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1981年 27作
松坂恵子さんがきれい。
笑顔がなんともいえず・・・あんな女の人に泣かれたら・・・
隠れているときの松坂さんの表情がちょっと影があって・・
寅さんはつらいとこですね。結婚することを報告されてふみさんが帰ったあとにさくらに「わざわざ来ることないんだ。こっちの気持ちにもなってくれ」というところが切ないですね。そんな気持ちをぶつけられる妹の存在っていいです。
そういう悲しみを乗り越えて、自分からフミさんに会いにいくなんてえらいですね。自分は好きだった人が結婚してそこに会いに行くなんてできないよ。そこが寅さんの優しさですね。相手が好きであれば・・・なんだろうなあ・・・うまくいえないけど・・・
人と人とのつながりというか、好き嫌いという境界線は1か0かではないんですね。そんな割り切れるものじゃないんです。
ふみさんは寅さんが好き。寅さんもふみさんが好き。でも、だからといってくっついちゃうほど現実は甘くない。
そして、別の人と結婚したからって、寅さんとフミさんの間の絆とでもいいましょうか、どこか求める気持ちはちっとも変わってないんです。男と女の恋愛にとどまらない心のつながりですね。
寅さんはあのとき悲しみにつけ込んでじゃないけど、うまくやっちゃえばそのままうまくやっちゃったかもしれないけれど、一人で寝かせたのは寅さんの優しさです。
でも、ふみさんにしてみれば、悲しみを埋めてくれる人を求めて寅さんのところに来たわけですね。寅さんが一番の心の支えだったのに・・・そのときに結果的にはほっぽり出されてしまったわけです。
おれだったら、寝てるところをじっと見ていたいと思うだろうなあ・・・あと、あのままだと体痛くなっちゃうんじゃないかと心配になりました。布団に寝かせてあげれば・・・なんておもいつつ・・・着物を着てる人がそのまま寝るのって大変そうでした。
明け方に独り帰っていく後姿が・・・悲しかったです。
2008-01-16
ここに登場する松坂恵子さんは最強の美しさです。全作品の中でも美しさはトップじゃないでしょうか。
笑顔が生き生きしていて、むかしどこかでみたような、あこがれの誰かに似ていて、でも、思い出せない・・そんな素敵なお姉さんでした。
一人でじっくり考えますという手紙は、寅さんにするか、鮨屋さんにするのか、という重い意味だったのかもしれないと感じました。でなければ、会いに来ませんよね?そして寅さんの今回の振られ方は寅さんもつ言いたくなっちゃうような振られ方でしたね。それでも寅さんは会いに行く。あったときによく来てくれたと涙ぐむふみさんがまたすばらしい。
今回も、早朝にタクシーを捕まえるシーンはいいシーンです。よそよそしさとか、着物で朝帰りの周りの目というか、そういうのも感じつつ…手紙の内容からみると、あのシーンがまた深いものになってくる気がしますが、気がするだけかもしれません。
いずれにしても、あそこで気を使った寅さんでしたが、それは、ふみさんにしてみれば、一緒にいたかったし、寅さんもそれを許してくれるからだと思ったに違いないんだけど、その寅さんの行動は、ふみさんがいることが迷惑だったととられたわけですね。女性としてのプライドも傷つけたかもしれません。
あそこのシーンは本当にいい。
寅さんは芸者さんと相性がいいみたいですね。