また『ユビュ王』である。安武さんはほんとうにこの作品が大好きなのだな、と感心する。新しい作品にトライするよりも、勝手知ったるこの作品で、また、新しいアプローチをして、遊ぶ方が楽しいのだろう。今回は最初に20分くらいかけて「あらすじ」を紹介する。しかも役者たちを使って「あらすじ」を演じさせるのだ。そんなのありか?
あきれるやら、笑えるやら。そして、本編に突入である。本編は50分。ちゃんとわか . . . 本文を読む
小手鞠るいはもう読まない、と強く心に決めたはずなのに、新刊が出たら、また読んでしまった。そして、途中で後悔した。なんでこの人はこんなに安易な展開しかしないのか、と。そして相変わらず嘘くさい。
だが、最後まで読んだとき、これはこれで結構感動している自分に気づく。相変わらず甘いとは思うが、よく考えられてあるし、これは彼女なりの大作だ、と思う。かなり気合いが入っていたから、一応は満足だ。今自分に出 . . . 本文を読む
『バット・ルーテナント』と『脳内ニューヨーク』である。なかなか凄いラインナップではないか。なのに、この期待の映画を2本連続ではずしてしまった。なぜ、つまらなかったのだろうか、それが自分でもよくわからない。乗り切れなかっただけなのか。理解力の欠如か。
『バッド・ルーテナント』はあのドイツの鬼才ヴェルナー・ヘルツウォークの新作だ。一応アメリカのメジャー映画である。主演はニコラス・ケイジ。だが、と . . . 本文を読む
本谷さんの小説なら、以前からかなり読んでいるのに、肝心の戯曲の方は、なんと今回が初めてだ。これは岸田戯曲賞受賞後第1作である。思った以上に読みやすくて、おもしろかった。一瞬で読み終えることができた。基本的に戯曲はもどかしいから、僕は読むのが嫌いなのだが、彼女の戯曲は勢いだけで読めてしまう。それって舞台で見たら、きっともっと凄いのかもしれない。一度見てみたい。
設定の異常さは、いつものことだ。 . . . 本文を読む