無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

沈黙する国民、問題提起しないマスメディア

2008年02月13日 | Weblog
昨日の続きを書くつもりだったが、他のブログを見ていて気が変わった。

最近のブログで問題視している事(国民が何故頭に来ないのか?マスメディアが何故問題視した報道をしないのか?)について書いて見る。

【その1】
昨日の国会・予算委員会で馬渕議員が、国土交通省の道路整備計画の59兆円の算出根拠について糺した。

「反戦な家づくり」さんのブログより

■国土交通省の道路整備計画(予算請求)は国勢調査の「交通需要推計」により「費用対便益」(道路をつくる費用とつくったことによる便益・メリット)分析の結果が1より大きい、あるいは1.2より大きい(メリットがある)ものについてのみ採用し、事業を実施する計画に入れ予算請求する。逆に国交省では道路の整備は「費用対便益」が1より大きくないと実施できないことになっている。

今回の国土交通省の59兆円予算の申請は平成11年度の国勢調査による「交通需要推計」により「費用対便益」を算出し1または1.2より大きいとした金額であった。

ところが、申請の元になる「交通需要推計」は平成17年度に行なった国勢調査で、平成19年3月に更新されていたのだ。

つまり、新しい「交通需要推計」があるにもかかわらず、同省は古い推計を元に59兆円を確保しようとしたのである。

国交省はこのことをヒタ隠しに隠していた。

(以下引用)
最新の調査結果があるにもかかわらず、それを隠して、古いデータで59兆円を使い倒そうとしていたわけだ。

理由は簡単。
将来の交通需要(推計)が著しく下落しているからである。
道路族が道路を造り続ける根拠が根底から崩れてしまう。

こういう行為を、普通は「詐欺」と呼ぶ。

交通需要が減り続けている直近平成18年度までの実績も、公表していると言いながら素人目には全くわからなくしてしまっている。

都合の悪いデータを隠しておきながら、59兆円の計画を国民に押し付けようとする実態を許して良いのか!?

言語道断。社保庁となんら変わらない。…以上、引用終り

【その2】
(引用開始)
岩国市長選の投票が締め切られた直後に起きた沖縄での米兵による女子中学生暴行事件には、選挙結果と合わせて、どうにもやり切れなさを感じる。
ここまでされて、なおアメリカに隷属して生きなければならない日本とはいったい何なんだろうか。

これについては「きっこの日記」~2月13日 を見て下さい。

無断引用禁止の為、要約して書くと…

2月10日沖縄で、わずか14才の中学生の少女を騙して連れ回し、車の中でレイプしようとして暴行を加えた在日アメリカ兵タイロン・ハドナット(38)は11日に「強姦罪」の容疑で沖縄署に逮捕された。
日本政府は、一体いつまで、こんな野蛮人どもを野放しにしておくつもりなのか。

福田首相は「ま~許されることではない。そしてま~過去においてもね、何度か起こってる。にも関わらず、また起きてしまった、ということについて、こらホントに重大な事であるというふうに受け止めております」(きっこ調そのまま引用)

きっこさんは、「過去に何度か起こっている」と言う福田首相の言い回しに対し「過去2・3回なら『何回か起こっている』でいいが、1972年の沖縄の本土復帰から現在までに、沖縄でアメリカ兵が起こした犯罪は約5500件もある。そして、このうち殺人や強盗や放火や婦女暴行などの凶悪犯罪は約600件もあって、婦女暴行だけをピックアックすると125件もある」と指摘している。

きっこさんは「125件もの凶悪な婦女暴行事件を『過去に何度か』の一言で済ませた福田首相のあまりの認識不足と他人事ぶりに開いた口が塞がらない」とし、例として…

(少しだけ引用…ゴメン)
125件もの婦女暴行事件の中には、今回の事件とは比べ物にならないほど悲惨なものも数え切れないほどある。たとえば、1955年9月8日に起こった「由美子ちゃん事件」だ。アメリカ陸軍の軍曹が、わずか6才だった永山由美子ちゃんを自宅から車で拉致して、嘉手納基地に連れ込んで、軍の施設内で何度も何度もレイプし、最後には殺し、その遺体をゴミ捨て場に捨てたのだ。由美子ちゃんは、唇をかみしめて、右手に数本の雑草を握りしめているように死んでいたそうだ。そして、この鬼畜にも劣るアメリカ兵は逮捕されて、アメリカの軍法廷で一時は「死刑」の判決を受けたんだけど、それは、ニポンの世論に対する表向きのウソ判決であって、実際にはアメリカへ身柄を送られて懲役刑で済まされたのだ。

こうしたレイプ事件は、未遂や未告発のものまでいれると、毎日のように起こってる。そして、沖縄県は、そのたびにアメリカ側に厳しい抗議を繰り返して来たのに、いっこうになくならない。それどころか、我がもの顔で街を闊歩するアメリカ兵どもは、自分たちこそがこの街の支配者で、ニポン人には人権などないとでも思ってるのか、ますますエスカレートして行った。

そして、2001年1月9日、金武(きん)町で、女子高生のスカートをまくり上げて、下半身をデジカメで撮影しようとしたアメリカの海兵隊員が逮捕されるっていう事件が起こった。この事件自体は大きな事件じゃなかったけど、それまで、何度も何度も何度も何度も数え切れないほどの性犯罪や凶悪犯罪を繰り返してきた野蛮人どもに、とうとう堪忍袋の緒が切れた沖縄県議会は、「アメリカ軍海兵隊の削減を求める決議」を可決した。ようするに、何度抗議を繰り返しても、いっこうにアメリカ兵による犯罪がなくならないから、それなら、せめてアメリカ兵の数を減らしてくれってことだ。だけど、この県議会の決議を知った在沖縄アメリカ軍のトップ、アール・ヘイルストン中将は、自分の部下の指揮官たちに宛てて、次のメールをいっせい送信したのだ。

(そのメール内容)

司令官たちへ

私は、金武で起こった今回の事件(デジカメ事件)が、うまく行っていた基地と地元住民との均衡を崩したと思っている。この事件のセイで、基地反対派につけ上がる自由を与えてしまったのだ。先週、知事や副知事、吉田町長や国会議員は、「この事件自体は悪いことだが、我々はあなたの努力を評価している」と言っていた。それにも関わらず、県議会では、我々に不利益を与える決議(アメリカ軍海兵隊の削減を求める決議)が可決されてしまい、その決議を黙って見過ごすしかないほど状況が悪くなってしまった。ヤツラ(知事、副知事、吉田町長、国会議員)はみんな、キチガイで腰抜けどもだと思う、と言って笑ってやったよ。とにかく、今の状況を何とかできるのは君たちだけなのだから、部下たちのケツを蹴飛ばしてでも、この(地元住民たちの不信という)世論を止めさせろ。そして、(犯罪を犯すような)5%ほどの隊員たちを止めろ。…メール内容終わり

ようするに、問題になったのは、「アメリカ軍海兵隊の削減を求める決議」を可決した稲嶺知事や吉田町長たちのことを名指しして、「ヤツラはみんな、キチガイで腰抜けどもだと思う」って言ってる点だ。

何よりも問題なのは、沖縄の在日アメリカ軍で一番偉い人がこんな認識しか持っていない、ということだ。
一番偉いオッサンからして、沖縄の人たちのことばかりか、ニポンという国自体をバカにしてるってことが良く分かった。そして、沖縄のことなんか、「中東の石油を独り占めするための便利な前線基地」くらいにしか思ってないってこともハッキリしたのだ。

このアメリカ兵たちの、ニポンをバカにした意識こそが、約5500件もの犯罪を繰り返して来た温床であって、その源流にあるのは、やっぱり、敗戦だ。沖縄での悲惨な戦争は、1945年6月23日に終わったけど、それは、表向きだけの「終わり」、政府間での「終わり」であって、このあとも、沖縄では、多くの人たちが野蛮なアメリカ兵たちに殺され続けた。数え切れないほどの沖縄の女性たちが、鬼畜のようなアメリカ兵たちにレイプされたり殺されたりした。沖縄の女性たちは、捕虜収容所の中でレイプされ、収容所から畑へ行く間の道でもレイプされ、強制労働させられてた畑の中でもレイプされた。これは、もう、生き地獄だ。

そして、捕虜収容所から開放され、それぞれの自宅へ帰ることができたあとも、気が狂ったアメリカ兵たちによるレイプは続いて行った。今度は、何十人ものアメリカ兵たちが、夜になると「女狩り」と称して、若い女性のいる民家をカタッパシから襲うようになったのだ。中には、ダンナの見ている前でレイプされた女性もたくさんいるし、それで妊娠してしまいアメリカ兵との混血児が生まれてしまったため、その赤ちゃんを道連れに夫婦心中した人たちもいる。沖縄の人たちが「戦後はまだ終わっていない!」って叫び続けてるのは、こうした、人を人とも思わない冷酷で残忍な凶悪犯罪が、未だにあとを絶たないからだ。50年以上前の「由美子ちゃん事件」だって、今回の14才の少女のレイプ事件だって、その間に起こった数え切れないほどの同様の事件だって、すべては、この戦後の延長線上にあるものなのだ。

在日アメリカ軍の駐留経費の一部を日本が負担するっていうトンデモ法、「思いやり予算」は1978年にスタートしてから、毎年2000億円以上もの大金が支払われ続けてて来て、現在までに13兆2000億円という天文学的な血税が使われて来た。そして、その見返りが沖縄だけでも約5500件もの犯罪、全国規模で見たら軽く8000件を超える犯罪だ。さらには、その多くの犯罪者たちは日本の法廷で裁かれることもなく何事もなかったかのようにアメリカへと帰って行く。…以上引用終り

【その3】
アメリカ兵による少女暴行事件について

「猫の教室」~2月13日http://heiwawomamorou.seesaa.net/article/83768214.html

産経新聞で、花岡という論説委員が今回の米兵による暴行事件は、安易にバイクに乗った中学生の「しつけ」の問題だという記事を載せた。
更に産経新聞は「平成7年の少女暴行事件の再来として、現地では受け取られている。それは感情論としては分かるのだが「反米」「反基地」勢力が気勢をあげているのは、なんともいかがわしさがにおう
この事件を政治闘争の具にするというのでは、被害少女への思いやりを欠くというものだ。こういう事件を前にしては、人間の尊厳に対してどこまでも誠実でありたい。
「米軍は出ていけ」と声高に叫ぶのは言論の自由なのだろうが、そこには責任も伴わなくてはいけない。日本の安全保障は米国の「核の傘」が基本であることはいうまでもない。米軍撤退を主張するのなら、独自核武装論が付随しないと日本をめぐる安保環境は激変してしまう。…産経の記事終わり

■沖縄の苦渋と怨念を、産経新聞は理解できないだろう。というより、国にへつらうことのみを信条としている産経新聞には、他のことは言う能力も無いのだろう。

産経新聞は、昔からそうだった。
かつて、日昇丸事件というものがあった。少し古い話だが。
そこで、日本の領海内で、アメリカの原子力潜水艦が急速浮上した際に、日本の貨物船、日昇丸という船と接触事故を起こした。原子力潜水艦は、深さ数百mにもぐれるほどの構造を持っているので頑丈である。接触により船体に損傷はあったものの、そのまま当て逃げしてその場を去った。
この事故で、日昇丸の船橋にいた、船長ともう一人の船員が、振り落とされて夜の海に落ちて死亡した。原子力潜水艦は救助もしないで逃げ去ったのである。

この事故について、当時の産経新聞は、社説でこう論じた。
いわく。アメリカのミサイル潜水艦は日本を守ってくれているのだから、2人程度死んだくらいガタガタいうな!と。

そして、同様の事件はハワイ沖で、日本の海洋実習船「えひめ丸」に原潜がやはり急速浮上の際に接触し、えひめ丸に乗っていたまだ10代の7名の命が奪われた。

まだある。もっと古い事件だが、神奈川県、横浜市の北部の住宅街に、アメリカのファントム戦闘機が墜落した。その事故で、幼い命が失われ、母親も重い傷を負い、その後かなりの苦しみの期間を経て亡くなった。
 この事故の時、アメリカ軍関係者も、日本の警察も、現地に駆け付けながら、被災した家屋の救助にあたろうとはせず、脱出した戦闘機の乗員の保護と、戦闘機の機密部品などの回収をして立ち去った。
燃料が引火して燃える家屋には母子が取り残されて、消防隊が来るまで放置されたのだ。

つい先ごろにも、岩国市で10代の女性が4人の米兵にレイプされた。この時も、広島県知事が産経と同様のことを言ったが、和姦と強姦は違うのである。しかも集団で。

おもな事件だけでも、思いつくだけで、これだけのことがある。 
これでもなお、産経新聞は、被害者の方に責任があると言い張るのか?

日本人は、これだけの傍若無人なことをアメリカ軍にされても、なお被害者が悪いのだと、反基地の運動は「いかがわしい」のだと、言われなければならないのか?

どこが愛国だ、どこに自国民に対する愛情と同情のまなざしがあるのか?

産経新聞が主張する愛国とは、自国民を殺されたり、性的慰みものにされても、米兵のさせるがままにすることこそが愛国なのだ。

これで、教育で愛国心を教えろだの、徳育の充実だのと言うのは、どの面下げて言うのであろうか?

この新聞が、なぜ4大紙などと言われたり、MSN(マイクロソフト・ネットワーク)に採用されたりするのかは謎であるが、たぶん政府自民党の意向が働いているのであろう。
何しろ、自民党の老害、もとい重鎮、中曽根元首相は「私は産経新聞しか読まない」と、かつて言ったことがある。

その自民党が、愛国心の強制や日の丸・君が代の強制を行っているのは、ずいぶん昔からだし、それを強化しようとしたのが安倍晋三前首相である。
産経新聞が「第2自由新報(自民党の機関紙)」と揶揄されるのも無理からぬことなのである。

ジャーナリズムが特定の政治思想に偏ってはいけないということは本来ない。

アメリカなどでは、大統領選挙の候補を「本紙は、誰を支持する」などと表明するのが常識だ。ヨーロッパでもほぼ同じである。

日本もそうであっていけないということは無い。しかし、なぜか日本のマスコミは実態は全く違うのに「不偏不党」、「社会の公器」と自らを呼んではばからない。

それこそが「いかがわしい」。

さらに、くりかえし述べたように、自国民の少女が凌辱されたのをまだ年端もいかない14歳の少女に責任を転嫁する記事を堂々と載せるのが、もっといかがわしい。…引用終り

又ね