無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

政府による報道統制

2008年10月07日 | Weblog
世の中、悪い事だらけになっていて、書きたいこと(問題)が山積みになった。
今日から、おそらく選挙位まではとりとめも無く気が付いた事を書いていきたい。

そこに流れるものは「長期化・集中化している今の権力者の腐敗(民主主義の崩壊)と、何としても政権交代を阻止しようとする権力者の策略、その権力者の圧力に屈して国民を洗脳し続けるマスメディアの犯罪について」である。

昨日の国会の代表質問をたまたまラジオで聴けた私は、今日のニュースでどの様に報道されるか興味を持ち、NHKニュースを聴いてビックリ。

ニュースの時間が始まって、まずトップニュースはニューヨークダウの急落で“世界同時株安が進行”と報じる。どの新聞も一面報道。
その報道の直後に「昨日、国会の代表質問が行なわれました…」と言ったので昨日のやりとりがどう纏められて報道されるのかと思ったら、「公明党の誰々が質問に立ち、アメリカ発の世界規模の金融危機に対し、総合経済対策に続く追加的な景気対策を強く要望、麻生首相は“状況に応じ必要な措置を講じていく、と答えた。」で、で、で!???、「次のニュースです」と大阪の放火事件等の三面記事ニュースに移ってしまった。

昨日の国会代表質問は多くの国民は昼間の仕事中であり、質疑内容を聞いて投票の判断をすることが必要な時期なのに、このニュースでは、内容を全く知ることが出来ない。
「国民に知らしむる」ジャーナリズムの役割を果たしていないどころか、国民の目を塞いでいる。

新聞も下記の論調

民主党のトップバッターの長妻昭氏は、社会保険庁による厚生年金の保険料記録の改ざん問題を取り上げ、サンプル調査を実施して全容解明を急ぐよう迫った。公務員の天下り禁止や後期高齢者医療制度の見直し問題なども糾したが、議論は平行線のままで深まらなかった。(日本経済新聞10月7日社説)

これでは国民に考え判断させる機会を全く与えていない。

(人様のブログ借用)
予算委員会での論戦が始まった。「年金」、「資料事前検閲」、「天下り」、「猛毒米流通事件」など、国会で論じなければならない問題が山積している。
論戦を通じて麻生政権の問題点が浮き彫りになっている。
報道各社は国会論戦を詳細かつ正確に伝える必要があるが、多くのメディアが目隠し報道に徹している。…借用終わり

ネットのビデオで国会の代表質問をじっくり見てください。事前に質問事項を提出し官僚に書いてもらった原稿を棒読みしている大臣、読み間違えて訂正しながらつっかえつっかえ読む大臣。自民党・公明党の麻生内閣PRの為の質問。民主党長妻氏の質問とそれに対する閣僚の答弁、ニュース・報道番組で時間を割いて全て国民に提示すべきだ。その解説をするべきだ。
本当に、日経社説で、議論は平行線のままで深まらなかったのか?
多くのマスメディアの徴候であるが。「議論は深まらなかったから聞いても仕方ありませんよ」と勝手に決め付けて国民の目から遠ざけようとせずに、昼間働いて国会質疑を聞けなかった人に開示して国民皆んなに判断させるべきだ。
それがマスメディアの使命である。

それなのに、民主党の代表質問(所信表明演説)でマスコミ各誌は相変わらず「財源はどうする、具体的に出せ」と民主党を責め、民主党が財源を捻出策を提示すると、そんなことが出来るものか、と決め付け、民主党たたきに終始する。
政府に対して最後まで批判し続けたマスメディアを見なくなって久しい。

昔は、例えばブラックゾーン・グレーゾーンの政治資金が問題となった時の朝日新聞の記事では、

(政権政党が)「勇断をもって、今国会中に成立せしめる。審議の過程で小骨一本抜きません」とした政治資金規正法改正案は小骨どころかタタいてカマボコにされ、流されてしまった。と批判した。

今の朝日の社説と比較すると

「(問題点を挙げ)さて福田さんどうします」で終わらせたり、「民主党 小沢代表がどうでるか、面白くなってきた」で終わらせる朝日の社説。

こんな社説が「エリートによる英知の結晶」(前述)と言えるのか!

国民の為の政治を「面白くなってきた」と傍観者的に評論する、全く国民の生活を無視した気持の悪いエリートの発言。政府(権力者)に諂った“偏向”新聞となった。朝日も地に落ちたものだ。
この様なマスメディアを見ていると、野党・マスコミへの官庁資料提出に権力者の検閲がかかっていたのと同様、マスメディアにも権力者の圧力がかかっているのだと容易に推測される。

■どんどん最初書こうと思ったことから離れていってしまう。

麻生首相が国連で演説した。テレビはそれが終わった後「どうでした」と聴き歩き「良かったよ」との社交辞令的コメントを流し「日本製じゃない云々」と英語で言って会場を笑わせた場面を放映した。

(余談)ご丁寧に自民党の代表質問で「ウィットにとんだ話ぶり…それについて一言お願いします。」と質問?し麻生首相PRに無駄な時間を割いている。そのあと続けて教育問題についての質問に移るときに「この質問で多く時間をとろうと思っていたのですが(さっきの質問で)時間がなくなってきたので…云々」バカか!

日米同盟・テロとの戦いに積極参画していく・等々の国連演説に対し、25日のニューヨークタイムスは、麻生首相を中韓両国との関係を悪化させた「好戦的な国粋主義者」と非難する社説を載せた。

(余談)マスコミ各誌はpugnaciousを「けんか腰の」「けんか好きな」「けんかっ早い」と約して使っている。辞書を引かれたら分かるように、どの辞書でも最初に出ている訳語は「好戦的な」である。何故、その訳語を使わないのか?
「好戦的な」を使った読売新聞はあとを「民族主義者」にして感触を和らげている。日本人にとって「民族主義者」の方が「国家主義者」「国粋主義者」と訳すより柔らかいニュアンスを受ける。

ただ、ニューヨークタイムスは日本代表に対し「好戦的な国粋主義者」としている。すなわち「(麻生を選んだ)日本国は好戦的な国だ」と言っているのと同じである。

さらにニューヨークタイムス社説は、麻生氏が外相時代「戦前の日本の植民地化政策の成果を賞賛し、旧日本軍による残虐行為を正当化する一方、中国を危険な軍事的脅威だと述べた」と主張。首相として「近隣諸国を対等に扱う必要がある」と注文を付けた。

さらに、日米関係についても触れ「米国は、帝国主義の幻想でアジア中を怒らせるような(日本)政府を必要としているのではない」などと指摘した。…新聞記事より引用
ニューヨークタイムスだけではない、自民党の麻生太郎新総裁誕生に関する仏メディアの報道は、麻生氏が日本の政治、軍事的影響力の強化を狙う「ナショナリスト」との見方で一致している。
 23日付の右派系のフィガロから大衆紙のパリジャン、左派系のリベラシオンまで麻生氏をナショナリストと紹介。中国に対する「断固」とした態度を例に挙げている。

近隣諸国=中国・韓国・ロシアを敵対国(仮想敵国)にしてヨーロッパ・アメリカからも批判される。このままでは日本は世界より孤立する。

このまま次回に続きます。