
一歩間違うと、人はこういうふうになるかもしれない。最愛の娘を誘拐された父親(ヒュー・ジャックマン)が、なり振りかまわず犯人を追いつめる映画だ。痛ましい話である。だが、過剰な行為は彼を日常から突き放す。今までの生活が損なわれるのだ。彼はもちろん悪い人ではない。だが、何としても娘を捜し出したい。怪しい奴はとことん追い詰める。やりすぎだなんて思わない。そんなことにかまっていられるような余裕はないからだ。だが、これはいくらなんでも常軌を逸している。だんだん、見ていて、怖くなってくる。心が壊れてしまう。暴走する。
これが単純バカのアクション映画なら、笑って見ていられるかもしれないところだ。リーアム・ニーソン主演の『96時間』なら、このオヤジやばすぎ、ということで、許される。だいたい犯人も悪い奴で、どんだけ締め上げても大丈夫なのだ。とてもノーテンキでいられる。だが、このシリアスな映画で、容疑者を監禁して締め上げるのはまずい。
2時間半に及ぶ長尺である。なかなか犯人の行方はあきらかにならない。ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールが失踪事件と向き合う。娘がいなくなる。誘拐されたと思うしかない。犯人を突き止めるために、奔走する。感情的な父親と、冷静に対応する刑事。映画はこの2人を追う。彼らのこの事件への取り組みを追いかける。このふたりを対比して描きながら、事件の全貌を描く。
だが、いつまでたっても犯人が見えない。焦る。イライラする。極度の緊張感を強いられる。見ていて息が詰まる。痛ましい。ラストの急展開から、絶望的なエンディングまで。息が詰まる。いい映画であるとは思うのだが、なんだか辛すぎて見ていられない。
これが単純バカのアクション映画なら、笑って見ていられるかもしれないところだ。リーアム・ニーソン主演の『96時間』なら、このオヤジやばすぎ、ということで、許される。だいたい犯人も悪い奴で、どんだけ締め上げても大丈夫なのだ。とてもノーテンキでいられる。だが、このシリアスな映画で、容疑者を監禁して締め上げるのはまずい。
2時間半に及ぶ長尺である。なかなか犯人の行方はあきらかにならない。ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールが失踪事件と向き合う。娘がいなくなる。誘拐されたと思うしかない。犯人を突き止めるために、奔走する。感情的な父親と、冷静に対応する刑事。映画はこの2人を追う。彼らのこの事件への取り組みを追いかける。このふたりを対比して描きながら、事件の全貌を描く。
だが、いつまでたっても犯人が見えない。焦る。イライラする。極度の緊張感を強いられる。見ていて息が詰まる。痛ましい。ラストの急展開から、絶望的なエンディングまで。息が詰まる。いい映画であるとは思うのだが、なんだか辛すぎて見ていられない。