無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

職場体験学習と防災訓練

2007年09月27日 | Weblog
今日の言葉

◎参加の国家的押付けは自由の絞殺(最終的には戦争)に通じる。

今日も政府広報機関NHKのニュースで「防災訓練」と子供たちの校外活動(体験学習)のニュースが流され、続いてテロ特措法が延長出来ないで大変だ(「懸念される」)との報道をしていた(その前は自民党総裁選一色でうんざりしていた)が、このところ学校教育の一環である校外授業(自然学習・職場体験学習)と地域の防災訓練の報道が毎日のように放映?されている。

先日、私が今、時給制で働いている工場に女子中学生(3年)が職場体験学習で2日間(国・地方は5日間を指導)、午前9時から午後3時まで「奉仕」に来ていた。
「おはよう」と声を掛けると返事は返ってきたが元気がない。おざなりである。それもそのはず、うちの工場では機械・器具を操作するのに熟練を要し、ラインの大型モーターが回転しクレーン・フォークリフトが走行しており、多少力のいる作業も入る仕事ばかりなので、生産に関わることはやらせられないし、体験させるとしたら、営繕がやっている工場周りの清掃くらいしかない。その掃除をやっている時に「おはよう」と声を掛けたための反応だったわけだ。自分の所属する体育部の部室の掃除とかグラウンドの整備とかをやっているのとはわけが違う。うちのような工場では「職場体験」学習は効果がない、むしろ昔の「社会見学」の方がよっぽどその女子中学生のためになる、生産現場を知る・社会を知ることになると思われる。
うちの工場では新人が入ると5日間は安全を中心にした教育が行なわれ、それから現場でOJTが開始される。それを2日間で職場体験しようと思っても無理なのである。従って無難な工場周りの掃除や現場の軽作業等させる訳だが、これはその女子中学生にとって「強制労働」にも等しく、私が最初に書いたように国が行なう「奉仕精神」強制教育である。自分たちが考えて積極的に参加する「奉仕」と国が行なうことになった教育の一環としての意に副わない「奉仕」とは全くの別物である。幼稚園やレストラン・コンビニ等の職場ならいざ知らず、工場での職場体験学習は強制労働であり「何でも言うことを聞く子供」つくり教育でしかない。

「職場体験学習」をネットで検索すると各学校毎位に一杯出ていて、感想文に「大変ためになった」といった優等生発言が載っている。

うちの工場に来た中学校の「目的」は下記のようになっており、ネットの目的と同じく高尚な謳い文句を掲げている。

職場体験学習の目的

(1)職場体験により、人間の働く姿をとらえ、社会生活や生き方についての考えを深め自分自身を見つめ直す機会とする。

(2)自分の将来にわたる生き方あり方についての考えを深める。

国が行なう義務教育の一環であるから生徒たちは従わざるを得ず、その模範解答は「今までの自分は甘かった(知らなかった)。大変ためになった。」である。

こうして、社会に出た「言うことを聞く」子供たちは、今度は「災害避難訓練」→「災害救助訓練」→「相互扶助訓練」=国防訓練→「非常時(軍事)訓練」を義務付けられ参加させられることになる。

ここで下記ブログを是非読んで下さい。

防空法制下の庶民生活http://www.asaho.com/jpn/sansei

このままでは「再現」されます。自民党の新憲法草案により憲法が改正されたら、完全復活です。

今、教育三法と国民保護法により、地域の自治体等に義務付けられている「計画を作り、訓練をする」奉仕と防災活動を新憲法により「国民は地域自治に参画」することが義務付けられ、「国民は地方自治体がやっている役務(防災訓練等の計画と訓練の実施)を平等に分任する(分担して任務に当る)」ことが義務付けられ、例え週に一度の訓練となっても参画しないわけにはいかなくなるのです。

今日は少ないけれど、又、書きかけを消してしまったので、ここまでとします。