習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『オン・ザ・ハイウェイ その夜86分』

2016-03-24 22:14:48 | 映画
  『ハイ・ヌーン』(『真昼の決闘』ね)が編み出した上映時間と映画内の時間が一致する、というパターン。だが、これはそれだけではない。主人公は車から出ない。登場人物は彼ひとりだけ。しかも、運転しながら、ずっと電話してるだけ。夜の8時半くらいから10時まで。自宅に戻るはずだったのに、愛人が出産(まだ予定日まで2カ月あるのに、破水した!)のために入院した病院のあるロンドンに向けて走る。 & . . . 本文を読む
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『サンドラの週末』

2016-03-24 22:12:06 | 映画
  鬱病から休職していたサンドラはなんとか回復して職場復帰するはずだった。なのに、電話一本でいきなり会社から首にされる。彼女がいなくても、職場はまわることがわかったからだ。彼女の首を受け入れたなら、16名のスタッフには、1000ユーロのボーナスが支給される。そんな話、ありか。憤慨した彼女は会社と戦うことにする。社長の提案は、週末の2日間で、16名の過半数から、サンドラの復帰(それはボー . . . 本文を読む
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『エレナの惑い』

2016-03-24 22:09:10 | 映画
  『父帰る』『ヴェラの祈り』のアンドレイ・ズビャキンツェア監督第3作。今回初めて上映時間が2時間を切った。1時間49分という手頃な長さ。ロシア映画は重くて長い、という従来のパターンから抜け出した意義は大きい。、まぁそういう半分冗談のようなことだけではなく、これは彼のここまでの2作品から大きく前進した作品になった。   ファーストシーンを見た時、また、また、これはきつくて . . . 本文を読む
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原田宗典『メメント・モリ』

2016-03-24 22:06:20 | その他
  作者にとってなんと10年振りの新作長編となる自伝的小説。らしい。そういえば。原田宗典なんて久しく読んでなかったな、なんて思いつつ、本を手に取った。そのまま、読み始めた。彼と僕とは同い年で、そんな彼が、ここで「死を巡るお話」を書く。今、このタイミングでこういうものを読むことになった偶然を思う。身近な人が死ぬ。身近だった人も死ぬ。そういうことが続くと、死について、考えざるを得ない。落ち . . . 本文を読む
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