小手鞠るいはもう読まない、と強く心に決めたはずなのに、新刊が出たら、また読んでしまった。そして、途中で後悔した。なんでこの人はこんなに安易な展開しかしないのか、と。そして相変わらず嘘くさい。
だが、最後まで読んだとき、これはこれで結構感動している自分に気づく。相変わらず甘いとは思うが、よく考えられてあるし、これは彼女なりの大作だ、と思う。かなり気合いが入っていたから、一応は満足だ。今自分に出来ることの限界に挑戦しているのがいい。確かに3話の話なんかかなり嫌でこういう話を作るのってどうだかなぁとは思った。死んだように生きてきた女が、復讐をして、死んでいくなんて話をこういうタッチで見せられてもなんとも思わないが、これが最終話で、反対側から描かれ、さらにはドラマ全体のオチにもつながっていく、という構成はよく考えられている。
「神さまはすぐそこにいる」というヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』を思わせるよくある設定なのだが、運命の糸に操られるような人々の不幸のドラマが、ひとつになるとき、神さまは確かにそこにいて我々を見守っている、という気分にさせられる。
先程も書いたが、第5話で描かれる男の生涯は、見事にそれまでの話を1本に繋げる。しかも納得がいく。まぁ確かに、上手く出来すぎだろ、とも思うが、この不幸の連鎖が描く世界観は悪くはない。所詮は頭の中で作られたお話でしかないが、それでも1本筋は通っている。
だが、最後まで読んだとき、これはこれで結構感動している自分に気づく。相変わらず甘いとは思うが、よく考えられてあるし、これは彼女なりの大作だ、と思う。かなり気合いが入っていたから、一応は満足だ。今自分に出来ることの限界に挑戦しているのがいい。確かに3話の話なんかかなり嫌でこういう話を作るのってどうだかなぁとは思った。死んだように生きてきた女が、復讐をして、死んでいくなんて話をこういうタッチで見せられてもなんとも思わないが、これが最終話で、反対側から描かれ、さらにはドラマ全体のオチにもつながっていく、という構成はよく考えられている。
「神さまはすぐそこにいる」というヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』を思わせるよくある設定なのだが、運命の糸に操られるような人々の不幸のドラマが、ひとつになるとき、神さまは確かにそこにいて我々を見守っている、という気分にさせられる。
先程も書いたが、第5話で描かれる男の生涯は、見事にそれまでの話を1本に繋げる。しかも納得がいく。まぁ確かに、上手く出来すぎだろ、とも思うが、この不幸の連鎖が描く世界観は悪くはない。所詮は頭の中で作られたお話でしかないが、それでも1本筋は通っている。
小手鞠さんには多い気がします。
これが特徴なんでしょうが、ちょっと違うのも
読んでみたいなと、わがままに思ってしまう・・・。
他の作品の感想とかも読もうと思って、いろんなサイトの
記事とかを見ていたら、
http://www.birthday-energy.co.jp/
で小手鞠さんを論じてる記事を見つけました。
「ざわめくような強靱な遊び心」が影響して、どんな作品が
今後生まれてくるのか、いろんな意味で楽しみです・・・。