季節を描く

季節の中で感じたことを記録しておく

特別展“京都、洛中洛外図と障壁画の美”東京国立博物館(2013.10.14)

2013-10-14 23:14:13 | Weblog
最も興味があったのは、重文「洛中洛外図屏風、舟木本」岩佐又兵衛筆、6曲1双、江戸時代(17世紀)。
これは、もと滋賀の舟木家に伝来したため、舟木本と呼ばれる。
2728名の人物が描かれている。すごい!
右端には豊臣氏の象徴の方広寺大仏殿、左端には徳川氏の二条城。
右隻を斜めによこ切る鴨川の流れが、左隻に及び、2隻がつながる。
右隻右下にある三十三間堂は、方広寺の一部だった。
五条大橋の上は、とても賑やか。
上方に、清水寺、祇園社、知恩院、建仁寺など今と同じ配置。
鴨川の岸、四条河原では歌舞伎や浄瑠璃が演じられ、歓楽街が盛況。
左隻では祇園祭の神輿が町を進行。
東寺と西本願寺が下方に描かれている。
御所が左上方。
一条戻り橋がかかる堀川の川幅が、今とあまり変わらない。
元和元年(1615)の大坂夏の陣直前の景観である。
なお、ミュージアムシアター(東洋館B1F)の“洛中洛外図屏風と岩佐又兵衛”が楽しい。