スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

♪ 走れ トロイカ 

2015年12月22日 | 雑感
キリスト者でもないのですが。  少し早いが、とにかく ≪ メリークリスマス ≫ 


  


好きなんですよねぇ、ふたたび倍賞さんの歌声でのこの曲を。  
日本版 トロイカ(クリックしてみて下さい) 

もとはロシア民謡だそうです。 
原詩版 トロイカ   金持ちに恋人を奪われた若者の悲しみを歌った哀切な歌という。
             リズミカルな明るい曲という感じなのですが、哀調を感じるのはそのためなのでしょうか。

あの <ともしび> <百万本のバラ> <カチューシャ> <恋のバカンス> もロシア音楽だそうです。 
原詩版 ともしび   原詩版 百万本のバラ   原詩版 カチューシャ   原詩版 恋のバカンス

300をも超える民族がひしめく ≪ロシア≫。   広大なる風土・悲しい歴史をも持つ ≪ロシア≫。 

行ってみたいなぁ ≪ロシア≫
    とりあえず 行ってきます 病院へ。   

森のなかで

2015年12月19日 | 雑感
以前映画化もされた、村上春樹著 『 ノルウエイの森 』 (講談社文庫上下巻)を再読し終えた。 

かなり前に刊行された本で、著者最初で最後の恋愛小説という触れ込みであったと記憶している。
数人の若者が織りなす現実と幻想が交錯する悲しみを、切ないまでに描いた物語だ。


この本一冊でノーベル賞受賞をされてもいいと思うのですが、世の中ままならないですね。

       

この 『ノルウエイの森』、 冒頭に主人公(ワタナベ君と直子)が広い草原を歩くこんな回想シーンがあった。

それは ・・・ 草原のどこかにポッカリ開いた野井戸があり、そこを歩いているという設定だ。

大地のどこかに直径1メートルほどの暗い穴、草が巧妙に覆い隠しておりニ年か三年に一度くらい
人が急に消えてしまい、いくら探してもその穴は見つからない、そんな暗くて恐ろしい野井戸。

その穴は見当もつかないほど深く、そこに堕ちたらもうお仕舞い。 這い上がれないという。

≪ 首の骨でも折ってあっさり死んじゃえばいいが、何かの加減で足をくじくくらいですんじゃったら
  どうしようもないわね。 声を限りに叫んでみても誰にも聞こえないし、・・・・≫


考えても身の毛もよだつ 、なにかぞっとするような、他人事とは思えない話であった。 

この目の前にポッカリ開いた野井戸の話は、世の人々誰しもの足元に潜んでいるのだろうか。

私事だが、あと数日したら入院・手術で腎臓を切り取られる身の上だ。 その野井戸の穴の先には、
≪ せめて 素晴らしき銀河宇宙 ≫ か、≪ 出来うるなら 大いなる青空 ≫ が広がっていること
を願いたいのだが ・・・・・。

外科も含め丁度丸5年で、全身麻酔手術5度をも重ねることとなる。 
近頃 麻酔する度に記憶力が無くなってきている 、そう周りの人達に言われる始末なのだ。


まな板のコイだ。 さぁ、どうにでも してくれっ !  ≪一身助け≫ の心境。
一心太助とローマ字入力したらこの字が出てくるではないか!

もう笑うしかないのである。 



こころ静かに silence

2015年12月17日 | 雑感
ジョーン・ケージという人の全編無音の曲がある。 (何年か前当ブログでも紹介しましたが)
 
曲名は、『四分三十三秒』 っていうのですが、これ実にいい曲。 終わった後の観客の拍手にも笑うしかない。
『四分三十三秒』・クリックしてみて下さい

ジョン・ケージは1912年生・アメリカの作曲家で詩人・前衛芸術家でもあったという。

やはり変人であったようです。キノコ研究家でもあり毒キノコを食べ、死にそこなったこともあるとか。
鈴木大拙に禅を2年間学んだり、稲盛財団から京都賞受賞されるなど日本との関わりも深いようですよ。

『人はみなそれぞれ一番いい席にいる』 とは彼の言葉ですが、、、、ん~。


とにかく 残り少ない歳の暮 こころ静かに 過ごしましょう。

世界一貧しい大統領

2015年12月16日 | 雑感
こんな大統領もいたんですね。 南米・ウルグアイ 元大統領。

ムヒカ大統領・インタビュー   ムヒカ大統領・演説


日本語に、『零(こぼ)れる幸せ』 というのがあるそうです。
日本人でありながら聞き慣れない言葉ですが、ふっと現れる幸せ、突然の幸せ、瞬間の幸せ、、だそうです。

なにげない普通の幸せが 『幸せ』 に一番近いのかも知れませんね。

( 前ブログ≪冬ごもり≫追記 ~ 14日骨シンチと脳MRI検査をしましたが、転移は見られず少しホッとしております)

冬ごもり

2015年12月08日 | 雑感
朝 目が覚める。 昨日の朝 となにかが違う、どこかが違っていた。 5年前もそうだった。

人はいつもと同じ朝が続くのに慣れてしまっているのだろうか。 ガンを宣告された翌日の朝のことだ。

舌ガンを乗り越えて5年が経つ。 定期健診(CT・血液検査)も異常なく過ぎた。 ところがである。
翌日突然主治医から電話があり、腎臓に異常がみられるので精密検査受診して下さいとの要請があった。

紹介状をいただき泌尿器科へ。 早速(4日)造影剤を注入しCTによる再検査。 結果は腎臓ガン。 

事前には腎臓ガン特有の症状(血尿・痛み・発熱・貧血・食欲不振。倦怠感)は全くなかった。

実はこの時往診するはずの担当医が手術の為不在で、別な医師から検査状況を聞くこととなる。

左腎臓の腫瘍は4㎝、結構深く深厚しており、私だったら全摘するとの見解でした。 
ガン進行のステージを聞くも開腹してみないと判らないとのこと。 えっ、普通は答えてくれるのでは? 


7日(昨日)担当医から改めて検査結果を聞き、執刀内容・入院日・入院期間等の説明を受けた。 

確かに4㎝と腫瘍は大きいが、ステージは初期<1のB>という。 右腎臓も弱っていることも考慮し全摘せず。
開腹し、3分の2の<部分切除>とする。入院は10日間。 念の為 骨と頭の転移は追って検査するとの見解。

          
同じ医師なのに、医師の見解って、こうも異なるものなのだろうか。 (でも どちらも正論かな)

勿論医師に委ねるしかない。 正月は病院やむなしか。  そんなわけで しばらくは ≪冬ごもり≫。

それにしても ≪青天の霹靂≫ とはこんな字を書くらしい。 世の不思議をまともに受けた字だ。

自分の内にガンが巣喰っているとの実感が今もって無い。 ほんとに不思議な感覚なのです。 

●  『 野辺の露 草の葉ごとに すがれるは 世にある人の 命なりけり 』  (西行法師)

落ちるか乾燥するか いずれ消える命だが  それまで 奮闘します。 


イスラミック ワイン

2015年12月06日 | 雑感
当ブログ イスラミック・ナイト での質疑応答では、その夜は ≪ハラルフード≫ がメインテーマでしたので
実はスノーマンが 「イスラムでの禁酒について」 の質問を一つさせていただいたのです。


その時の質疑応答の内容はこうでした。

スノーマン  『 第4章と第83章とを例にあげ、コーランでの酒を飲む慣習があるとの記載を提示し、
       これほどに旨い酒を厳禁するまでもないのでは?』  

                                  とばかな質問をしてみました。
    第4 章 メッカ啓示 19節 < 頭痛がしない うま酒が 天国のよさを 示すもの >    
    第83章 メッカ啓示 25節 < 彼らは 封印を施した 酒を そそいでもらう >  とある。


なにせ通訳つきの質疑応答。 返答する側も右往左往、コーランのページを探し始め、こう答えた。

返答  『 確かにムハンマドの時代、コーランの初期には酒を飲む慣習はありました。しかし徐々に
     5段階を経て、時を経てハルム(ぶどう酒)は禁酒との結論に至ったのです。
     第5章にも書かれているし、スンナ(ムハンマド言行録・慣行・範例)にも書かれている。』 

                                  とコーランでの酒を飲んでいた事を認めた。 

コーランは神の啓示じゃなかったのですか、とも訊ねてみたかったがやめた。 でも納得いかず、

スノーマン  『 じゃ、コーランの記載には優先順位があるのですか?』 大人げなく突っ込んだ。

返答  『 コーランは23年間にわたって書かれたものですから 』

確かにそうなのです。 当ブログコーラン パートⅠにも記載した通り、コーランは教義学問上は整理されているよう
だが、全体的に前後が交錯しており、非常にその編纂の方法も章の長さなどにより配列されている為、
啓示が下った時期が無視されていて(メッカ啓示・メディナ啓示が前後入り組む)非常に解りづらいのです。

コーランの第4章メディナ啓示43節にこうある。 『 酒に酔って礼拝参加してはならない 』 とある。

私見ですが、多分当時どこの国でも同様に飲んだくれが多く、泥酔し礼拝していた人などを諌めるため
禁酒に至ったのが派生したのではと推察する。


≪ 私見としての結論 ≫

 第一、 酒は適度に飲むべし、これで終わり。

 第二、 世間はそれぞれの宗教を尊重すべしというが、それは大切かも知れない。
      しかしそれ以前の問題だと思う。 宗教とは考えることを途中でストップさせることなのか。
      集団になると更にだ。 哲学者・池田晶子女史は ≪ 集団とは考えない人の別名である ≫
      ≪ 信じるとは、自在に考える自由を放棄している。正確には信教の不自由というべきだ≫ 
       と語っていた。 私もこれには同感する。


聖書もコーランも信者には神の言葉だが、数十年間もの間で数多くの人々が編纂したのは事実。
その根源的なものの見方を正さない限りは、世の争いは絶対に無くならない そう思う。

争いの原因は貧困にあるとか言われるが、そのことを悪用している為(偽)政者のひと握り。
それは極端なエゴとしての解釈だ。 騙されるなかれ。 崇高な人々の念・祈りを汚すなかれ。 

宗教について大して知らない私が、ちょっと言い過ぎだったかも知れません。 お許し下さい。 
年内これだけはブログに書いておきたかった。 そろそろ事情があって ≪冬ごもり≫ です。



    






2015年12月5日 徒然なるままに

2015年12月05日 | 雑感
大病を患ってから早5年。 ある意味、それまでの数十年以上の長~い5年だったのような気がする。

忘れもしない5年前の12月2日、舌癌で生れて初めての入院。 入院前に忠臣蔵のビデオを観て切腹する
武士の覚悟の心境を自分の中に持とうと・・・そんな記憶が蘇ります。 今では笑っちゃいますがね。


≪ この道や 行く人なしに 秋の暮 ≫  芭蕉の句の心境でした。

放射線治療で味覚も失い、でも体力をつけねばと黙々と全く味もしない食事を必死で食べました。
味覚が全くないって、なかなか進まない。 食堂に一番先に入り、一番あとに残るのはいつも私。 

手術で管を通す為とはいえ、喉に穴を開けられ声も発することも出来ないので筆談の経験も余儀なく。
まぁ、いろいろ有りました。 苦い思い出です。

≪ 一難去って また一難 ≫  か。 昔のことわざ って凄いものがありますね。
さて、今度の一難は・・・・人間生きている以上は避ける事ができないものかも知れません。

どんなに苦しく辛くとも、生きているから、 そう思って腹を括って日々を過ごしたいものですね。 

今日の札幌は雪かな? 

シモネッタ女史

2015年12月04日 | 雑感
<右と左のはなし> の次は下(しも)のはなし。 <シモネッタの男と女>とのタイトルがついていた。
てっきり下ネタと思いきや、もちろん あることはあるが、ちらっと違う。 これがなかなか面白い。

書いているのは田丸 公美子。 イタリア語同時通訳の第一人者・翻訳家・エッセイストで結構人気があるという。

さすがイタリア男(フランコ)から300通ものラブレターをもらったという百戦錬磨の通称・シモネッタ女史。

本人曰く 苦節35年、アラ還を迎へお茶に誘ってくれる男もいなくなった今、つい都々逸が口にでるという。
≪口説いた男から 振った男を 引けば 夫が残るだけ≫ とくる。

       

夫とのやりとりも面白い。 夫によく皮肉を言うので 『罵倒(馬頭)観音』 と呼ばれているそうだ。

夫は離婚経験あり。 前妻にくらべ私なんか貧乏くじばかりと愚痴を言うと 
≪ 前妻は前菜、僕の人生のメインディッシュは君なんだよ ≫ と夫が よいしょ する。
≪ 何? それじゃ私の後釜に、甘ーいデザート妻が来るってこと? ≫ と刃で返す。

忘れえぬ思い出も哀感胸に迫る。 イタリア人フランコとの16年もの愛と別れ。 
当時幼子だったフランコの次女・ジュリアにSNS検索でコンタクトが取れ、フランコが3ヶ月前に他界したことを知る。
・・・・・・・・・・・・・。

今までにイタリアには70回も旅しているというシモネッタ女史。  素晴らしく痛快なエッセイでした。

右と左のはな し

2015年12月04日 | 雑感
あなたは 右利き ですか? それとも 左利き? 

● 左前 ~ 物事が順調にいかないこと ● 左巻き ~ 頭の働きが狂っていること
● 左遷 ~ 高い官職から低い官職におとすこと ・・・ などと右を正義・左を邪悪と分類する言葉は多い。

インドでもイスラムでも、右手を清浄とし左手を不浄とする教えがあることからも覗える。

右手の優位はすべての文化に共通するようで、左優位の文化・民族はいまだ見つかっていないという。

当ブログでも <螺旋(らせん)の不思議> を記載したことがありましたが、世にはなんとも
不思議なことがあるものですね。 右と左の研究をした人もいるようですよ。 塚崎幹夫(ウィキペディア)

       

もちろん人間には左利きの人もいるし、左旋性の貝殻など生物にも存在したり、古代の文献においても
左を右よりも優るという例外としての記述もあるが、螺旋も右優先文化も自然界の基本構造のようだ。


宇宙のこの不均衡にこそ、生命体を生みだす秘密が隠されているという。

宇宙には対称を作り出す力(物質・粒子)と、対称を破壊しようとする力(反物質・反粒子)が同時に
働いており、物質を構成する粒子の微妙なズレにより、宇宙に存在する物質のバランスが保たれているとのこと。


人間の深層の意識には、宇宙全体に及ぶ反粒子の微妙な働きを感じ取っているのかも知れませんね。

この世に存在する全ての元素(120位あり)の内、原子番号92のウランから後の元素は全て人工的に
作られたもので、スイスにある欧州合同原子核研究機関(CERN)の地下にある世界最大級加速器を使い
超電動磁石で陽子を加速・正面衝突させて作られるといいます。

偶発的に生じた反物質(粒子)により、瞬間で地球が砕け散る ・・・ なんて有りうるのかも。
「神の粒子は宇宙を破壊する可能性がある」 なんて あのホーキング博士も警告しているくらいですから。

ちなみに反物質はダ・ビンチコードシリーズ2作目『天使と悪魔』の中で、バチカンと秘密結社との争い、
反物質(凶悪兵器)をめぐるトムハンクス主演のミステリー映画でもご存知かと。 


空想で終わればいいが、まぁそうなったら 右も左も 無いですけどね。