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2005/01/21 08:40
アメリカ原爆物語
政府の言動やテレビ番組から、アメリカ人が核爆弾をどのように見てきたのかがわかリました。たしかに、キノコ雲の前でキスシーンをやってしまう映画をつくっちゃうぐらいだからなあ・・・(この映画ではありませんが・・・)日本じゃできないですよ。広島のヤクザさんが永久平和ののぼりを立てて歩く映画はつくれますが・・・
広島と長崎を焼け野原にした悪魔の原爆が、アメリカのとっては、まるで救いの神のように扱われていたようです。そして、国民に実際の被害は公にされず被害を受けた広島と長崎が生きた実験場として使われたことがよくわかります。
ソ連の脅威、共産主義の脅威を利用して、国民を核競争に煽り立てていくさまはこっけいでもあるけれど、でも、正直笑えない。いま見るとあほらしい映像の積み重ねがアメリカの国家としての意図をきちんと反映していて、段々恐ろしくなっていく。
考えられませんよ。放射能は、皮膚がはじき返して傷がなければ体内には入らないとか、光ったら伏せれば大丈夫とか、髪の毛が抜けても、ちゃんと生えてくるからそれまでカツラをつけてれば大丈夫とか、恐ろしいです。
前にもどこかで見ましたが、核爆破させた後に兵士をそのまま歩かせたり、ビキニでの実験で、ロンゲラップ島などに被害を及ぼしておきながらでも、島の人たちはみんな元気でしたみたいなコメントを流してみたり・・・
最後に実際に爆風で建物が吹き飛ばされる映像と、いままで映してきたあほな対処法を交互に出して行きます。そこはなんか涙が出そうになりました。日本でもアメリカでも、何も知らされず、犠牲になるのはいつも国民ですからね。
なるほどと思ったのは、ソ連だか共産主義を批判するのに「唯物論と無神論者の・・・」と言っていたところです。アメリカって、実は、いまだに進化論を信じていない人が多くいて、観念論が結構幅を利かせているときいたことがあったので、唯物論を否定しているところが面白かったです。
アメリカという国は、昔から自由とか平等とかをうたって、恐ろしい方向に国民を向けようとしている国なんだなあと思いました。
アメリカが自由、平等を言い出したら怪しいと思って間違いない!
なんか、アメリカ自体のもともとの起こりが侵略的だから、案外、そのころからの閉塞的なゆがんだ何かがアメリカの国民性にもあるような気もしました。よくわかりませんが・・・
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