「ねえ、西園寺君はあたしのあそこの線を見たい。」
ブルマ姿の矢田は西園寺の知性の境内入り口で踊る。
「見・・・見たい。もちろん見たいよ。」
「ふーん、どうして。女子のあそこの線は今まで沢山見てるんでしょ。」
「矢田さんのは・・・。」
西園寺は言葉に窮す。
(何と言おう。特に綺麗そうだから見たい。美人だと女性器も綺麗な場合が殆どだった。矢田さんは学年で一番美人だから、女性器はきっと桃色だと思う。安直な感想文章が並んだらきっと矢田さんは顔をしかめる。“ねえ、それどういう事なの”と言ってくる。これはまずい。気分を害してしまった、と俺が恐れてしまったなら、矢田さんへの更なる屈従に交換されてしまう状況なんだ。場慣れしている。美人だから呼ばれまくっているからだ。何と言えば、気分を害さずに矢田さんの女性器を見れるだろうか。)
西園寺達の陳述はこうまとま。
“矢田さんの女性器はふっくらしているから他の女子のよりも性的な成熟に達しているという推測に耐えると考える。性的な関心の高さを異性から呼ぶのは自然だという推論は、先の文章構築の後には歪にはならない。
ふっくらさの観察は、無許可のまま勝手に行った。非意図的、自然に視界に入ってきた情報の結果だった。下着姿の矢田さんの、足の間を見てしまった。矢田さんのあそこは、二人の評価では、“ふっくら”に至った。指標はその他大勢の女子の盛り上がりだ。
矢田さんは性の理解を無啓蒙の人間に与う女神であり、敬意を伴っての供物は、直立時に見える矢田さんの女性器の割れ目の長さは絶対に長い、との想像だ。矢田さんの身長、百六十七センチ、顔の小ささ、指の長さ、肌の色、唇のふくよかさ、骨盤(こつばん)の小ささ、眼の大きさを鑑みると、“矢田さんのあそこの線は長い方の筈だ”。”。
「ふーん、まあ嬉しい、と言っておく、わ。性へ立ち入る前の避妊具の付け方は上手いって感じたわ。頭いいわね。安心しちゃう。変な事言いそうにない二人だから。
ところで、どうして二人はあそこを勃起させていないの。」
矢田は知性の駆動による性の冷却現象についての当事者の意見を知りたがった。
「んー、頭を動かしたからかな。何か冷えちゃった。深くはまだ分からない。頭を更に駆動させると更に性が冷え込む事になるのか分からない、と付け加える。俺は性衝動の冷却は恐れていないよ。いつでも頭の働きを優先させる事が出来る、と言いたかった。」
二人はこうまとめる。
“このような稀有(けう)な時点に対する思考はあまり及ぼした事がない為、現時点では柔軟体操の無いままの、更なる難解身体動作に向かう面倒さをまずは恐れてしまう、と随想する。”
「じゃあ、元通りにするにはあたしはどうすればいいかな。あたしも二人みたいに誠意を見せたいの。」
矢田はブルマの上から女性器を指で押す仕草を見せつつ、ふくよかさを言葉で触れる。
“柔らかい、と思うわ。”
「ねえ、あたしのあそこの線はいつになったら見たいの。」
「今すぐ見たい。こんなに勃起しているんだ。分かるでしょ。当たり前だよ、そんなの。矢田さんのは綺麗そうだって言ってるじゃないか。男子なら矢田さんみたいな美人のあそこは見たいものだよ。」
「でもね、西園寺君ってもうあたしのあそこの線見てるでしょ。体育の時に。何であそこが勃起したからと言って、今になってそんなに見たがるの。教えてみて。」
「何でって、興奮しているからだよ。分かるだろ。今更何だよ。」
「どうして、そんなに興奮したのって聞いているの。」
「矢田さんのふっくらしたあそこを、さっき偶然の形で見てしまったからだよ。」
「その後、どうしてここまで興奮したのって聞いているのよ、分かるかな。“どうして、そんなに興奮したのって”聞いたのはね、興奮した理由じゃなく、どうして、そこまでに興奮したのって程度を聞く意味だったの。何で。」
やり取りの挙句、男子はこう言わしめられる。
“俺達は勃起、性的興奮といったいつぞや常に起き得る余剰現象は、矢田さんのふくよかな女性器と矢田さんの意思如何(いかん)に自由にされるべくの劣位にあると認識に至ったのは、このような、知性と、性のごった煮を恐れずの生々しい男女のやり取りを経たが故であり、そして今までの俺達は、この認識への到達にはこの種の経緯が不可避、不可欠であったと推測するが、その知的根拠は乏しい。乏しいながら懸命に至った結論が以上だ。男子の性的興奮は、女子の性的成熟度、性意識の規律意識、自由度に規定される、どこに散るか分からない花火だ。”。
「じゃあ、あたしがこの場を自由に出来るって事なの。それでいいの。」
「構わない。仕方が無い、みたいだ。俺達は矢田さんの問いで性器が垂れ、そして矢田さんのふくよかさでまた勃起する。どうしようも無いよ。あたしの性器を見たいかって聞かれて、見たいって答えても、ただそれだけでは見る自由は発生しない、という事が分かったのは、性器を晒して知性を駆動させての結果だった。性の為だけに知性を働かせたら、その事が分かった。無理やりなんて論外だ。最低の行為だ。嫌いだ。そしてね、それを敷衍(ふえん)すると、男子の性的興奮は、大部分が女子の振る舞い如何に自由にされてしまうものだって分かった。この特別自習時間は矢田さんの自由だと考えるよ。」
ほくそ笑んだ矢田は非意図的なるも本性の全てを晒してしまう。
男子を支配したい矢田は男子の性衝動の支配を意味する、刺激投与の自由裁量の確保にいずれ至る、強烈刺激の操作自慢に移る。
「あたしの、あそこの線の長さってどれぐらいだと思う。指で見せてみて。」
矢田は男子を飴と意味深な意図の問いの糸で操り、自らの意思の欲望の吐露に至らせる。
「矢田さんの女性器の割れ目を今すぐ見たくて堪らないんだ。矢田さんの仕草の間、ずっと矢田さんの股間を凝視しているから、今すぐ見せて欲しい。お願いだよ。」
「ふーん、そうなの。じゃあいいわーん。見せてあげるー。」
矢田は立ったまま机に下半身を預けつつ、履いているブルマの臀部を上に引っ張る。
すると、男子二人の視姦をものともせず、矢田の陰裂は緑色のブルマに露出されていくが、矢田にとっては忘れていた事に性的興奮の結果、普段より幅が広くなっていた事に気付いた。
(うわ、普段とは違う。)
淫乱との一次講評を恐れた矢田は、足を左右に広げつつ幅の広がりを誤魔化す。足、性器の左右の広がりは人間の日常生活では共に余事象に類され、溶血反応は無い。
「ほら、どう。」
直立時、前方からの視認が起きる、長さ六・八センチの十七才時の矢田の陰裂は水かさの増した泉に沈んだ祠(ほこら)、ブルマに在る。
矢田の知性は自由に浮上を楽しんでおり、西園寺は知性と性の相互口淫を強いられるが不満は無い。
矢田は自在に操る陰裂で西園寺の知性と性を淫乱にしていた。