警官によって暴行を受け、射殺された22歳の青年の最後の1日(死ぬまでの24時間)を描く。その日は、1年の最期の日ではあるけど、いつもと同じ、変わりない「何でもない1日」のはずだった。殺されるなんて思いもしなかった。もちろん、いろんな問題を抱えてはいた。でも、そんなこと、多かれ少なかれ誰だって同じだ。
夜中に娘が寝室を訪ねてくる。寝られないから一緒に寝て欲しい、と甘える。朝、目覚める。食事して、保 . . . 本文を読む
畑野智美がなんとSFに挑戦した。でも、こんなのSFじゃない、と言われそうな程に、緩い。でも、このゆるさがたまらなく好き。いろんなSFがあっていいじゃん、と思う。彼女がやると、こうなるのだ。それだけのこと。7つの短編のなかで描かれるSF的設定はあまりにも無邪気で笑ってしまう。タイムマシーンとか、惚れ薬とか、友情バッチとか、こんなの「ドラえもん」レベルの設定。しかも、それを科学的に説明するわけないし . . . 本文を読む