山本直樹のこの作品、実は今回が2度目の映画化になる。あまり知られていないが、前作は素晴らしい映画だった。80年代を舞台にして海辺の田舎町。冴えない高校生。やる気のない毎日。だけど恋人はいる。ラグビー部で汗をかいている。一応高校生活をエンジョイしている。そこに産休補助で若い女教師がやって来た。しかも彼女は彼の家の離れで下宿する。今見たらこんな陳腐な話の何に心惹かれたのだろうか。少しエッチな映画でエロ . . . 本文を読む
年末に台中に行った時、数年前に新しく出来たばかりの国家漫画博物館(素晴らしいところだった。日本統治下の刑務所と日本家屋群をリノベーションした広大な空間)でこの本と出会った。漫画金馬奨(金漫奨)の新人賞を受賞した作品である。衝撃的だった。しばらく動けない。「何なんだこれは、」と思いディスプレイに魅入った。もちろん見本用の本を手に取ってページをめくっていく。圧倒的な迫力である。日本統治下の台湾、花蓮。 . . . 本文を読む
宇野祥平映画初主演作(たぶん)。おめでとう! 川谷拓三の初主演作でとてもくだらない映画『河内のオッサンの唄』に匹敵する快挙。ここまでつまらない映画をこの21世紀に作れるなんてこれはこれで凄いことだ。小関裕次郎一般映画デビュー作。いまおかしんじが脚本を書いた。とことんくだらない脱力系コメディ。バカバカしい限りの映画。半村良の短編小説の映画化だけど原作なんてどうでもいい。読んでないからわからないけど、 . . . 本文を読む
こんな小さなインディペンデント映画が公開される。ババク・ジャラリ監督作品。モノクロでスタンダードの91分。ジャームッシュやカウリスマキを思わせる映画だなんて言われると是非見なくっちゃ、と思う。確かにこの寡黙な映画はジャームッシュやカウリスマキを思わさせる。アフガニスタン人かと言われると、アフガン人だと訂正する。そんな彼女の日々が描かれる。ジムやアキというより、このそっけなさは早川千絵の『ルノワール . . . 本文を読む