スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

貧困襲来

2012年04月08日 | 雑感
今朝の新聞に、厚生省が「生活保護に収入積立制」(仮称)を導入検討との見出しが出ていた。

就労・自立を支援するためという。
意図は解からないではないが、難点は受給者毎に積み立てた現金を自治体が管理するので事務量が増えることだとのこと。
 

もっと効率的に税金を使う方法はないものか。

生活保護は全国で209万人(150万世帯)で過去最高更新中だ。

かたやAIJ投資顧問の代表が何千万もの年収、、、等など。 

世の中憂鬱の一語ですね

しかし、生活保護制度も受けられていない人々が多くいるのもまた事実。 

働いているか求職中で、収入が生活保護水準に満たない世帯は650万世帯(推定)もあるという。

北九州市・札幌市でも餓死事件が問題になったばかりです。

先般、「反貧困キャラバンイン札幌」に参加・聴講の機会がありました。
倉本聰さん・湯浅誠さんの講演、討論で650名もの参加者が。


特に湯浅さんの話に頷けるものがありました。

湯浅さんは95年から渋谷の宮下公園拠点にホームレス支援に尽力をし、例の日比谷公園での【年越し派遣村村長】で知られ、ご存じの方も多いかと思います。


『北の国から』の黒岩五郎を引き合いに出し、貧乏と貧困は違う! 

五郎は確かに貧乏であるが、住める土地も家も、良好な人間関係もたくさんもっている。

貧困者は、お金のみならず人間関係もづたづたになり、助けてくれる人等いない。

そんな貧困者が急増しているとの話でした。

倉本聰さんは、一貫して自己責任を強調しておりましたが、、。

倉本さんと湯浅さんの議論の絡みあわない面も浮き彫りになり、年代及び視点でこうも違いがでるものかと、、、。


世の中には頑張らない人がいる。
頑張れない人もいる。
頑張りが足りない人もいる。
でも頑張ってもどうにもならない人も確かにいる。


今安定した暮らしを得ている人は、頑張ったからだけでしょうか!?

確かに自己責任論だけでは言い表せないものがある、、議論を聞いてそんな気がしました。

湯浅さんは言う、、、。

「海外交流で韓国に行った時、ソウルで野宿している人に市民が声をかけたり、話をして いる姿が多くあり、抱え起こしたりしている市民もいた」

「東京では見たことがない。100%無視なのである。」

「市民としての自覚が弱いことは、即ち社会として弱くなるのだ」とも。


ホームレスに対し、偏見と差別が充満しているのも事実だが、最近、変化の兆しもみられるという。

年に稀ではあるが、教師が中学生達を連れて、体験で炊き出しに来ることがあるという。

その中学生の9割は『ホームレス~なんだ普通の人だった』との感想を言うようです。


貧困は人ごとではないのです。


湯浅 誠著 『貧困襲来』

貧困は自己責任じゃなくい!政治的に、社会的に解決されなければならない。
なぜ今貧困なのか?・崖っぷちの生活保護・貧困ビジネス・私たちに出来ることetc。
解かり易く解説されています。 是非一読を!


      

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