ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

育夢学園「ドリームコース」通信 Power No.37

2007年02月09日 23時28分26秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

発行日 2006年6月13日(火)   発行・文責 長坂 徳久

 【水分補給はかなり重要だ!】  

 少林寺拳法の方は県大会が近づいています。また、野球、サッカーをしているお子さんも多くいます。今回は、専門的なことを書いてみましょう。 スポーツ選手が競技において最高のパフォーマンスを発揮する為には水分補給は非常に重要な役割を果たしています。最近になってようやく運動中の水分補給が競技力に多大な影響を与えるということが認識されてきています。 

 昔のように、「運動中に水を飲むな」、「水を飲むとバテる」と言うような指導者や選手もほとんど見られなくなりました。 

 選手の競技力に関係するこの水分補給。それではスポーツ選手にとってどのような関係があるのでしょうか。

① 人間の体の60~70%は水分で出来ており、人間は水分なしでは生きていけないのは言うまでもありません。 スポーツ選手の体内での水分の役割で最も重要なことは、運動によって上昇した体温を汗によって熱をさまし、体温の上昇を防ぐことにあります。ですから、失った水分はすみやかに補給する必要があるのです。人間の体は、身体のエネルギー源となるものは、体の中に貯蔵がききますが、水分は常に失っていますから、失った分をスムーズに補給してあげなければ血液が凝縮され、血流が悪くなり、その結果筋肉だけでなく内臓への負担が大きくなるのです。 運動によって体内の水分が3%失われると運動能力は30%も低下するといわれています。しかし、あなたが運動中に「のどが渇いた」と感じた時にはすでに5%の水分が体内から抜けているのです。つまりのどが渇いたと感じた時に水分を補給するのでは遅すぎるのです。

② のどが渇いてからの水分補給では最高のパフォーマンスをするどころか、熱疲労の状態になってしまっています。ですから、水分補給のタイミングは非常に重要です。 運動機能低下を防ぐ為に、あらかじめ運動で失われる水分の補給を運動30分前には摂っておくようにしましょう。量は200~300cc(コップ1杯~1杯半程度)です。 のどが渇いた時にはすでに熱疲労が顕著にあらわれてきていますから15~30分程度に1回200cc位ずつ頻繁に水分を補給しましょう。のどが渇く前に補給するようにしましょう。(水分はがぶ飲みするのではなく、こまめに何度も補給すること!!) また、水分は8~13度で少し冷たい程度が飲みやすく、吸収も良いといわれています。大量に水分を摂取するスポーツ選手は糖分が少なく、ミネラル分を多く含むものをお薦めします。

③ 摂取量は200~300cc程度が効果的です。糖質濃度の高い(高濃度のグルコース、ブドウ糖)スポーツドリンク等を摂取すると胃への負担が大きくなります。ですから、こういったものは運動の1時間前などに摂るには良いのですが、運動の30分前などに摂ると、血糖値(血液中の糖分値)が急激に上昇し、すい臓からインシュリンというホルモンの分泌が高まります。その影響でブドウ糖が筋肉に取り込まれ、血液中には少なくなってしまいます。これをインシュリンショック状態(この状態を繰り返していると糖尿病の危険が大)と言います。血糖値が低く、筋肉に蓄えられたグリコーゲンの利用しか出来ない為、糖質濃度の高いものを摂ると、パフォーマンスが低下しすぐに疲れると言う結果が発表されました。 ただ、運動直前(15分程度前)であれば、インシュリン分泌の反応が起きる前に運動が開始されるためそれほど問題はないと考えられます。それでも糖質濃度の高いスポーツドリンクがいいというのであれば、2~3倍に薄めて使う方がよいでしょう。

④ 摂取量は200cc程度を15~30分に1回こまめに摂ることです。補給する水分の中身ですが、1時間程度の楽しく行える運動なら、ミネラルが豊富な水分で十分です。運動時間が非常に長い競技、例えばトライアスロンやマラソン等は大量の水分消費があり、水分と同時にエネルギー源とミネラル分のような電解質も補充する必要があります。

★運動後の水分補給★

⑤ 運動後は失われた水分をすみやかに補給すること。疲労回復や同時にフィジカル強化を考えているのであれば運動が終わった後まで意識しましょう。  

 運動終了後から食事までの時間が空いてしまう場合は、筋肉のエネルギー源(筋グリコーゲン)の回復を早める為に、100%果実ジュース(オレンジ、グレープフルーツ、りんご等)などを利用するのも良いでしょう。

 (まとめ)

 ☆水分は「あと」ではなく、「先」に摂ること。

 ☆がぶ飲みせず、こまめに、何度も摂ること。

☆市販のスポーツドリンクなどは2~3倍に薄めること。

☆「水分」と同時に「塩分」が失われていることを忘れてはいけない。


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