無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

政府マスコミによる世論歪曲の実態

2016年04月25日 | Weblog
あなたは、今の日本のマスコミ(テレビ・大新聞等)から流れてくる世論調査の結果におかしいな?と思ったことはないのだろうか?

今日も結論から言うと、賢明なる諸君は既に気が付いていることではあるが、この違和感はマスコミの報道の仕方(世論調査の質問の仕方・順序等含む)から来ている。

「社会の木鐸」=欧米で言うウォチング・ドッグ(権力を監視する番犬)であるテレビ・大新聞等マスコミのトップが時の権力者と癒着し、国民に警告を発しなくなり、国民を啓蒙するどころか権力者の考えを国民に洗脳し、国民の意見を代表し無くなって久しい。




今の日本のジャーナリズムがおかしくなっているのは、安倍政権が圧力をかけるからというより、メディア側の会社トップや幹部が権力者との会食等で、権力者と迎合・結託して、部下の社員に理不尽な検閲・規制と報道人(ジャーナリスト)としての社会的責任の放棄を強いているからだ。
このマスコミ組織内の問題は内部の人間が本気で抵抗することでしか解決できない。


また一つ例を挙げる。

朝日新聞社は今度の参院選に初めて投票権を得る18歳・19歳の若者を対象に全国世論調査を行なった。
(郵送による。回収率70%。2016年4月8日朝刊一面記事=下)



最近は政府マスコミによる情報操作により「政府が長時間かけて丁寧に分かり易く説明している」にも拘わらず、こういった世論調査の回答に「政府マスコミの説明不足」から来るのだろう「分からない」「どちらとも言えない」「その他答えない(無回答)」が増えている。

従って、質問に対し「YESかNOか」で確実に意思表示した人だけで割合を比較するとより鮮明に世論傾向が分かる。

①「格差が過度」59%

最初にこの見出しの付け方に苦言を申しておく。

今の若者が「格差が過度ですね」といった表現使いますか!

質問項目を見ると「格差はこのままで良いか、行き過ぎていると思うか?」となっている。

何故、新聞は読む人にわかりやすい様に普通の言葉で「格差が行き過ぎている」「格差がひどい」と書かないのか。

さて、この「格差がひどい」について「その他答えない」を抜くと下図となる。



②「改憲不要」57%

憲法に関してはこの見出し以外に質問項目があり、それらをまとめると下図の様になる。(その他答えない、省く)



この様に考えている若者が、今度の参院選で安倍自民党政権が勝利したら「憲法改正」に邁進するのが目に見えているのに、その自民党を支持する不可思議。(不可思議と書いたが、その原因は分かっている、それは政府マスコミ報道によって作り出された現象なのだ。)

世論調査の続き

③いまの日本の政治家は、若い人たちのことを考えて政治をしていると思いますか。

この質問にも、クレームをつけたい。

「今の日本の政治家」と書いているが、今の政権を担い政策を実行しているのは安倍自民党政権である。野党は反対することしかできない。
どうして、その野党を含めて「日本の政治家」として括るのか!

この質問は「今の日本の政治家は」ではなく「今の安倍自民党政権は」とするべきだ!

さて、この質問の結果は下図(その他答えない、を抜く)



④今の政治全体に対する印象



⑤年金制度について



⑥日本はこれから良くなっていくか、悪くなっていくか。(変わらない51%を抜くと下の結果)



今度の夏の参院選で選挙権を得た若者は今の社会・今の政治(安倍自民党政権)に対し上の様に思っているのに、


(同じく、朝日新聞記事より)

であり、今夏の参院選については、





といった政府マスコミによる情報操作・世論誘導の成果が表れている。

この他にも、この世論調査で政府マスコミの成果が表れている調査結果が多く見受けられるので、それを列記しておく。

(1)集団的自衛権を行使できたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法に賛成ですか反対ですか?



(2)今の社会に格差があるのは、社会の仕組みによると思うか、本人の努力によるものと思うか?



(3)政治や社会問題について、若者がデモで意見を表明することについて



本当に物事をキチンと判断できる若者が何と少なくなったことか!

自分の置かれている現状はなんとか把握しているくせに、どうすればその現状が打破できるか、問題が解消できるか?に考えが及んでいない。

これも、調査の下記の図でその原因が分かると思う。イヤ、国民全体に分かって欲しいと思う。

若者の情報源(複数回答)



これは、全国民の情報源調査でテレビが85%~89%を占めていることからも、この調査対象の若者に限った話ではない事が分かる。

長くなるので、今日は、前に出した下図の再掲でオシマイとする。



またね。