私が以前勤めていた会社は、
成果主義をとりいれようとしていた。
私が退職する2年ぐらい前から、
経営者は、これは会社が発展する画期的な制度だと
鳴り物入りで目標管理制度を始め、
管理職の者に1年間の仕事の目標を立てさせた。
その目標をどれだけ達成したかによって、
次の年の賃金を決める、ということだった。
わが社も年俸制にすると浮き足立っていた。
私はそのときものすごく厭な気持ちだった。
「あんたたちに、おれの仕事の評価
正しくできんのかよ」
という思いだった。
悔しかったので、その頃、
「目標管理制度」とか「成果主義」
に関した本を何冊も読んだ。
結局、成果主義を始める前に私は退職した。
同じ頃、社長が親会社からの命令でクビになった。
(でも、この社長はいい人でした。
辞めるとき社長と話していたら、
「次のところうまくいかなかったら戻ってこい」
といってくれた。
他の経営陣がよくなかった)
9ヶ月後に会社は消滅した。
7月21日の朝日新聞の
「私の視点 ウィークエンド」に
佐藤俊樹(東京大学大学院助教授)が、
<成果主義 無能な管理職が招いた挫折>という題で、
私が過去に考えていたことを書いていた。
「年功序列で昇進してきた上司に、
部下を成果主義で正しく評価させようというのが、
もともと無理な発想だったのである」
さて、成果主義はこれからどうなるのでしょうかね。
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