スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

イスラミック ナイト

2015年11月29日 | 雑感
昨今、ISによるテロが相次ぎ、イスラム全体に対する誤ったイメージの払拭を目指し、真なるイスラムを
学ぼうという企画で、北海道イスラムソサエティ主催の 【ハラルフードナイト】 なるイベントが昨夜札幌であった。


(イスラム教とは、コーランとは、歴史でのムハンマド、ハラルフードとは・・・通訳付きでの講演会と質疑応答)

世界各地ではイスラム教徒に対する偏見・誹謗・中傷・嫌がらせ等が相次いでいるようだ。

  

  

会場は300席を用意、帰りにはほぼ満席の状態ではあったが、日本人は2~3割ほど というところか。
バングラディッシュ・インドネシア・エジプト等からの日本在住のムスリムたちも集まり、盛況のうちに終了した。

質疑応答では、他宗教への思い・禁酒のこと・コーランのことなどが出され、丁寧に応答してくれた。
長くなるので後日また紹介致したい。 催しの後半では300人分もの手づくりのハラルフードが振る舞われた。 

彼(女)らも必死だ。 少しでも学び、少しでも理解しなければならない。 そう思った。

平 和

2015年11月27日 | 雑感
人類は少し平和になると ≪戦争は悪い≫ と言い始めるが、争っている間はそれを善とか正義とか
で相手が悪いなどと、有無を言わさずに突っ走る習性があるようだ。 
  

フランスが戦争状態を宣言しISへの空爆を再開。 ISはテロ継続を宣言。 ロシアとトルコがそれぞれの思惑で対立。
欧米やアラブ諸国が絡み この世はもう ごちゃごちゃの様相だ。 

インド・パール判事よいま一度。 極東国際軍事裁判(東京裁判)での意見書にこうあった。

    『 戦勝国のみが裁判官となり、敗戦国のみが被告となるような裁判、勝利者となれば
      敗戦国に向かって刑罰を加える権利をもつというような裁判が、将来の戦争発生を防ぐ
      喜ばしい結果を生ずることを認めない。
      この裁判が後世に残す教訓は、条約に違反する戦争をなした者は罰せられる、
      ということではなく、ただ戦争に負けると酷い目にあうということだけである。』 


 ● パール判事は何を問いかけたのか~東京裁判知られざる攻防 (NHKスペシャル・ユーチューブより)

       

欧米による植民地化への横暴、及び日本に対する矛先も緩めずに非難するかたわら
国際法によらず、事後法(平和に対する罪・人道に対する罪)で裁かんとする東京裁判への批判。


いまこそ 東京裁判の裏側から学び取ることもあるのでは、そんな気がした。

人道に対する罪とは、国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺をいうのだそうだ。
とするならば、広島・長崎に対する原爆への裁きは・・・黙して語らずっていうのは どう考えても。

ちっちゃな図書室

2015年11月25日 | 雑感
昨日の札幌は朝から一日中雪が降りしきり、積雪20数センチにもなったという。 
今朝も もくもくと降り続く。 初雪ではないようだが、札幌人にとってはこれが ≪初雪≫って感じ 。

某病院にちっちゃな図書室がある。血液検査結果を待つ小一時間、いつも眺めて時間を過ごす本がある。
三輪 晃久(みわこうきゅう)さんの <地中海紀行> という写真集だ。 幾度も魅入っている 昨日もだ。 

地中海沿岸各国(トルコ・アルジェリア・ナイジェリア・スペイン等々)のみならず、ヨーロッパの歴史・文化・人間をも
学べる素晴らしい歴史物語・解説文つきでこれが実にいい。 写真も勿論一枚一枚がとにかく魅力的だ。 


病院通いを日課とする(でもないか)スノーマンとしては、この写真集を観るのが病院通いの唯一の救いでもある。

            

 

三輪 晃久さん(1925~2006)は世界各国のなんと163ヶ国を旅した写真家だという。

【われら地球人】などの写真集他も多数あるという。 是非観てみたいものである。
               
      

トロイメライ ~ 夢まぼろし

2015年11月23日 | 雑感
モーツアルトから始まったクラシック音楽の旅、最近聴き始めているのは ≪シューマン≫ と ≪ブラームス≫ 。

二人は師弟の関係。 シューマンの晩年は狂気で幕を閉じたという。 ライン川に身を投げた自殺未遂事件。
奇跡的に助けられ、その後2年間は精神病棟で2年間過ごし1855年に息を引き取ったようだ。


     

シュ-マンの狂気は世に語られている妻・クララ(ピアニスト)と弟子ブラームスとの親密な仲が原因か。 真意は不明。

シューマン・トロイメライ(牛田智大)  ~ トロイメライとは <夢まぼろし> の意だそうです。
ブラームス・弦楽六重奏曲第一番変ロ長調 Op.18第二楽章  ~ そのクララに贈ったという曲。

どちらもなんとも言えぬ哀愁を帯びた美しい曲です。 

クララは精神病のイメージのシューマンの名誉を守るため奔走、最晩年作品の殆どや手紙全てを廃棄したという。

ザザビーズ オークション

2015年11月18日 | 雑感
この絵が世界でも有名なザザビーズオークションで7053万ドル(約86億円)の高値で落札されたという。 

米国の抽象芸術の巨匠である故 サイ・トゥオンブリー氏の「黒板」という作品だそうです。 

どうですか! このタッチといい 構図といい 見事なものです。 えっ、判らない ? 

    

インターネット掲示板には 「どうしてこんな絵が」「ばかじゃないの」「俺でも書けるわ」・・・こんな書き込みが。
まぁだいたいの人はそんなご意見のようであります。

世界は難民が大勢、ISによるテロ問題で揺れているというのに ・・・・ これが世の現実なのか。

これ以上は なんとも言えません。



初冬に思う

2015年11月18日 | 雑感
札幌もめっきり寒くなってきました。  さぁ雪、いつ来てもいいぞ っていった感じです。

心構えはなんとかできているのですが、それにしても 月日の経つのは これ なんとも早いですね。 

我々は1日は24時間と、なんら不思議にも思わない日々を暮らしておりますが、36億年前頃には
地球の自転は今より速くて、1日はたったの6時間しかなかったみたいですよ。

   『 若い時は 一日は短く 一年は長い
      歳をとると 一年は短く 一日は長い 』
    こんな言葉もありましたね。

1日なのか1年なのか分かりませんが、まぁそんな感じの月日の早さを感じる今日この頃です。

最近 ≪腹を据えて生きる≫ ということを忘れない様にしよう そう思っております。 
できるか否かは分かりませんがね。 でも 思うことは誰でもができる。 あとは実行に移すのみ(笑)。

ボードレールの詩にこんなのがありました。 ≪酔いたまえ≫ という詩です。 
                (以前当ブログでも紹介したことがありますが 好きな詩なので今一度)
   
     酔う時だ!  
       時間(とき)に しいたげられる奴隷 にならないように
         絶えず 酔いたまえ!
           酒に、 詩に、 徳に、 君の好きなように 


 まぁ 酒に、だけではダメですがね。
 勿論 人それぞれ制約もあるけど いいじゃないですか 思える自由 ってのは! 

テ ロの恐怖

2015年11月17日 | 雑感
またISによるテロが発生した。 フランス・パリで死者は129人、負傷者は352人で、うち99人が重傷だという。

ロシア機がシナイ半島で墜落した事件も起きたばかり。 今朝のニュースではベルギーで組織されたテロとの情報も。

全世界を震撼させている。   恐ろしいとしかい言いようのない状況だ。

     

ISへは 既に全世界から100ヶ国 2万5千人もの外国人戦闘員 が加入しているといわれている。 
もちろん中東や北アフリカで大部分を占めるが、欧米特にフランスでは 1,200人とダントツに多い。


チュニジア 3,000人 ・ サウジアラビア 2,500人 ・ ロシア 1,500人 ・ ヨルダン 1,500人 ・ モロッコ 1,500人
フランス 1,200人 ・ レバノン 900人 ・ トルコ 600人 ・ イギリス 600人 ・ リビア 600人 ・ ドイツ 600人
パキスタン 500人 ・ ウズベキスタン 500人 ・ ベルギー440人 と続く。
                       ※ インターネット・2014年・ICSR(個別症例安全性報告)より

      ≪ この上なく偉大で この上なく善く この上なく美しく 
          この上なく 完全なものとして 宇宙は誕生した ≫


      という プラトンさん あなたは間違っていた。 善をして 悪を蘇らせた。

      ≪ 敵 強いものは (おおかみ) は 悪い 
          だから 我々 弱いものは (ひつじ) は 良い ≫


      キリスト教の根っこはここからきているという。
         彼は敵だ 敵は悪い だから 私は良い
             ヨーロッパの人間の理想は これによって 貫かれてきた。


      ≪ 正しい思考を積み重ねていけば 必ず真理にまでいきつく ≫ 
                                 
      かのニーチェは ソクラテスのこのような観念こそが 最大の妄想 と断じた。 


     太陽は地球の周りをまわっている ?  考えてみてはどうだろう。 こうともいえる。
         太陽の側からみれば 太陽の周りを地球が 勝手にまわっている ?


フランスへの移民は既に8.8%も占めているとのこと。歴史的な背景はあるようだが、ある国際テロ専門家の
話では、フランスにはISの支援者が2500人程もいるとの情報もあり、組織力あるグループもいると推察していた。


       それにしても悲惨だ。 


偽文書 と プロパガンダ

2015年11月15日 | 雑感
当ブログで ≪偽経≫ や ≪偽書≫ なるものにより、我々人間社会はいかに文化慣習・風俗
・風習の中に潜む この ≪闇≫ みたいなものに惑わされてきたか、ということを幾度か記したことがある。


≪神君様御掟目十六箇条宗門檀那請合掟≫ なる江戸時代の偽書といわれる書物が、檀那寺との
密接な関係の必要性と、葬式の際での戒名を授かることの掟(おきて)を定めたものとして、
現代に多大な影響を与えたということを先日のブログでもとりあげた。

古文書のなかの偽文書なるものをもう少し探ってみようと思い、下の二冊を読んでみた。 

         

偽文書とは、読んで字の如く偽造された文書、虚偽を記載した文書をいうのだそうだ。

勿論それ自体は史料価値を有しているわけで、批判されるのはそれを利用しようとするヤカラなのだが。

戦国大名はその家系・家格の権威づけの為、各手工業者・商人から芸能の民にまでその権利を正当化
する為、戦国時代から江戸初期にかけて最も多く偽文書が創られたという。


江戸時代に入り、その首謀者は引回しの上獄門、共犯者も死罪などと、厳しい取り締まりが行われるが、
いつの世も ≪自らの権利を正当化≫ させん為とはいえ、時代を超えて作成・伝来され続けたようです。

現代風に言いなおせば ≪プロパガンダ≫ のなにものでもない。 そんな気がした。

今や、文書しかない当時とは比べものにならないほど情報は多様化している。 

現代でも最近こんな事が起きた。 ロシア機がシナイ半島東部で墜落した事件だ。 
すぐISから犯行声明が出された。 原因究明に直接携わっていない米英だが、早々独自の情報から
ISの仕業と決めつけた。 知ってか知らずかトルコ・ロシアは異なる見解を示す。 
今度はロシアが一転、ISの可能性を示唆したという。 

それぞれの国の思惑(権益)が、それぞれ異なった錯綜情報・プロパガンダを全世界にまき散らす。
あのイラク侵攻もロシアとウクライナ問題も、慰安婦も南京世界遺産登録問題も皆、権益奪取合戦プロパガンダだ。

偽文書やプロパガンダは、それを保持しようとする社会では有効に働き、文化・文明・歴史・慣習
・伝統・そして民族性までも ≪ 偽のメモリー ≫ が ≪ 事実 ・ 真実 ≫ として形作られていくという。


日本を形作ったといわれる 「古事記」 や 「日本書記」 もこれら偽文書に列挙されていた。
秘伝書などは消えていく運命にあったが、歴史上の偽書は生き残る。組織の関与がそうさせるのだろうか。

戦時でも、極東軍事裁判においての証拠とされた 「田中上奏文」 という偽文書もあったという。
アメリカで発表され中国で流布、日本の侵略性の有力な証拠として当時の反日として利用されたようだ。

なにが真実 ?  騙されるなかれ ではあるが もう手の届かないところへ来ているのかも知れない。


がん治療前線

2015年11月14日 | 雑感
がんの話 ばかりですみません。 最近どうも近隣や知人に、二人に一人が がんになるという時代。

私も4年前舌がんを宣告をされていまだに定期健診を、どうも人ごとには思えないものでして。

昨日のニュースで、国立がん研究センターが、患者さんのがん細胞の遺伝子約100種類を網羅的に調べ、
治療薬などの選択に役立てるという臨床研究を来年1月から行う、と発表したようです。 


患者一人一人に合わせた個別化治療の実用化を目指すとのこと。 吉報ですが、とにかく遅い! 

そういえば前回のブログでの物理学者・戸塚氏にこんな指摘がありました。

 『 もう少し医学は個体差(抗がん剤の投与量を各個人に合わせ最適化とする)を研究してほしい。
   物理学では観察・経過は実験毎の【ログブック】があるが、医学でも患者ごとのデータベース化が急務。』


戸塚氏は5つの抗がん剤を使用したそうです。(オキサリプラチン・イリノテカン・アバスチン・セツキシマブ・TS-1)
陽子治療などの先進医療もあるが、がんが分散していて無理だったようです。

        

それぞれある時点で効かなくなるので、投薬を変えるタイミングを主治医と相談して決めてたそう
なのですが、腫瘍マーカーや腫瘍サイズを自らグラフ化し、その決断のタイミングを見つけていったとの事。

アバスチン・セツキシマブの二つ(どちらも分子標的薬)が自分には数値的には効果があったと記していた。

早速以前私も使っていた薬を調べてみました。 残っていた【くすり手帳】では、使用していたのは
上記に列挙した 【TSー1】 という抗がん剤(私の場合は錠剤)でした。 

そういえば先日(当月7日)に他界した時代小説家・宇江佐真理真理さんもその闘病記で、医者に
抗がん剤【TSー1】を勧められたがそれを拒否したとの記述がありました。


私の場合と異なり手術の有無、ステージ(進行度合い)や腫瘍の箇所、大きさ、いわゆる固形がんか
否かとか、お酒にも酔う人と酔わない人がいるが如く、それぞれ患者さんの体質によって違う。
吐き気や発熱などの後遺症もその体質によって、薬の吸収度合いによるとか 千差万別だ。


私の場合は、抗がん剤の飲後結構吐き気の後遺症がひどく、これ以上飲めないとの思いで内緒で
飲んだふりして捨てたことも 有ったような 無いような そんなことも しばしばだった。

主治医に相談したら ・・・ 「じゃやめてみますか」 と。 それからは抗がん剤は飲んでいない。
今は飲まずになんとか生きている。 「じゃそれまでなんだったのか」 とも思いますよね。 

治療しない方が良しとする論客もいるようだ。 まだまだがんは分かっていないことが多すぎる。

戸塚洋二著『 がんと闘った科学者の記録 』では、<がん闘病記 > と並行して、自宅や近隣で
観察した花や木々の写真 <植物観察記録> をも並行して載せていた。
きっと、よほど花々を愛していらしたのでしょう。 物理学者も哲学はするようだ。


同じ種類の木々でも葉っぱはそれぞれ異なるという。 なぜと ある植物学者に尋ねたことがあり、

その返答は ≪植物ってのは いい加減なんだよ≫ で終わり。 なぜか救われた気がしたという。

がんも それぞれ違うのに みんな同じ扱いをするのは おかしい。 これが結論なのかも知れませんね。

がんも多分生きるのが必死、人間も勿論必死だ。 がんとの闘いは まだまだ長く続くようだ。


がんと闘った科学者の記録

2015年11月13日 | 雑感
今年のノーベル物理学賞に輝いたのは梶田隆章氏。 受賞会見で二人の恩師の名前を挙げていた。

一人は既にノーベル賞を受賞している小柴氏。 もう一人が共にニュートリノに質量があることを発見し、
他界しなければ同時受賞間違いなしと言われた戸塚洋二氏だ。 残念ながら2008年 がんで他界。

立花 隆編 ・ 戸塚洋二著 『 がんと闘った科学者の記録 』 という本を読んでみた。
                                   ※ 立花 隆との対談も巻末にあり。

戸塚氏がこれを著した時点、既に末期がんと宣告されていて、大腸、リンパ、骨、肝臓、脳にまで転移。
日々 <死> と向き合っていたようです。その約1年7ヶ月の間、ブログにその <がん闘病記> を書き
残した記録をまとめ、あの知の巨人・立花 隆氏が監修したものだそうです。


          

病状の観察と死に対する素直な心境を綴っている記述となっているが、そこは根っからの科学者。

医者からもらったCT写真を画像化して腫瘍サイズの時間的変化を試みたり、抗がん剤の投与回数と
腫瘍マーカー値をグラフ化するなどと、そこまで自らの病気を分析する人もなかなかいないのでは。

この本は闘病記録のみならず、氏の人生感・世界観・宗教観・科学論 それに読書や映画、植物への
造詣に至るまで、いろんなことが網羅されている ≪正に命がけ渾身の一冊≫ でした。


私も4年前ですが、がんを宣告された経験はあるのですが、(経過観察は続けてはいる)
余命として宣告されたという経験は、幸いまだ無い。 


もし余命を宣告、あるいはその治療手法の限界を覚ったとしたら、心の内でどう対処するのであろうか。

戸塚氏は著書の中で こんな言葉を残していた。 

     自分の命が消滅した後でも 世界は何事もなく 進んでいく。

       自分が存在したことは この時間とともに進む世界で
                       何の痕跡も残さずに 消えていく。

          自分が消滅した後の世界を 垣間見ることは 絶対に出来ない。
 
                    
あたりまえといえばあたりまえ なのだが そこは宇宙を探究し続けてきた人 だからこその言葉なのか。


戒名・法名 ほんとに妙(名)だ

2015年11月12日 | 雑感
≪ 生き死に ≫ のことだ。  ダジャレを言っている場合じゃないですよね。 
人の死とは、偽のメモリー、思い込み、文化慣習、宗教への疑念。 どうも素直になれない自分がいる。

このブログ長~くなりそう、前もってお詫びを。 俺は戒名・法名なんていらないという人は一読不要。

天台僧だった源信がその著書『往生要集』のなかで語った <天上界と地獄界>。
   往生要集巻上 往生要集巻中 往生要集巻下 
(自分の内に悪が潜んでいると思われている方は是非クリック・読んでみて下さい。右下欄に訳語有り)

臨終行儀の項を実践しようと二十五三昧講結社(25人の僧による)なる講が往生院を造ったという。
いわゆる今で言う≪ホスピス≫だ。 人はみな極楽往生を願うのはいつの時代も変わらないようです。

さて人間死んだらどうなる? 死んだことないから わからない? でも人は必ず死ぬようだ?
でも、死ぬって、我々が出くわすのは いつも全て他人の死 というその不可思議。
もしかして自分の内にある <死> って、有るようで実は無いのでは、と最近心にフッとよぎったりする。


まぁこんな想いに耽るのはこの位にして、本題に入ることとする。

日本最初に戒名を授けられたのは聖武天皇で、その戒名は<勝満>、たったの二文字だったという。
平安栄華を極めた藤原道長でさえ<行覚>というこれも二文字で、どちらも出家得度の際に授けられた戒名だ。

戒名・法名とは仏門に帰依する証とのことだが、死後戒名を授ける側である戒を守らない僧侶(失礼)
から戒を授けられるというのもいかがなものか。 また長々とした戒名・ランク別戒名料とか布施もしかり、
結構なお金がかかる様でもあり、日本の仏教文化慣習とはいえ誰しもが納得しかねるところ。


院号居士や大姉などは明治時代になってからのもので、戒名料の高い院号は明治初めには18%でしたが
大正に入り20%、昭和40~50年代・平成では全体の3分の2超にまで増え続け、現在に至っているという。
                      
葬儀費用 はというと、宗教は違えどイギリス12万円・ドイツ20万円・韓国37万円・アメリカは45万円程。
日本の葬儀費用は平均250万円内外(内戒名料30~100万超)と 世界でも断トツ高い ようだ。 


バブル好き、世間体を気にする日本人の面目躍如といったところ、騙されるなかれとは言い過ぎか。

戒名の定着にはどうも江戸時代の寺請制度(寛永12・1635年)にあるらしい。 

檀家である証として当初その対象は、当時禁教とされていたキリシタンが仏教に転向(宗)した際に
授けられたようで、その対象が徐々に拡がっていき、皆さん学校で習った 寺院による檀家管理
の為の <宗門人別帳> づくりに繋がっていったという。

当時の戒名は仏教の信仰への証というより、危険宗教を持っていないという身分証明だったようです。

江戸時代中期、一般に出回った文書があるという。 
『 神君様御掟目十六箇条宗門檀那請合掟 』 というもので、檀那寺との密接な関係の必要性が説かれ、
葬式の際、戒名を授かることの掟(おきて)を定めたものだそうです。 (神君様とは家康のこと)

この文書は仏教徒集団が捏造した ≪偽書≫ と言われており、仏教界の側が檀家に戒名の制度を
浸透させる為、及び村々の身分秩序を安定させる役割を担うものとしても利用したと言われている。


≪偽書≫ といえば、以前当ブログでも ≪偽経≫ として年忌法要を寺院経済破綻救済の為に、時の神道家
・永野采女と僧 ・潮音道海が 『先代旧事紀大成経』なる偽経まで創り、本来インドにも中国にも存在しない
年忌をうち立て、その立場を有利に運ばんが為に利用したという、これも江戸時代の話を載せたことがある。

年忌法要のみならず、これら戒名にしても ・・・ 。 文化慣習と言われるものは本当に不思議なものだ。

                          
最近、日本の葬儀もようやく家族葬や直葬、自然葬、無宗教葬儀などと変わってきてはいる。
特別な人は別にして、ふつう死んで誰かの記憶に残るのはせいぜい数年 数十年でしょう。
 
自分の死んだ翌日からもう誰の心にも残らないなんて ・・・ ん~ アリエル か~。  寂しさ募るスノーマンでした。

  

(左)近未来予想図 (右)皆さん ≪バルーン宇宙葬≫ ってあるそうですよ。以外に安く、25万内外だそうです!
                           

宇江佐 真理 他界

2015年11月08日 | 雑感
今朝の道新記事に女流時代小説家・宇江佐 真理さんが昨日(7日)他界したとの記事が掲載された。

吉川英治文学新人賞受賞経験もあり、数多くの人情作品を世に出した函館在住の作家でした。

髪結い伊三次捕物余話シリーズでの伊三次の女房・お文(おぶん)の気風の良さは天下一品。
江戸下町の庶民を描いた作品が多く、まだまだ書き続けてほしい作家でしたが、本当に残念でなりません。


是非クリックしてみて下さい。≪宇江佐真理 Wikipedia≫
下は、≪ 当ブログ ≫ でのものです。 
宇江佐真理著 三冊    ウエザ・リポート『笑顔千両』    寂しい写楽

いつか銀河宇宙でまたお会いできたら ・・・・・ これから 献 杯 です。

藻岩山 2015 

2015年11月04日 | 雑感
昨日(4日)札幌・藻岩山に登ってきました。 祭日のせいか紅葉も終わりというのに結構な人出。

天気は晴れ。 札幌駅から往復歩こうと無謀な決意。 登山口迄約1時間10分で到着(途中数ヶ所信号無視)。 


 
今回は旭山公園から啓慈会病院側に下るコース。      ここまででもう疲れ気味、とりあえずスタート。


  
 登山口には<8月末熊出没>の立て看あり。 あっ熊と思いきや山菜とり。たもぎ茸やなめこの宝庫という。


 
    なにを思うか 道端に座る地蔵さん。          コーヒー色に朽ちた枯れ葉。 美しかった。


  
  ようやく辿り着いた。後半は正直へばった。     天気は良かったが、もやで視界がいまいちでした。


 
山頂に「幸せの鐘」「愛の南京錠」のアイテムがある。         ソフトクリームで疲れを癒す。


 
         紅 葉(こうよう)                    黄 葉(おうよう・こうよう)


  
         褐 葉(かつよう)                     ん なんて呼ぶ?


途中へばって小休止していると小さな男の子に追い抜かれた。 ≪君いくつ?≫ と聞くと ≪よんさ~い!≫
あの三浦雄一郎も一時登山を中断していた頃、この藻岩山で小学生に追い抜かれ、そこから奮起したという。

登りは以上の状況でしたが、下山となると流石 ≪下りのスノーマン≫ といわれた頃の勢いを取り戻し
疾風の如きのスピードで数十人をごぼう抜き。 だが下山したのはいいのだが、またここで一気に疲れが。

札幌駅まで辿り着こうとしたのだがとても無理、大通り西18丁目で地下鉄に乗って帰路についた始末。

どうも 決意に 一歩 届かないんだなぁ いつもながら ・・・・。

 昨年のモイワ山 (2014年は半月板手術後遺やらで登山途中で断念。それに比べ良しとしますか)