峡駅へ戻ります。

 上り列車は何処で撮ろうかと考えながら、結局津和野まで来てしまい、駅前にタクシーも居なかったので全速で歩いてカーブの築堤ヘ登ります。雨粒がスマホに落ちる度に地図の位置が狂って使い物になりませんでした。
 
 (左側が一眼レフ写真、右側がコンデジ4K動画からの切り出し画像)
 築堤上に上がる前からやかましい関西弁のオッサンらの会話が周辺の住宅まで響いていて心配でしたが、動画撮影者もいたので、汽笛がなると一斉に静かになって撮影完了。

 津和野駅に戻ってくると、また上空に雲の切れ間が見えてきて、本当に今日は踏んだり蹴ったり、でもSLが通過する時だけは雨は止んでいたのが奇妙です。次からは車で来いと言わんばかりの天候でした。

 山口駅まで戻ってきて、今夜は山口市内のファミレスでお一人様ディナー、クリスマスイヴなのか土曜の夜なのにガラガラでした。バスがなくなったので最終列車の新山口経由で防府へ戻ります。

       
 .お別れのクリスマス
 撮影2日目の25日は、天気予報も訂正して「晴れ、夕方から曇」となっていたので、今日こそはモノにしたいですが、果たして。

 朝方すごいモヤが掛かってましたが、9時頃にはだいたい晴れてきて、山口駅も上空曇一つない快晴に恵まれています。

 山口 9:46発のいつもの単行気動車で下ります。今日は天気が良いことだし、いつもは徳佐のSカーブへ行くのですが、まだ撮った事の無い場所で撮ることにして、地福・鍋倉どちらでも同じ運賃なので鍋倉までの乗車券を買いましたが、途中下車不可の切符なので、地福で回収されます。

 下車した地福駅でちょうど上り列車と交換します。ここの津和野側に田んぼの中のストレートがあり、爆煙で加速する姿が期待できます。

 撮影地点は駅から徒歩数分の農道なので、SL列車から降りて停車時間の間に急いで歩いてくれば間に合う距離なので、直前割り込みが心配な場所でもあります。

 絶好の快晴・微風ということで、特撮+4K動画撮影に専念し一眼レフは取り出しませんでした。

 撮影後は昼食にするため一旦徳佐の町まで行きます。

 撮影地近くの国道に地福用路というバス停があり、そこを13:04に津和野方面へ行くバスが来るので、これに乗ります。
 バスの車内は撮り鉄で大盛況。普段は空気を運んでる田舎のバスも今日は臨時収入です。醜いので車内の様子は撮ってませんが、直ぐに想像できると思います。

 徳佐で昼食のあと、ここから普通乗車券を買うのですが、明日予定していた広島方面が朝から雨の予報が出ているので、何故か午前中は天気が持つらしい九州方面へ行き先を変更して、小倉まで乗ることにします。

 撮影場所は今夏にも来た鍋倉、徳佐から1駅だけ乗って直ぐに途中下車です。

 いい感じで晴れていたのですが、列車の通過が16時を回るため、夕方の雲の餌食になります。消えそうな日差しの中、かすかな反射光を出してSLが通過していきます。線路際に3人程かの国からの撮影者が居ましたが、2台のカメラとも広角でゴミ程度の大きさなので目を瞑って撮影を続けます。

 これで2日間に渡ったSL撮影は全て終了。
 C56は正月3が日にも走りますが、休みがあるのは元日だけのため、無理して撮影に出掛けるのもなぁということで、このクリスマスでC56とは最後のお別れとなりそうです。

 25日は夜20時台に小倉に到着しかの国入り。翌26日は若松線の気動車を乗り&撮り収めします。
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