純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

日置桜 鍛造にごり酒は・・・燗専用!

2013年02月27日 | 純米酒
鳥取の山根酒造場様が醸す「日置桜」

いろいろな試みで清酒を醸されている


例えば


同じ山田錦だから

同じ強力米だから

と言っても農家の技術によって酒米の質に相違ができるのは当然である


その質を決めるひとつの要素にタンパク含有量がある


山根酒造場様は契約農家の米のタンパク含有量を

7.5%以下と決めている

もし8.3%以上なら翌年以降の契約を解除するほど厳しいのだ

タンパク含有量が多いと

するりと滑るようなさばけの良いお酒にならず

味の多いお酒となってしまうからだ


タンパク含有量は化学肥料に起因する窒素分の多い土壌でつくられた米に多くなる

必然的に無農薬自然農法で作らなければならなくなる


そこで

農家の内山さんや杉山さんや前田さんなどが作ったそれぞれの酒米のみで

お酒を醸すことで

農家の方々に酒米の質によって

出来上がるお酒にこれだけの味わいの差ができる

ということを知ってもらう

と同時に

農家の仲間のなかで切磋琢磨して技術に磨きをかけてもらう


米作りも酒造りも真剣勝負なのだ

だからこんな厳しい契約関係が成立しているのだ


こんなコンセプトのなかで醸されたのが


日置桜 鍛造にごり 山田錦純米 23BY:1800ml 2,625円


「鍛造」という冠は

農家の内田百種園様が自然農法でつくった米だけで醸した純米酒に

つけられる商標なのだ

この内田さんがつくったお米のタンパク含有量は6%代という

とんでもない数字を叩き出す(業界では驚愕の数字なのだ)

これだけタンパク含有量が少なければ

たくさん精白しなくても雑味などでてこない

だから精米歩合は80%という低精白だ

にもかかわらず

すべらかで上品な味わいはすばらしい


又このにごり酒は

燗酒専用として設計して醸されている


「にごり酒はすごく甘くて冷やして呑むものだ

だからしつこくて嫌だ」

などという概念は捨ててね


このにごり酒のスペックだが・・・

原料米:山田錦(鳥取・内田百種園産)
精米歩合:80%
日本酒度:+10
酸度・2.0
アミノ酸度:1.1
酵母:協会7号


お酒の甘辛を示す日本酒度は辛口である+(プラス)方向へ

大きく傾いた+10を示していることからも

かなり辛口であることが分かると思う


だから冷やで呑んでも美味しいのだが

真にこのお酒がポテンシャルを発揮するのは

米の旨味が最大限にあらわれてくる

40~60度の温度帯なのだ

燗酒にすると

まさに滋味の世界へ誘ってくれる


こんな「にごり酒」もあるので知ってほしいと思う



また燗酒専用ということなら・・・




日置桜 純米酒 7号酵母仕様 H23BY:1800ml:2,345円

こんな純米酒もある


酒米は玉栄で

鍛造にごりと同じく協会7号酵母で

日本酒度も+8.5までキレている


冷やでは何とも味気なく渋く感じるかもしれないが

これも燗酒にすると

酸と旨みのコラボがパッと現われる


7号酵母は香りの華やかさこそないが

燗酒にすると

ホントお米の旨味をみごとに引き出して

エエ仕事するよね


詳しくは

日置桜

のページを見てくださいね ( ..)φメモメモ

   

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