昨日の神戸新聞に出ていた記事・・・
基本的には・・・
米の外側に多く含まれる「たんぱく質」や「脂質」が雑味の原因となるので、高精米するほどに雑味のない綺麗な酒質となる
だから、50%精米とか23%精米とか究極の10%代の精米とか・・・
出来上がる酒質を競う以前に
精米技術競争に陥っている悪しき日本酒文化を憂う者としては、良い傾向だと思う
現代の酒米契約農家さんの不断の努力により
(栽培地の窒素分低下させるための無農薬・有機農法の飽くなき探求)
米栽培技術が素晴らしく進化し
酒米の粗たんぱく含有量は著しく低下
酒米のポテンシャルが間違いなく上昇している今日・・・
低精米の日本酒を醸す傾向にあるのは
呑み手の私にとっては大いに嬉しい
なぜなら、旨い純米酒の単価が下がることを意味するからだ
ただ、米のポテンシャルの真の意味をちゃんとした数値で示さなければ
消費者は納得しないだろう、と個人的に思う
先日の日曜日に鳥取の「日置桜」を醸す山根酒造場の呑み切り会に行ってきた
その時に山根社長が明かした禁断?の数値・・・
すなわち、契約農家ごとの酒米の「粗たんぱく含有量」の数値には度肝を抜かれた
ほとんどの契約農家さんの粗たんぱく含有量が、なんと・・・
6%台
という信じられない通知表でした
おそらく山根酒造場は日本一「粗たんぱく含有量」が少ないお米で純米酒を醸しておられるのではないかと推測します
(参考:山根酒造場でH27BYで、たまたま使用したJAの酒米の粗たんぱく含有量は9%台でした)
それゆえ山根酒造場の契約農家の内田さんが栽培する「鍛造」シリーズの精米歩合80%は定番となっていますが
H27BYでは、90%精米の純米酒も醸されています
(前田杜氏は、自分が栽培したお米の90%精米の酒母が、本当にお酒になるのだろうか?」というほど
酒母の色合いの違い(えげつなさ)に戸惑っておられました)
が・・・素晴らし酒質の純米酒になっておりました
そのような意味で・・・
この記事にも万人を納得させるだけの酒米のポテンシャルの数値をいれてほしかった・・・(残念)
それぞれの播州の蔵元が酒米のポテンシャルの数値をどこまで把握されているのかは定かでないので
一概に低精米を推せない・・・私がいます (T_T)
(例えば・・酒米の「粗たんぱく含有量」や「糊化率」など数値がなければ納得できない部分があります)
播州の純米酒をもっと全国に知らしめるために農家さんにスポットをあてて
「醸は農なり」をもっとアピールしたいと酒屋の立場からは思っています
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