
すべてがまるで対称的な2人の女の子を主人公にして、そんな2人が反発しあいながらも、心惹かれていくさまが描かれる。まぁ、よくあるパターン。
20歳の新入社員。化粧品会社の美容部員として採用された2人。新人研修で出会い、それからの1年間ほどのお話。反目しあいながら、やがて、仲良しになり、でも、別れていく。そういうどこにでもあるようなドラマが短時間の出来事として描かれる。長い人生の中のほんの1年間、なんて本当に短い時間だ。だが、ここでは、それが20歳の1年であることが、大事だ。かけがえのない時間として描かれる。別に20歳だけが特別ではないけど、人生の中で、一番輝いていた時間としてその1年間が描かれてもいい。
なんだかTVドラマのようなお話で、リアルじゃないけど、お話としてどんどん読ませる力がある。設定とかも含めて「うわぁ、これはないわ、」というようなウソ臭さもあるのだが、それが鼻につかないのは、これがパターンであることをちゃんと意識した上での作劇だからだろう。確信犯的な行為なので、受け入れられるのだ。
描こうとしたことが明確で、それがちゃんと答えになっている。2人の女たちが、自分を信じて生きたことが伝わる。どちらが好きとか、正しいとか、そういう問題ではない。こういうふうに生きることもある。そういうわがままも含めて人生は面白い。若いころだから出来ること。でも、そんな若さを眩しく思う。そんな小説。後日譚のほろ苦さも、悪くはない。安易なハッピーエンドにはならない。そんなにも簡単なことではないのだ、と後になって気付く。(主人公の2人が、ではなく、読み手である僕が、である。 トホホ)
20歳の新入社員。化粧品会社の美容部員として採用された2人。新人研修で出会い、それからの1年間ほどのお話。反目しあいながら、やがて、仲良しになり、でも、別れていく。そういうどこにでもあるようなドラマが短時間の出来事として描かれる。長い人生の中のほんの1年間、なんて本当に短い時間だ。だが、ここでは、それが20歳の1年であることが、大事だ。かけがえのない時間として描かれる。別に20歳だけが特別ではないけど、人生の中で、一番輝いていた時間としてその1年間が描かれてもいい。
なんだかTVドラマのようなお話で、リアルじゃないけど、お話としてどんどん読ませる力がある。設定とかも含めて「うわぁ、これはないわ、」というようなウソ臭さもあるのだが、それが鼻につかないのは、これがパターンであることをちゃんと意識した上での作劇だからだろう。確信犯的な行為なので、受け入れられるのだ。
描こうとしたことが明確で、それがちゃんと答えになっている。2人の女たちが、自分を信じて生きたことが伝わる。どちらが好きとか、正しいとか、そういう問題ではない。こういうふうに生きることもある。そういうわがままも含めて人生は面白い。若いころだから出来ること。でも、そんな若さを眩しく思う。そんな小説。後日譚のほろ苦さも、悪くはない。安易なハッピーエンドにはならない。そんなにも簡単なことではないのだ、と後になって気付く。(主人公の2人が、ではなく、読み手である僕が、である。 トホホ)