スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

俳句小歳時記

2016年01月27日 | 雑感
もうひとつ、ぱらっと眺めるのに最適な 『俳句小歳時記』 という本がある。 

水原秋櫻子編・四季の基本季語が満載、コンパクトサイズの一冊で、季語が367ほど収められている。
芭蕉・一茶・子規・秋櫻子・無名詠み人も含め 3百数十名、どのページからも眺めることができる。

万葉集とこの俳句小歳時記の二冊は、幾度もの入院時に重宝した優れ物だ(笑)。

      

春はまだまだ遠しの札幌の今日この頃。 暦のうえでは節分の翌日が立春、寒明けとも言うのだそうだ。

寒が明けても暖かくなるどころか、寒気団の襲来を受けることも。 これを余寒とか春寒ということで表し、
真冬のような寒さがぶり返すことを、<冴(さえ)返る>という季語をも使うようです。 

日本の、これら季節の微妙な移り変わりを表現する季語って凄いものですね。 

夏目漱石の ≪草枕≫ にこんな文章があった。
『 空しき家を、空しく抜ける春風の、抜けて行くは迎える人への義理でもない。拒むものへの面当でもない。
  自ら来たりて、自ら去る。 公平なる宇宙の意(こころ)である。 ・・・・・・・
  余の心も、わが住む部屋の如く空しければ、春風は招かぬに、遠慮もなく抜けるであろう。』


待つ人にも待たざる人にも 春は来る。  確実に一歩一歩近づく今年の春やいかに かな。 

万葉の歌 パートⅢ

2016年01月21日 | 雑感
札幌は 雪の日が続くようです。  病後でもあり、雪見酒ともいかず、地団駄の毎日だ。

冬ごもりもそろそろ終わりにしなければ。 こんな時はぱらっと万葉集を眺めるとなんとなく気が休まる。


● 春の野に 霞たなびき うら悲し この夕影に うぐいす鳴くも  (大伴家持)

雪もいいが、春も待ち遠しい。 そんな気もする今日この頃です。   当ブログ・万葉の秘密 

          

● 沫雪の ほどろほどろに 降りしけば 奈良の都し 思ほゆるかも 
● この世にし 楽しくあらば 来む世には 虫にも鳥にも 我はなりなむ
● 生ける者 遂には死ぬる ものにあれば この世にある間は 楽しくあらな
● 世間(よのなか)は 空しきものと 知る時し いよよますます 悲しかりけり   
(大伴旅人) 
                                       
旅人はいいですねぇ 実にいい。 酒のうたが特にいい。  当ブログ・万葉の酒呑み

● 言(い)はむすべ 為(せ)むすべ知らず 極まりて 尊きものは 酒にしあるらし  (大伴旅人)
  (何とも言いようもなく どうしようもなく 最高に貴いものは 酒であるらしい)

左党から甘党に転向したばかりのスノーマン。 酒の一首とはいかず ・・・。
● 白玉の ぜんざい喰うて 帰り来ぬ 君を想いて 沫雪の幻(げん)  (作者未詳歌) 
                                             てなとこかな。  
一句・一首より、昨日わらびもち粉一本買ってきたので、わらび餅に挑戦でもするとします。

W A G A S H I

2016年01月18日 | 雑感
中山圭子著 『 和菓子ものがたり 』 という本がある。  あなたは洋菓子派 ? それとも和菓子派 ?

ん~ 洋菓子もいいが、どっちかというと、やはり ≪和菓子派≫ だ。

この本によると、菓子を大きく和洋の二種に分けてしまったのは明治時代以後、多くの洋菓子が
日本にもたらされてからのことだという。和菓子の名が定着するのは、大正末期から昭和初め頃だそうです。

        

勿論古代から餅や団子類が食べられていて、唐菓子(飛鳥~平安)や南蛮菓子(戦国時代)、
茶道の発展の影響などその歴史は古いようだが、まぁそんなことはどうでもよい。


大福・団子・桜餅・うぐいす餅・すあま・どら焼き・羊羹・最中・おはぎ・白玉ぜんざい・・・
いやいや、お忘れでない、栗まん・くずもち・きんつば・かりんとう ・・・ あぁ、もうだめ!


超簡単なのでよく作る ≪ 白玉ぜんざい ≫。  これがまた 実に美味。       
     ● 白玉粉を耳ぶたくらいの硬さにし、丸めて茹でる。浮き上がったらOK。
       大納言ゆであずきに少しの水を足し温める。 両方をからめて ハイ出来上がり。

           
    
   (坂口製粉の白玉粉とCOOPの大納言ゆであずきは常備食かな)

退院後、左党から甘党に転向余儀なく。   写真は自作・練りきり和菓子。

  
                
さて これからどこを彷徨う スノーマン。  糖尿病気をつけながら ・・・。


ギンギラギンに さりげなく

2016年01月05日 | 雑感
       
              おかげさまで昨日退院しました

某病院に <朝日> という名の看護師がいた。

ある日、 『 随分と前向きな名前ですね 』 と声掛けたら、 ハハハッ! と高笑い。

『 ・・・さん、今朝は随分と明るいですねぇ。 この前は辛そうで眉間にしわが寄ってましたよ~。』

そう言い また笑う。 自分もつられて笑ってしまう。 

『 はい、血圧測りますよ~ 』 するとどうでしょう、167もあるではないか。 

『 ええっ! それはないよ。いつもは 120台 なんです。』  『 二人で笑ったせいかな? じゃもう一度 』
こんどは141、いっぺんには下がらず。   『 まぁ いっか 』  そう言って去っていった。

人を明るくさせる天性というか、そういうものを持ち合わせている人って いるものですねぇ。

クリスマスの日に手術を終え落ちついてからは、年末年始 テレビのイヤホンを耳に当て、ベッドに座っていた。

格闘技を観て、何年かぶりに 【 NHK ゆく年 くる年 】 で除夜の鐘を聴き、新年を迎えた。

最近どうもピンとこない 【 紅白歌合戦 】 はほんの最後のみ観た。 こんな歌が流れていた。

トリで歌っっていた近藤真彦。 マッチの歌がなぜか心に染みた。 

   ♪ ギンギラギンに さりげなく  ♪ そいつが俺のやり方 ~ 

       ♪ ギンギラギンに さりげなく  ♪ さりげなく生きるだけさ ~


作詞はあの元夏目雅子の夫・<伊達歩> こと作家でもある 伊集院 静さん。   
≪ さりげなく生きるだけさ~ ≫  そうだよね。  この一節が胸に熱く響いた。

2015紅白・近藤真彦

マッチが紅白のトリを務めることに、最近のヒット曲も無い人が などと猛烈なバッシングもあったという。
誰がなんと言おうと、その歌う姿に感動さえ覚えた人も 確かにいた ということだ。

心熱く、心静かに ・・・ そう。  それにしても こんなに歌が巧い人だったとは。