ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

少林寺拳法橋本西支部 道場通信ドリーム No.558

2006年07月11日 22時56分04秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

発行日 2006年5月29日(月)   発行・文責 長坂 徳久

 【大好きです。中高生!①】  

 (中学団体演武指導の一こま)

『組演武と団体演武の違いはなんでしょうか?』

「人数が違う」

「技をあわさないといけない」

「リーダーがいる」などの回答。

『すべて、正解です。しかし、団体演武には組演武とはまったく違う「とても大切なこと」があります。技術的なことではなく、精神的なことです。わかった人から先生に言いにきます。』

それぞれが回答を出してきますが、なかなか正解はでません。

『ヒント、ドイツ。』『第二ヒント、ワールドカップ。』『第三ヒント、オリンピック。』

正解は、橋本西支部の代表という自覚と責任感。

 このことを深く説きました。とても大切なことです。この日の中学生も「チームへの責任感」「メンバーとしての責任感」とは出るのです。しかし、それだけでは「自分のため」という考えで止まってしまいます。そこで止まったらだめなのです。もうひとつ上の「橋本西支部の代表」という自覚と責任感と使命を感じてほしい。そして、県大会で優勝して、全国大会出場を獲得したときには、「和歌山県の代表」というさらに重い看板を背負うことになります。そんな考え方をすることで、なにかをがんばるとき(おとななら仕事なども)に「自分のため」「みんなのため」(社会のため)という「自他共楽」という少林寺拳法の教えに近づくのではないでしょうか。 

【大好きです。中高生!②】  

 通常稽古が終わり、残って団体演武だけ稽古などをしているとき。団体演武に出ない拳士はその時間で帰ります。そのときに、道場の退出に際して、「ありがとうございました!」と帰る拳士はみんな挨拶をします。すると、残って稽古している団体のメンバーや、高校生などはみんなで、「さようなら!」と大きな声でその拳士たちにレスポンスをします。小学生の間でも少しずつ定着しつつあります。レスポンスはとても大切なことです。したほうも、されたほうも気持ちのいいものです。

 余談ですが、よく見る光景があります。保護者同士が話しをしているときに、そばを通る小学生が「こんばんは」と挨拶をしていても、その保護者たちはそれを無視しています。実は、自分たちの話に夢中で、その子どもの「こんばんは」も聞こえていないし、存在にすら気づいていないのです。レスポンスするためには、まず「アンテナ」が伸びていないといけません。そして、次にそれをキャッチ(感じる)することができることが必要です。 

 そういう力が「危険な場所」「危険な人」などを察知することにもつながっていきます。そして、五感が発達していくと、第六感(シックス・センス、ひらめき)が発達します。

 【大好きです。中高生!③】  

 知っていますか?稽古が終わると、中高生がみんなで後片付けを全部してくれることを。あれだけたくさんある荷物を全部みんなで整理して、片付けし、長坂、土橋の車まで積み込んでくれます。ここまでしてくれているのです。強要したのではなく、いつのまにか自然とこのようなシステムが出来上がりました。聞いた話によると、他の武道などでは、「月謝」(少林寺拳法や育夢学園は会費)を払っているのだから、掃除をさせられるのは納得いかない。もっと教えてもらって当然だと主張する人たちがいるそうです。これは、給食費を払っているのだから、「いただきます、なんていう必要はない」と主張する保護者と同じ考えです。

☆教えてもらっているから、会費を払うのです。

☆給食を食べさせてもらっているから、給食費を払うのです。

 このように順序を逆に考えると物事に関する感謝が沸いてきます。そして、感謝の気持ちがあれば、すべてはいい方向に回ります。掃除、後片付けなども含めて「少林寺拳法の修行」なのです。橋本西の中高生はそのことがよく理解できている素晴らしい拳士達です。だから私は大好きなのです。ありがとう!

(おまけ)高3のときに長坂の組演武のビデオを見せた話を書きました。本当に組演武は下手でした。しかし、乱捕りは、めっちゃ強かったですよ。(自慢!笑)中学生のときから高校生の部に出ていました(そこでもほとんど勝っていました。)高1の初段の頃には、当時の先生(3段)と正式な試合をしてもいつも勝っていました。(実際のけんかをさせたらその先生が一番強いだろうと言われていました。)今でいえば、高校生が松田や土橋に勝つようなもんです。でも、その先生が立派だったなあと思うのは、教え子の長坂に負けても、一切言い訳はしませんでした。また、長坂に対して接し方が変わることもありませんでした。ただ率直に、「お前は強い。強くなった。」と言ってくれました。その人は支部長ではありませんでしたが、私は、その先生がとても好きでしたし、今でも尊敬しています。やはり、今の長坂があるのも、そういう少林寺拳法や社会の先輩方のおかげだと心より感謝しなくてはいけないとあらためて思っています。


最新の画像もっと見る