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はじめてのブルーレイ。
想像の世界。ダンスは想像力。でも、その想像力、表現力で現実の力を手にする。ダンスで売れている人はそうやって力を手に入れる。踊るという表層的で断面的な事実ではあるけれども、その人の生き方や考え方、その時代の影響、その時の気分、感情、観る側も同じですが、そういういろんなものが融合して一つの作品を作り上げる。それによって感動したり高い地位を手に入れたり、自分のほしいものを手に入れたりできると考えると、ダンス自体がたたかいで戦闘で生き抜く力だったりするのかも。
この精神病棟を想像力の世界で乗り越える。何が想像で何が現実なのか、つじつまを合わす以前に全編想像とも言えなくもない世界です。踊りの時点で想像っぽいし。現実はこの病院の外にしかないのかもしれません。病院の中は想像の世界と断片的な事実だけ。断片的な事実を想像でつなぎ合わせてつくったような感じがします。
その結末は、派手な想像とは裏腹の悲劇が待っていました。実際に輝かしい希望の半面暗い現実はこの世の中にはあります。
何とも言えない悲しぃ結末ですが、唯一外の世界、現実の世界に出ていったお姉さんに希望があります。
人間は考えるいきもので、実際の出来事と違うように考えることもできちゃう生き物なのかもしれません。同じものを見てもそれを見た人の数だけ解釈が成り立ちます。事実は一つでも考えは多様です。
主人公はみんなとの初対面の時にすで想像の世界に入っていて、その想像の中でさらに想像を膨らませることによって自分の願いを現実にかなえるという選択をする。想像がどうあれ、事実で結果を出したということなのかもしれません。
あのしょっぱなの母親が死んでからの一連の流れ自体が事実だったのかわからなくなってしまいます。
あの時点で主人公の想像、解釈だったんじゃないかと思っちゃうと・・・
何が真実かはこの際どうでもいいということでしょう。みんなで力を合わせて、ひとりが現実の世界に逃げたという事実だけが大事ということかもしれません。
日本のアニメの世界を飛び出したような映像が素晴らしい。
映画自体も人間の想像の産物です。つじつま合わせが無意味な作品です。