殿堂のバラ、パスカリは復活祭

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これは殿堂のばら、パスカリ　Pascali　 (Hybrid Tea)。
1991年 第７回にばら殿堂入りをしました。
別名に　• Blanche Pasca

淡いクリーム色、アイボリーホワイトの半剣弁高芯咲き。
長く切花品種として用いられたそうです。無香ないしティの
微香があり、四季咲きです。

2006年当時の記事では名前の意味が全然分かりませんでしたが、今回なんとか分かりました。

カトリック教会のグレゴリオ聖歌に「ヴィクティマエ・パスカリ・ラウデス（ラテン: Victimae　Paschali Laudes）復活のいけにえに」があり、神聖ローマ皇帝コンラート2世のシャプラン（宮廷付き聖歌隊長）であったヴィポ Wipo（活動 1020頃－1040頃）の作とされます。

h が1文字多いのですが、他にそれらしい言葉が見つからないので、この Paschali が語源ではないかと思われます。ちなみに圧力の原理で知られるパスカル pascal という人の名はラテン語の形容詞 paschalis「イースター (復活祭) の」が語源だそうです。
そうだとすると h が抜けることもあるわけで、品種名は 「復活祭 (の)」 という意味がありそうです。

また英語・ドイツ語・ポーランド語等以外の多くのヨーロッパ諸言語における「復活祭」という言葉は、ギリシア語: Πάσχα（古典ギリシア語再建音：パスカ、現代ギリシア語転写：パスハ）に由来しており、その言葉も元をたどれば、アラム語の「パスハ(pascha)」で、これはユダヤ教の「過越（すぎこし）の祭り」を表す「ペサハ」(Pesach)というヘブライ語の言葉から来ている。つまり、キリスト教の復活祭が旧約時代の「過越の祭り」を雛形とした祝い日であることを示しているそうです。

イスラエルびとがエジプトのパロの圧政下にあったとき、神は10の災いをエジプト全土に下し、その10個目は国中の初子を殺すことでした。しかしイスラエルびとだけはヤハウェがモーセを通じて羊の血を家の入口の二本の柱と鴨居とに塗ることを教え、それで難をのがれた (過ぎ越した) ので、それを記念する祭が興りました。
キリスト教の初期の復活祭は「過ぎ越しの日」と同日に行われていたそうです。

作出者　ベルギー　レンズ　Louis Lens　 1963年以前。
販売者　イギリスで　Dickson Nurseries Ltd. /
　　　　　　　　　　　　　Dickson Roses 　1963年。

　　(埼玉県所沢市　インボイスドーム　国際バラとガー
　　　　　　　　　　デニングショウ　 2006年5月20日 )
　　(神奈川県川崎市　生田緑地バラ苑　2013年5月23日)
　　(東京都調布市　神代植物公園　2005年10月23日)
　　　　
　　　　　　凛々と　天に開くか　白き薔薇
　　
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メインは　インボイスドーム　国際バラとガー
　　　　　　　　　　デニングショウ　 2006年5月20日 。
下２枚は　生田緑地バラ苑　2013年5月23日。




これは　神代植物公園　2005年10月23日。


(元の記録)
2022年10月16日のきょう、バラ図鑑第1巻・242品種の校正が終わりました。
まだオーストラリア・アデレード大会の殿堂のバラが決まって
いませんし、撮影し忘れていた大物、ピエール・カルダンが
あります。原稿もまだ少し点検したいと思いますが、一段落です。

作業している間に、ブログの不十分なところをたくさん発見し、
修正してきましたが、その作業はまだ終わりません。