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心臓移植で命を取り留めた6歳の少年、望来(みらい、と読む)。善意の募金5億円。その代償として11年間TVが彼の人生を追いかけている。17歳になった彼は善意の募金という「借金」を返して自由になるための旅に出る。「NEW CINEMA PROJECT」第1回グランプリを受賞した企画の映画化で、脚本を蛭田直美、監督は文晟豪(ムン・ソンホ)。
家出からの5億円を稼ぐための旅には当然説得力はない。短期間で17歳が5億なんてあり得ないからある種のファンタジー的な展開をするしかないが、なんだか生々しい描写(性産業に関わるとか、死体処理とか)もあり、あまり気持ちはよくない。ここが本題となるのだが展開もあまりにご都合主義でまるでリアリティはない。
ロトで2億とか、それはないと思う。(5億を得るにはロトの賞金は4億以上なくてはならないような気がするけど)
主人公の母親を西田尚美が演じていて、彼女が初主演した『ひみつの花園』を思い出した。あれも5億円を巡るロードムービーだった。懐かしい。この映画も矢口史靖監督だったら楽しい作品になったかもしれない。