唐茄子はカボチャ

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男はつらいよ 私の寅さん

2008年11月17日 | 男はつらいよ・山田洋次
男はつらいよ 私の寅さん

松竹

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いやあ・・・寅さんは見るたびに印象がかわっていきます。
多分、一通り見て、寅さんと言う人物をよく知ったからなのかもしれませんが・・・

テレビ版の縁側のシーンの、どこかで見たことあると思っていましたが、ここで使ったんですね。
寅さんと、キリギリスさんが言葉もなく何となく外を眺めているシーンは名シーンです。
寅さんの気持ちを知ったお見舞いのシーンで、キリギリスさんがうつむいていましたが、あそこのシーンもなんか美しいです。
キリギリスさんは、寅さんの気持ちはうれしいと言ってました。あの場面でうつむきながら何を考えていたのでしょうか・・・

男はつらいよという題名でありながら、実は、女はつらいよというテーマもあるんですね。寅さんと同じようにいろんなかたちで女性の皆さんもつらい思いをしています。

前に見たときはチャップリンが云々書きましたが、今回は何も感じませんでした。というか、寅さんの動きよりも、キリギリスさん方の思想に一生懸命絵を描いている姿のほうを見てましたから。寅さんがそばにいるというのがすごき心を楽しませてくれているんだろうとも思うし、そんなうきうきした気持ちで書いた作品はどんな絵になるのだろうと・・・おもいながら、何となくほほえましかったです。

岸恵子さんって、きれいですねえ・・・細い感じが何となくいいなあ・・・

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1973年 第12作

寅さんの前に・・・
たまたま昨日、豊臣秀吉の朝鮮出兵・・・侵略戦争を日本の記念館などがどのように描いているか・・・という話しを聞いたばかりだったので、とらやの人たちが熊本に行って加藤清正のアナウンスが流れた時になんて偶然!と思ったわけです。
熊本では英雄的な存在で、内政などでも、成果を残しているようですが、朝鮮への侵略の尖兵として、残虐の限りを尽くしたとして、朝鮮では評判が悪いのがこの人だということでした。評判がいいとかでなくて、憎まれているというのが正しいのかな?
それで、むかしから、「ぼした祭り」というのがあって、「ぼしたぼした」と掛け声をかける祭りで、それは朝鮮を滅ぼした・・からとった祭りだそうです。今はその名前も掛け声もなくなったようですが・・・

・・・というわけで、お話以外でも楽しめました。

それで、本題に入ります。
このころの寅さんは運気は上昇しているのか、ストレートにふられることがなくて、どこか含みを残すというか、もう一歩!あと一センチ!みたいのが多いですね。

今回も、ずっと友達でいたかったのに・・・こまるのよ・・・という言葉は、直接寅さんを恋愛の対象と見ていなかったという宣言ではあっても、そのバランスがどっちに崩れたかはハッキリとはさせていません。いや、ハッキリとさせていないというよりは、それが崩れて、一人の男として見るようになったのよ・・・という宣言でもあるわけだから、脈ありだったのに・・・寅さんは旅に出ました。「寅さん・・・ばかね・・・」ということなんですけどね。

土手で絵を描いているところを覗き込んでいる寅さんはチャップリンを意識していることがよくわかります。

(2008-01-21)


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