
なんと36年ぶりの続編である。ありえないスパンで製作された。世の中にはもうこんな映画があったことなんか忘れられている。それをティム・バートン監督だけでなく、マイケル・キートンが演じるし、ウィノラ・ライダーもちゃんと出て復活させる。役者のふたりはあの頃に戻って演じた。年齢を感じさせない。そんな3人が再結集しての続編である。相変わらずのハイテンションは健在。70代になっても変わらない。まぁ、ビートルジュースは推定年齢600歳だし、ね。
ティムは自らの手でこの初期作品をもう一度復活させることにした。たぶんそれは製作サイドからの要請ではなく、自分の趣味(たぶん)でしかない。こんなバカな映画を心から楽しもうとする。懐古的な想いからか? わからない。わからないけど、もうやりたい放題である。下品なグロ映画、と顰蹙を買うかもしれない。
上等じゃないですか。これは純粋に自分の楽しみのための映画だ。それが観客を巻き込んで一緒にバカ騒ぎになる、という幸福な映画なのである。自分がやりたいことを誰にも気を使うことなく全うするのは快感だ。独りよがりだと言われることも気にしない。我が道を往く。膨大なお金をつぎ込んで、わがままなディテールを積み重ねた贅沢な映画である。ティムのこだわりが満載されたプライベートフィルムを満喫する。ムダに楽しい。