経済界のある人物が足跡を消しながら、あるところから大金を借りました。
その事についてその人物と知り合い達がその情報を共有します。
この集団の算段はこうです。
まずある経営団体の弱みを握り、金を借ります。
その経営団体はその事実について口を封じられたままです。
経済界は金を借りる事でその経営団体の口座残高を少なくしたままにしておき、その経営団体を頼る経営者達が、経済界に陳情しに来るようにするつもりだったのです。
ある時、ある人物がこの金の流れに偶然気付き、追跡し出しました。
その事に気付いた金の管理者達はこう告げます。
「あなたこそが、その経営団体から金を引っ張ってきた張本人で、責任をはぐらかすための一人芝居だろう。」
追跡者は金の素性良からぬ可能性を推測し、追跡を止めます。
その様子を近場で見ていたのが管理者の子分役の官僚です。
「普段、管理者はこのような言動をしないものだ。
何故だ。」
官僚は追跡者を調べ出します。
官僚は追跡者が潔白である事に気付き、こう告げます。
「あなたは何も悪くない。」
追跡者はそして、管理者こそが黒幕だと確信します。
管理者の算段全てをまだ知らぬまま、追跡者が追求を再開したのは怒りからでした。
その際、管理者に対し非意図的にこう暗示してしまいます。
“官僚が教えてくれたから、私は確信を強めたのだ。”
激怒した管理者は官僚をこの世から消し、追跡者をこう脅しつけました。
「お前は何も分かっていない。
あの官僚は第三者に踊らされていただけだ。
知らぬままのあなたはその意思に乗じ、私達を追跡し出したのだ。
事が深刻になったため、本意ではなかったが官僚を消さざるを得なかった。
あなたが本意か不本意かは分からないがまだ追跡を続けるのか。
こちらも本意ではないがあなたを消さざるを得なくなるかもしれない。」
追跡者は動きを止め、管理者は皆存命中です。
一億数千万の金は経営団体から借りたまま経済界の秘密口座に眠ったままです。
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