怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

勝たせてやろう

2009年04月27日 | 日本
先週末25日の夜に日本人ボクサーとドイツ人チャンピオンの対戦があった。
夫が「今日は日本人が戦います、視ましょうね」
と誘ってきたので、普段スポーツ観戦などしない私も、
急に日の丸を背負った気分になり、テレビの前に座った。


視づらい写真で申し訳ない。

佐藤幸治とフェリックス・シュトルム、
結果はあっけなく佐藤幸治の負け。

さて、24日の記事にここの家電が大きくてドイツ在住の日本人主婦が怪我や体調不良を起こすことを書いた。
日常生活に対する体力は、生活用具の大きさで明らかだ。
大きくて重いものを自由に操るドイツ人の勝ちだ。

夫と知り合った頃、日本で生活していた。
初めのころは映画を見に行く、など、日本でもありがちのデートをしていたが、
次第に人種差を感じる提案をするようになってきた。
「自転車で、横浜に行きましょう」
横浜って、電車で1時間かかるところにある。
夫はスポーツを好むタイプではない。サイクリングが趣味ではない。
もしかして、わたしは「横浜へは電車」という固定観念にとらわれているのかしらん、
と思い、承諾して自転車をこいだ~
が、やっぱり、私には無理だった~
こいでもこいでも現れない横浜の風景、夫は疲労の色を濃くする私の顔を見て、
横浜へは自転車で行くものではないことを学習したものだ。

実家付近に住むスイス人B子さん。
彼女は病気の子供をつれて、自転車で約3、40分の距離を軽々走っていく。
「ちょっと薬草を取りにいく」
と言って、自転車にまたがり、車で20分程度かかる川原へ行ってしまう。
日本人女性だったら、まず、自転車では行かない距離だ。

夫とB子さんがデートしたら、自転車で横浜へ行くだろうな。
ふうぅ・・・・

こちらに来る前に、ヨーロッパ人日常生活の体力を知っているので、
用心深く生活している私。

こんな、体力の違いのある人間に、
かなり古典的なスポーツ、ボクシング、で挑むのだから、佐藤さん、凄っ!




ボクシングは同じ体格同士で対戦させるようなので、人種の違うこの二人でも見た目には体の大きさに差は感じない。
が、この負け方から想像すると、佐藤幸治さん、日頃軽くて性能のいい掃除機、
小さくて卵焼きがきれいにできるフライパン、ちょっとした外出にも世界に誇る日本車を使っているのかな、と想像してしまう。

19日にはドイツ入りして対戦に備えたそうだが、
うっかりこちらの重いアイロンや、フライパン、掃除機などに触ろうものなら、
たちまち手首を傷めるだろうから気をつけていたかも~
どんなに鍛えた人たちでも、こちらの生活用具の重量に慣れるには時間がかかるだろうな。

テレビ観戦中の義父と夫が
「ああ~かわいそうに~」と思わず佐藤さんに同情してしまうほどの内容だった。

私はスポーツで日本が勝たなくてもいいと思っているほうである。

小さくて軽くて、壊れないものを作ってしまうし、
最近は近隣国に越されそうだが、クラシック音楽の普及と国際コンクールの入賞は本場を制しちゃうし
漫画やアニメはびっくりするくらい世界中で人気がある。
ニンテンドーを知らない人はいるのだろうか?
スポーツくらい、ヨーロッパに勝ってもらってもいいではないか。