スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

藻岩山の小動物探索

2016年02月28日 | 雑感
昨日早朝から札幌藻岩山麓にある円山公園での小動物探索にでかけてみた。 

まだ雪一面、清々しい空気につつまれ至極の一時を過ごした。 雪にも匂いがあるようだった。

 
 エコ・ネットワークの小川さんの小動物の足跡の説明に聞き入る。       

 
 やどりぎ・果実は小鳥が好んで食べ、種子はその     きつつきの音がする あっ あかげらだ。
 粘液で他の木の枝に張りついて繁殖するそうだ。
                     

  
       こんな遊歩道もあり。                  自然のすべり台に戯れる。  


 
巣作りの為、皮を剥いだのは≪エゾリス≫という。  きつつきが作った巣をリスやモモンガなどが再利用するようだ。

 
 待ち構えるカメラマンたち。 聞くところによると        今回は残念ながら出会えず(秋の写真で)
 もう≪シマリス≫が巣穴から出てきているのだそうだ。


  
     エゾリスとのツーショット・写真 HPより                     エゾリス

 説明員の一人に北大大学院研究生がいた。 もう三年も≪エゾリス≫専門の研究をしているそうだ。
 リスの会なるを立ち上げ、年に三か月ほど帯広にもフィールドを移して研究活動に余念がないとのこと。


 シマリスは多い人(いやリス)で半年近くも冬眠するようです。
 ここ藻岩山では、冬眠しないシマリスがいるという謎の伝説があるとも語っていた。

 エゾリスはシマリスとは異なり冬眠はしないそうで、雪が降る前までに食べ物を土中に埋め、冬にそれを
 掘り起こし命を繋ぐのだという。 

 一面雪深いところ どうやって探すの? って訊ねたら、色々説はあるが未だに解明されていない
 のだという。 解明されない方がいいのだ、解明されると研究できなくなるから、とも語っていた。


 なるほど さすが博士。 一理も二理もある。 世の中すべて そのほうがいいのかも知れませんね。 
 

なるほど ・ ザ ・ ワード (Ⅴ)

2016年02月26日 | 雑感
最近、不思議と本もあまり読む気にもならず。
コーヒー飲みながら 書きとめていたノートをペラペラ眺め、抜粋したものです。 (ジャンル・内容メチャクチャ順不同お許しを)

● 仏典 ・ 『涅槃経』 より

  一切衆生悉有仏性 唯除一闡提  
                
   この世にあるものすべてに仏性がある。  常々なるほどいい言葉だと思ってきた。
   でもその後に続く言葉に衝撃を覚える。
   極悪人を除くとある。 一闡提(いっせんだい)とは極悪人の意味だそうだ。

   現代でいえば、極悪は イスラム国? 欧米? それとも 念仏平和を唱えるだけの日本?
 

● アメリカのキリスト教の如くに、富に重きをおく宗教あるいは主義は、全然キリスト教ではない
                                              内村鑑三
   新約聖書・テモテへの第一の手紙第六章第10節に 
   「 金銭を愛することは、すべての悪の根源である 」 と記されている。

   人権人権と他国に介入するアメリカですが、貧富の差はあくまで自己責任? 昨日もBSで
   世界ドキュメント「米国ホームレスに家を」が放映されていた。これこそ人権のような気がするのですがね。

   
● とにかくも あなたまかせの 秋の暮 
                      小林一茶
  こんな句も。 
           ● 死支度 致せ致せと 桜哉
           ● 送り火や 今に我等も あの通り
           ● 目出度さも 中くらい也 おらが春
           ● 名月や 寝ながらおがむ 体たらく


  達観している一茶、一茶の体たらくは実にいい。  

● 骸骨(がいこつ)の 是も美人の なれの果て 
                        夏目漱石

  えっ 漱石さん こんな句も詠んでいたのですね。
  口直しに、次の清純な句も。    
           ● 君逝きて 浮世に花は なかりけり


● 一日だけ生きれば十分だ。明日も明後日もと思うからこの世が面倒になってくる 
                                         道鏡慧端老師
  なんて言うけど やっぱり明日も明後日も生きたいものです。


一茶みたいに、体たらくも徹底すればそれなりの価値もあるのだろうが ・・・。
                                 フーッ 疲れた コーヒー もう一杯 !
 

アラビアのロレンス 

2016年02月24日 | 雑感
23日の朝刊に『 シリア、「イラク化」懸念。ISによる連続テロ死者184人に 』 との記事が載っていた。

どうにも止まらないテロの連鎖である。 

先日BSテレビで映画 <アラビアのロレンス> が再放映されていた。 
この映画、ご存じのようにロレンス(1888~1935)は英国の陸軍将校で、第一次世界大戦の折、アラブの諸民族
と共にトルコ(オスマン帝国の正規軍)を相手に戦った英雄(ゲリラ戦法の創始的人物)として描かれたいた。

これはあくまでイギリス映画であり、ロレンスを有名にしたのもアメリカの従軍記者・トマスだ。
歴史もしかり、映画もまた自国の都合のいいように作られるのが世の常なのか。


         

そのトマスがロレンスのことを記した原稿を見せて、間違いがあれば直してくれと頼んだ時、ロレンスはその
原稿について、「中味は余りにもジャーナリスティックであり、特ダネ主義に徹している」と、その殆どが
(90%)いい加減なものだったと評したという。 
    牟田口義郎著『アラビアのロレンスを求めて』より

講釈師見て来たような嘘をつき・・・歴史はこうして作られていくんだなぁ、などと思ってしまう。

アラブからの立場としてのロレンスは英雄としてより、アラブへのイギリスの裏切りに積極的に加担した男
としての評価もまた並行してあるようだ。


(1921年3月・当時チャーチル植民地相が中東専門家を招集してカイロ会議を開催した時、彼の特別顧問として
 参加。第一次大戦後の中東政策地図の作成に重要な役割を果たしたことなど、アラブの現代史家が
 ロレンスを紛糾する理由もここら辺にあるようだ)

戦勝国の国益に利用され、余りにも大きな「負の遺産」を残したのはある意味歴史的事実かも知れない。
 
※ 晩年ロレンスは仮の名で一兵卒となり、戸籍を抹消、トマス・エドワード・ショーとしてオートバイ事故死したという。






アラビアのロレンス (パートⅡ)

2016年02月24日 | 雑感
当人ロレンスが自ら書いた『知恵の七柱』という長大な(全五巻)アラブ反乱の記録が網羅された著書がある。

寄ってたかってのロレンスへのイメージ作りに加担するより、本人が書いたものなら多少なりとも真実が見える
のでは、との淡い思いで映画を観た後に読んでみたことがある。(平凡社刊・田隅恒生訳)

映画での場面を彷彿させるアラブ反乱の記述に圧倒させられると共に、三枚舌外交の詳細などの記述
もあり、またロレンスの内面を探る文学的評価もされている価値のある著書でもあった。


ISなど過激な集団の言い分も、三枚舌外交の一つであるサイクス・ピコ秘密協定以前の状態に戻せという。

 ≪三枚舌外交≫ 
     ~アラブへは ~アラブがトルコ領から自ら解放した地域に英国政府は干渉しないとした約束
     ~フランスへは ~西アジアのアラブ地域を戦後英仏が山分けした(サイクス・ピコ秘密協定)
    ~シオニストへは ~シオニストがパレスチナにナショナル・チーム(民族的郷土)を建設するのをイギリスは承認
              ・支援する(パルフォア宣言)

この辺のことを 『知恵の七柱』 でロレンスはこう記している。
              (四巻・第九部最後の努力を考える・第百十五章・和平交渉より抜粋)

 ≪ 戦争がわれわれの希望どおりに推移すればサイクス・ピコ協定の扱いが対象地域によって一様では
   ないと思わせる、同協定に対する新しい試金石だった。少なくとも、これは同協定をすべて
   暫定的なものと見せる役割を果たし、喜んだアラブ人はこの新しい言葉をシリア中に流布させた。≫

  ・・・・・・・・・

 ≪ 英国人は、落ち目のトルコに救いを差し伸べるとともに、何本もの手のある猿のような英国が
   もう一本の手がしているのを知らないのを、また英国という国は味方がいるかぎりいくらでも
   約束をすることができるのをわれわれにまる出しにした。
   そして、英国人はシャリーフには文書Aを、自分の同盟国にはBを、アラブの委員会にはCを、
   そして新勢力ロスチャイルド卿には文書Dを、同時に放ったのである。≫


 アラブ・中東での紛争の原因はイギリスの三枚舌外交(四枚舌?)にある、などとよく論じられている。
 猿知恵と言ってしまえば これも猿に失礼なりや。 大国のそれは悪知恵というのだ!

                
                 こんな猿もいるのに(クリック)



  





THE MOST DANGEROUS ANIMAL

2016年02月23日 | 雑感
日本では武器のことを防衛装備と呼ぶのだそうだ。

さながら昨年発足した防衛装備庁は、世界の常識からすると ≪武器庁≫ だ。

断トツのアメリカではその規模73兆円にも達し、うち民間軍事会社の市場規模は数千億~12兆円という。
戦争の民営化が浸透しその数・延べ14万社にも上っている。
                    (2011~2014・国防総省契約した軍需企業・下請け別)

さて日本。 規模は5.5兆円(世界9位)だが、 軍需産業上位10社への防衛省・自衛隊の天下りが64人
にも達し(2014年)これらの軍需産業会社から自民党への献金も1年に1億5千万円超にもなっているという。


       

経団連を中心に、更に武器輸出の圧力が強まると思われ、しかも経団連はライン増設のための金融支援
や、輸出代金が支払われるまでのつなぎ融資を政府に要望、安倍内閣は金融支援にも前向きとの事。


経済至上主義の名の下、一旦生産ラインが増設されると継続的な受注が必須、つまりそれを買って
くれる国がないと設備が無駄になるということ。 アメリカの如く戦争が無ければ成り立たない国に・・。

企業は人なり、そう、人間の集まりである。 経団連などの組織もしかりだ。
とするならば 企業や組織も本来、人間の顔をしていなければならない。が なぜか 虎やライオンに見えてくる。


名著 『沈まぬ太陽』 のワンシーンの如く、ある動物園の一角に鉄格子をはめ込んだ檻(おり)があり、
そこに人間(自分)を映しだす鏡が掲げられていて、その説明書きにこう書かれていたという。

THE MOST DANGEROUS ANIMAL IN THE WORLD (世界で最も危険な動物)」

世の中 経済 経済 欲 欲。 戦争はもう どうにもとまらない。  
どちらが危険? 言うに及ばず。 
        
        覗いて懺悔 、もう遅いか。              虎やライオンに失礼なりや。


初 春

2016年02月01日 | 雑感
二月は春の最初の月。「如月」は陰暦二月のことで、余寒の為着物を更に着重ねるという意味があるという。

≪初 春≫ 「はつはる」 と読むと新年の季語となるので、「しょしゅん」 と読む場合に限るそうですよ。


 

    新品の長靴を履き、久しぶりに近くの公園内を散歩。  雪っていいですね。   

 

    今年もまた右写真のような、美しい薄むらさきの色の 藤の花 が咲きますように。

             

    帰りの道沿いに雪に埋もれた地蔵さんが。  なにを祈るか ≪ 春待ち子地蔵 ≫。  
    いやはや こんな私にも近頃 祈りたいことが めっきり増えましてねぇ!